滴定には、中和滴定、酸化還元滴定、沈澱滴定(Cl-をAg+で滴定)、キレート滴定(Ca2+をEDTAで滴定)などがあります。一般的には、色の変化(着色または消失)で終末点を決め、その値から計算します。これは、ビューレットを用いて手作業の場合で、機器を用いれば、電位を測定して、終末点を知ることができるようです。
中和反応では、指示薬を添加し、色が変化するまで滴定をします。しかし、水道水中の有機物の量を測定するには、まず過マンガン酸カリウムを一定の過剰量(Aとする)入れます。その過マンガン酸カリウムで有機物を分解し(過マンガン酸カリウムは、強力な酸なので有機物を分解する)、残った過マンガンガン酸カリウム(Bとする)を蓚酸で滴定します。A-Bから計算します。このように、過剰量をまず入れ、残ったものを滴定するのが、逆滴定です。
力価は、NV=fN'V'での式のfを言います。例えば、Nは、規定度と言われるもので、現在では使われていません。NaOHやHClのような1価のものは、モル濃度と同じです。Vは、液体の体積です。
ここで、HClをNaOHで滴定する場合を想定します。0.1モルのHClを10.0ml(3桁まで読んでいると言う意味です。10では、2桁しか注意していないということになります)とり、0.2モルのNaOHで滴定すれば、理論的には、5.00mlになります。しかし、NaOHを放置していると、NaOHの力が落ちてきて、5.00mlより多く必要になります。そこで、NaOHは、試薬を調整したときの0.2モルの価を変えずに、この場合は、0.1×10.0=f ×0.2×滴定量から、fの価、すなわち力価を算出します。ここまでは、分析の教科書に書いてあります。
力価は、全ての試薬に必要なものではありません。放置している間に、その力が変化する場合(普通は、減少する)に、必要になります。NaOH、AgNO3などは、測定前に力価の測定は、必須です。放置すると、何故力価が減少するのかは、考えてみて下さい。
お礼
丁寧に教えて頂き、どうもありがとうございました。 こえからいろいろ勉強していきます。 お礼が遅くなりごめんなさい。