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共役ジエンで速度論生成物(?)の基礎的な問題が分かりません;;

有機化学で共役ジエンについて、 2,3-dimethyl-penta-1,3-diene にHClを入れて付加反応した場合の速度論生成物?(Kinetic Product)は何か?という問題なのですが、 答えが、4-chloro- 3,4-methyl-2-pentene でした。 私の理解が間違っているのかもしれませんが、速度論生成物は遷移状態(transition state)が一番安定している?時に出来るのであって、 1,2付加の場合 遷移状態で3価カルボカチオンが出来て 1,4付加の場合に出来るのが2価カルボカチオンなので、1,2の方が安定=>速度論生成物は1,2付加であるということは分かります。 ですが、何故一番端っこのジエンがHClのプロトンと反応するんでしょうか?(炭素1=2) というのも、もし炭素1と2の二重結合にある電子がHClと反応した場合、3価カルボカチオンが出来るので安定しているといえます。 ですが、もし炭素3と4の二重結合にある電子とHClが反応したとしても、水素が炭素4につけば炭素3で又3価カルボカチオンが出来るんで安定しているんではないんでしょうか? 何故4-chloro- 3,4-methyl-2-penteneしか正解でないのかわかりません。。 3-chloro-3,4-methyl-1-penteneでは駄目なんでしょうか? 物凄く分かり辛いかもしれませんが、すみません;; どなたか分かる人お願いします!!

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回答No.3

●典型的な親電子付加反応で、Markownikov則によるものです。 『生成エネルギー』からカルボカチオンの安定性についての法則:3級>2級>1級という規則が有りますが、これを逆に『水素の個数』から見ると、次のマルコウニコフ則が成り立ちます。 『ハロゲン化水素が非対称なアルケンへ付加した場合、より多くの水素が結合しているsp2炭素(二重結合を持つ炭素)にハロゲン化水素由来の水素が結合する。』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%82%A6%E3%83%8B%E3%82%B3%E3%83%95%E5%89%87  この反応では、まず水素イオンの親電子付加が起こり、カルボカチオンが生じ、ついでルイス塩基の付加が起こり反応が完結します。 1)親電子付加反応では、Markownikov則から水素の付加する位置が決まる。 そのためH^+の1位への付加が優位に起こります。 CH2=CMe-CMe=CH-CH3 ↑ここにH^+が付加(マルコウニコフ則) ※1位にはHが2個あり、次は4位の1個で、1位への付加が優位。 (下に書いた生じるカルボカチオンの安定性からこうなる。) CH3-C^(+)Me-CMe=CH-CH3 2)この場合、カルボカチオンには『共鳴構造』が存在します。 カルボカチオンの安定性についての法則:3級>2級>1級という規則が有る。 そのために、共鳴構造のうち、2位に電荷を持つ場合が一番安定であり、そこへCl^-が付加します。 (他の共鳴構造で、+の電荷を持ちうるのは、次は4位のCであり、これは3級のものに比べればはるかにエネルギー的に不利になります。3位は電荷が3個のCに分散しなければ存在しえず、共鳴構造の観点から非常に不利でありえないと考えてよい。) CH3-C^(+)Me-CMe=CH-CH3     ↑3級 CH3-CMe=CMe-C^(+)H-CH3               ↑2級 安定性は3級カルボカチオン>2級カルボカチオンなので、上のほうが安定。 3)そこへCl^-の付加が起こる。 生成物は CH3-CMeCl-CMe=CH-CH3 になる。 2-chloro-2,3-Dimethyl-3-pentene (4-chloro-3,4-Dimethyl-2-pentene) 化合物名はIUPACから言うと上のほうが正しくないですかね?

psuedoase
質問者

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回答ありがとうございます! なるほど! マルコウニフ則だと確かに辻褄が合いますね! 共鳴はまだ習っていないので少し理解が難しかったんですが、 2級カルボチオンだったとしても二重結合がある場合アリルカルボカチオンとなって3級カルボカチオンと同じくらい安定性があることは考えられないでしょうか?? 私の問題の場合どちらの炭素についたとしても3級アリルカルボカチオンが得られるので、マルコウニフ則を使えば何故そうなるのかは分かるのですが。。 名前の訂正ありがとうございます。

その他の回答 (2)

noname#80941
noname#80941
回答No.2

平衡反応において: 速度論支配による生成物:立体的並びに電子的要因を考慮して反応速度による(生成物の安定性は考えなくて良い) 熱力学的支配による生成物:生成物の安定性による 今回の反応は、H+の近づきやすさを考える

psuedoase
質問者

お礼

回答ありがとうございます! H+が近づきやすいというのも分かるんですが、他の問題で、 例えば1-ethylidene-1-cyclopentene(??) 私は分子の名前をつけるのがとても苦手なんで多分間違っていると思うのですが、1-cyclopeteneにethyleneが炭素1についていて(エチルグループの末端に二重結合がある) その分子とHBrとの付加反応では、 1-bromo-1-ethylidene pentane(??) (penteneがpentaneになって炭素1にBrがついて、エチルグループは何も変らずに炭素1にくっついている状態) が速度論生成物になるそうです。 H+が一番近づきやすいのはエチルの末端の二重結合ですが、今度はpenteneの二重結合と反応しています。。 一体これはどういうことなのでしょうか。。

noname#160321
noname#160321
回答No.1

まず最初に、 >4-chloro- 3,4-methyl-2-pentene 4-chloro- 3,4-「di」methyl-2-penteneですね。 多分、末端にメチルが付いている側はプロトンが接近しづらい、のだと思います。 これは実験結果からの出題だと思うので、他にも理由はあるのだと思うのですが。

psuedoase
質問者

お礼

回答ありがとうございます! 本当ですね。。間違えてました;; 確かに、色々反応したい部分に炭素や他のサブグループなどが付いていると、接近しづらいといったことは授業で習ったのですが、これはオンラインの問題なんですが、仮にClが炭素3のところに付いた場合 「H+が付加された時に、どちらの二重結合がエネルギー的に低いか考えなさい」 的なコメントが与えられました。なのでもしかしたら接近とかそういったことも考えられますが、エネルギー的なことで、他になにか考えられることはないんでしょうか。。