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IC AD736の使い方
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安物のデジタルマルチメータのAC電圧の精度は、フルスケールの2%~5% というのが一般的です。2Vレンジで測定したとき、真の値より40mV~100mVずれす。AD736Jの精度は、フルスケール精度でなく、絶対精度で1mV未満です(AC結合で、入力信号が1kHzの正弦波、入力レベルが200mVrms未満のとき)。AD736の精度は安物のデジタルマルチメータよりは良いですが、グレード(型番末尾のJやKなどの記号)、入力信号のレベルや周波数や波形(クレストファクタ)、外付の平滑コンデンサの容量によって変わってきます。入力周波数はどれくらいでどのような回路でしょうか。
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- foobar
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#6補足欄に関して AD633+LPFの出力(直流)は、既に電力(の平均値)になっているので、 電力をはかるのが目的ならAD736(実効値変換)を通す必要はありません。
- inara1
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AMo.1~4です。 波形が追加されてますね。今日はお休みなので検討してみます。
- foobar
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#5補足に関して 最終的な電力の信号として、負荷の変化に対してどれくらいの応答時間が必要か、どれくらい脈動を抑える必要があるか、にもよりますが、 感覚的には、オペアンプを使った、カットオフ3Hzの2次LPFくらいでよさそうな気がします。(瞬時電力の脈動の基本波成分が商用周波数の2倍なので、これくらいのLPFを使えば、脈動を0.1%位まで低減できるのと、応答速度が大体0.1秒以下くらいになるので、通常の用途なら問題ないかなと。)
補足
回答ありがとうございます。 カットオフ周波数が3Hzの2次LPFをOPAMPで組んでみましたが LPFの出力が完全にフラットになってしまい、AD736の出力は0Vになってしまいました。 LPFの定数は抵抗2個とも5.6K、コンデンサ2個とも10uFで構成しました。 とりあえずLPFは無しでしばらく検討してみます。 ありがとうございました。
- foobar
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#3お礼欄に関連して 電力の演算を行うなら、掛け算器(AD633)の出力をLPFに通して変動分を除去すればよさそうに思います。 AD633の出力(電圧瞬時値*電流瞬時値)は、電力の瞬時値になってますので。
補足
回答ありがとうございます。 AD633の出力波形写真をUPしましたのでご参照ください。 上の写真が出力波形ですが、このような波形ではどのような条件のLPFをかけた方がよいでしょうか? LPFはOPAMPを使って構成させた方がよいでしょうか? 以上、ご教授頂きたく、よろしくお願いいたします。
- inara1
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>1pinと8pin間は50V10uFの電解コンデンサ、CAは50V33uF電解、CFは50V10uF電解をつけています 問題ありませんが、CAについては再考を要します(入力波形が特殊なため。後で説明します)。 >2pin-GND間の1MΩも取り付け、電源電圧は4pinへ-15V、7pinへ+15Vを印加しています 問題ありません。 >例えばAC VOLTMETERで50mVRMSの波形をこのICへ通すとDC50mVが出力されるという認識でいいでしょうか? AC VOLTMETERの読みが正しいのであればその通りです。 このICは「真のRMS出力が得られる」ことを売りにしています。周波数の高い信号ほど誤差が大きくなりますが60Hzなら基本的に問題ありません。 ただし、60Hzの三角波に幅が狭く振幅の大きなパルスが重畳しているような波形では誤差が大きくなります(このような波形ではAC VOLTMETERの読みも怪しくなります)。 「入力波形のピーク値(peak-to-peak値の半分)/入力波形の実効値」 をクレストファクタと言いますが、この値が大きいほど誤差が大きくなります。データシート(http://www.analog.com/static/imported-files/data_sheets/AD736.pdf)の7ページの右下の「Figure 8. Additional Error vs. Crest Factor with Various Values of CAV」がクレストファクタと誤差の関係です。CAV(CA)が大きいほど誤差が少ないことが分かります。観測波形のクレストファクタがはっきりしないのですが、以下の文章で観測波形の実効値の計算方法を紹介しますのでクレストファクタを計算してみてください。理論的な実効値が分かれば、実際の出力電圧と比較することで誤差を見積もることができます。 観測されている波形は参考URLの左側のようなものでしょうか。補足からは A の値がよく分かりませんが、B は370mVpp程度ということでしょうか。このような波形の実効値は、A や B の値で変わりますが、A << B のとき、パルス幅 tw で実効値が大きく変わります(tw が大きいほど実効値が大きくなる)。参考URLの左側に実効値の計算式を書きましたので、実際の波形と照らし合わせて、観測波形の実効値がどうなるか見積もってみてみてください。 AD736の精度を確かめるには、参考URLの左側のような複雑な波形では実効値の見積もりが難しいで、ちゃんとした波形の信号を入力したほうが良いと思います。任意信号発生器をお持ちでしたら、参考URLの右側のような矩形波をAD736に入力し、矩形波の duty を変えたときに理論値どれくらい差があるかを見るのが良いと思います。duty が 0 や 1 に近いほど高調波が多くなるので誤差が大きくなるはずです。任意信号発生器をお持ちでないなら、タイマーIC(LMC555)で duty可変の矩形波を簡単に作れます。 >電流と電圧は実効値に変換する前に乗算する必要があるとの事で、回路図を次の様に書き直しました その方法(乗算してから実効値計算)で良いと思います。 電流信号(電圧)が小さいとのことですが、AD633に入れる前に増幅したほうが良いです。AD633の後で増幅すると、AD633の入力オフセット電圧(典型値±5mV、最悪値±30mV)による誤差が大きくなります。AD633の後ろで増幅するとオフセット電圧も増幅されてしまいますが、AD633の前で信号を増幅すれば、AD633のオフセット電圧は増幅されません。なお、AD633はZ端子(6pin)で出力電圧にDC電圧を重畳させることができますが、このDC電圧は X*Y の信号に対して加算させるので、オフセット電圧補正には使えません。
補足
回答ありがとうございます。お返事が遅くなりましたが新しく作製した基板の波形写真をUPしましたのでご参照ください。AD736の周辺定数は変更せず、CAのコンデンサも今はまだ33uFのままとしています。 左下の波形は電流センサの信号をOPAMPで増幅した後のものです。 右下の波形は電圧センサの信号をOPAMPで増幅した後のものです。 上の波形は乗算IC AD633の出力pin(7pin)の波形です。 AD633へは1pinに電圧、3pinに電流の信号を入力しました。2と4pinは1kΩでGNDに落としています。 AD633の出力(上の波形)をAD736へ入力すると出力(6pin)はDC327mVとなりました。 液晶テレビのブライトネスをUP/DOWNさせるとAD736の出力が変動しますので 一応消費電力の増減を検出しているようでした。 ちなみに電力測定に使用している液晶テレビの実際の消費電力を針式W計で確認したところ、29Wでした。(AD736の出力は327mV) この液晶テレビのブライトネスを50STEPから100STEPに上げるとW計表示は33Wとなり、その時のAD736の出力は374mVとなりました。 このような内容でとりあえず電力測定は出来ている様ですが、何か他に注意する点などありましたら、ご教授頂きたく、よろしくお願いいたします。
- inara1
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>入力信号のLEVELはシンクロスコープでは36~38mVP-Pで、テスターでは34.5mV、AC VOLTMETERでも34.5mVRMSでした 信号周波数が60Hzなら、テスターやAC VOLTMETERで測定してもそれほど大きな誤差は出ないと思います。シンクロスコープのレベルが 36~38mVP-Pで、テスターでは34.5mV、AC VOLTMETERで 34.5mVRMS というのはおかしいですね。シンクロスコープのレベル 37mVpp が正しいとすると、この振幅の三角波は 21.4mVrms、正弦波は 26.2mVrms なので、入力信号が正弦波と三角波の中間的な波形なら、実効値は 21.4~26.2mVrms の範囲になるはずです。テスターとAC VOLTMETER の測定値もそれより大きく、AD736の出力電圧がそれよりさらに大きいというのが不思議です。 仕様書の10ページに書かれていた回路図というのは、データシート [1] の10ページの 「Figure 18. AD736 True RMS Circuit」 のことでしょうか。この回路では 1pin と 8pin 間はコンデンサで接続する場合と直結(短絡)する場合の2つが描かれていますが、実際の回路ではここはどうなっていますか? また、データシート12ページの 「Figure 21. High-Z AC-Coupled Input Connection (Default)」 に描かれているように、2pin-GND間に1MΩ程度の抵抗が入っているでしょうか。データシート の10ページの CA と CF のコンデンサの値はいくつでしょうか。それと電源電圧(7pin と 4pin )も教えてください。 [1] AD736データシート http://www.analog.com/static/imported-files/data_sheets/AD736.pdf
補足
お返事ありがとうございます。回路設計にたいへんお詳しい方とお見受けいたします。詳細なお返事感謝いたします。 入力信号の件ですが、シンクロスコープのレンジを読み間違えており正しくは360~380mVp-pでした。波形の形は三角波ですが三角部分の幅が狭く±0Vの期間がありますので、パルス波形の様な形です。 このICの仕様としては、テスターやAC VOLTMETERで測定した値が、DC電圧で出力されると言う事で、例えばAC VOLTMETERで50mVRMSの波形をこのICへ通すとDC50mVが出力されるという認識でいいでしょうか? 回路図はおっしゃる通り”Figure 18. AD736 True RMS Circuit”そのままです。1pinと8pin間は50V10uFの電解コンデンサをつけています。2pin-GND間の1MΩも取り付けています。その他のコンデンサのCAは50V33uF電解、CFは50V10uF電解をつけています。電源電圧は4pinへ-15V、7pinへ+15Vを印加しています。 回答の中でもおっしゃっておられる様に電力計を作製したいのですが、現在の回路構成はクランプ式交流電流センサで電流を測定し、小型トランスで電圧を検出しています。その後、電流と電圧の値をこのICでそれぞれ実効値に変換してからマイコンに取り込み、乗算させて電力を算出しようとしています。ただ、先に頂いた回答にもありました様に電流と電圧は実効値に変換する前に乗算する必要があるとの事で、回路図を次の様に書き直しました。 まず電流と電圧はそのままセンサとトランスで検出して、その値をアナログ乗算器AD633へ入力させ、その出力をAD736へ入れて実効値にしてからPICマイコンへ取り込もうとしています。試作の基板は作ってみたのですが測定する電流が小さくAD633の出力値も小さい為、AD736の前か後かにOPAMPを入れようかと思っています。
- inara1
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ANo.1です。 >出力される値は実効値としての値そのままではなく何か係数を加えた値と言う事なのでしょうか? AD736は入力電圧の実効値をDCで出力するもので係数はかかっていません。 ところで、この回路は電力計算に使うものですか(過去の質問を拝見しました)。機器に印加された電圧の実効値と、機器に流れる電流の実効値を掛けても、機器が純抵抗でない限り、電力にはなりません。アナログ乗算器などを使って電圧と電流の積を作ってその実効値を計算する必要があります。
補足
お返事ありがとうございます。ICへ入力している信号の周波数は60Hzです。波形の形状は質問欄にも記載しました様にきれいな正弦波ではなく三角波です。信号元は液晶テレビのACコードにつけたクランプ式交流電流センサからのものです。信号は0.12uFのコンデンサでC結合してICの2PINに入力しています。ICの周辺回路はこのICの仕様書の10ページに書かれていた回路図をそのまま使った基板を自分で作りました。入力信号のLEVELはシンクロスコープでは36~38mVP-Pで、テスターでは34.5mV、AC VOLTMETERでも34.5mVRMSでした。この状態でICの出力ピン(6PIN)からDC58mVくらい出ています。入力信号が0になれば出力も0になるので回路、ICは動作していると思います。もっと分かりやすくする為に、例えば入力信号が50mVRMSなら出力はDC50mVになるような周辺回路にすることは可能でしょうか?