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人権の私人間効力について
どなたかお答えいただけると幸いです。 先日、学校で出たレポート(字数制限なし)で 「人権の私人間効力について論じなさい」という問題が出ました。 社会系は特に苦手な分野で、 苦手でわからないなりに一生懸命調べて書いたつもりだったのですが、 あまり情報量が入ってなかったようで、書き直しになってしまいました。 丁度その辺りの授業は体調を崩しており、 授業自体を受けておらず(丁度友人も休んでいたようです) ノートはなく、書き直しを言われた際に先生から頂いた 『信条による差別-三菱樹脂事件』というプリント一枚が手元にあるだけです。 もっと内容を練り、三菱樹脂事件の話を織り交ぜながら論じなさい、と言われたのですが、 私人間効力自体は過去ログなども漁ってみて、 少しは分かったつもりでいたのですが、 三菱樹脂事件の話を織り交ぜながら論じる、となると なんだか理解が出来なくなってしまいました。 元々、他サイトを見て「私人間効力については論じる意味がない」といった事が書かれていて 、混乱していた状態での書き直しなので、 正直もう何を書けばいいのか分からなくなっています。 私人間効力を論じるというのは、一体どのようにしたらよいのでしょうか。 理解していないままに質問させていただいているので、妙な事を言っていたり、分かり辛い部分もあるかとは思います… ですが、よろしければお答えいただけると幸いです。 それでは長々と失礼いたしました。よろしく御願いします。
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憲法は国家と私人との関係を規定したものです。しかし、財力・社会的影響力の大きい大企業による人権侵害の危険性が増大したため私人間にも憲法の規定を適用していくべきではないか、というのが私人間効の問題です。 これについて、学説は直接適用説と間接適用説の対立がありますが、判例・通説は間接適用説をとっています。間接適用説とは、憲法の規定の趣旨・目的や法文から直接的な私法的効力をもつ人権規定を除き、その他の人権については、私法の一般条項を憲法の趣旨に取り込んで解釈・適用することによって、間接的に私人間の行為を規律しようとする見解です。 三菱樹脂事件は判例が間接適用説をとることを明らかにした重要な判例です。レポートでは、まずは私人間に憲法の規定を適用する必要性をあげ、私人間効に関する学説の対立と各説の説明、説の理由・批判をあげ、三菱樹脂事件を引きながら判例の立場を説明していってはどうでしょうか。 ちなみに、他の判例としては日産自動車事件、昭和女子大事件などがあります。
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- kanpyou
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憲法の効力と、人権については、「何を『法源』とするか」によって解釈が異なります。 「憲法の私人間効力」というテーマであれば、憲法の対象となるべき範囲が問題となりますが、「人権」であれば、人類恒久の権利であるという自然法の考え方を取り入れれば、常に"尊重"の必要があるという結論になります。 "法的保護"の必要となる範囲が、憲法による部分と、私人間で保護される部分との区別(識別)が必要です。
お礼
kanpyouさんの回答を見るまで、うっかり『憲法の私人間効力』について書いていました; 気づかせて下さりありがとうございます! しっかり、尊重の必要がある事を述べて提出してきました。 本当にありがとうございました!
- v008
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素人の意見として書きますが、私人間効力が国家としての介入を認めないことによって何が起きて何が個々に必要になるのか?そして どこに意義があるのか?というステレオタイプで考えた事があります。 もし、国家が介入してこれは違憲だからこちらを優先しなさいと介入した場合。企業は、優先されて当然だと強権的になり、その後の同様の事例に関する権利の主張そのものが廃除される結果になろう。逆に労働者は、国家の違憲性を問う事に正当性が出る。(介入したのだから) 逆に労働者がわの思想信条による採用の問題を 特別法がないままに保障するように国がはたらきかけたとすると 大きく経済活動や自治権に介入する事になり、企業側が国の違憲性を問う事になる。 つまり、私人間で競合する権利義務に関しては、その立場により権利を主張して議論を尽くした上で、社会通念上妥当かどうか、また、どうあるべきか お互いの合意によって解決する道が望ましく、そのための訴訟する権利も、主張する権利も妨げない事が常にその時代に沿った法理を求める事にもなる為、憲法の条文を対立する両者の優先権を定めて 当然に違法と断じないことは、憲法をたっとむことに相違なのではないだろうか? 相当なる労力を用いて 自己の権利を主張して結果自己の成長と社会的な結果に結びつけた当事者にしても、会社の代表として人事権 自治権を守った行為の正当性を貫いた事も、どちらにとっても その全ての対象が そのときの自己と相手のみならず 実社会そのものを通じての主張と論戦となったはずであり、間接的に 私人によっての主体的な 憲法の趣旨の具体化にも貢献している行為が保証されたともいえるのではないか?と思う。 現在の関連する特別法による量刑や法文の改正においても、これは 一方に偏らず 相生の関係にあるべきであり、一方が個人を保護するべき憲法であっても 私人が自由を保障されている限りは 客観性や社会通念等の合理性を妨げない秩序ある範囲においては、 実社会 事実 実感 実体などが そこに必要であり、決して法理法文権力先例のみで実際を決定するべきではない。 安易な当てはめでなく、審理を尽くして合意(判決にいたる)決着という事は 私人間においてはもっとも建設的な 自由な個人の利益を守る方法に他ならないと言えるのでは無いでしょうか。
お礼
とても詳しく書いて下さりありがとうございます。 ただ、私ったら非常に頭が悪いので、v008さんがお話して下さった事の半分位しか理解出来ていない気がします… ですが、レポートを書く際にすごく参考にさせていただきました! 夜遅くにどうもありがとうございました!
- papawonder
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憲法ってのは人と国の関係を定めたものです。 人と人の関係を定めたものではありません。 だから人と人の間では効力を持たないのです。 憲法は、信条などを理由に人を差別することを禁じていますが、 これは、国が人を差別をすることを禁じているだけであって、 人が人を差別することを禁じているわけではありません。 よって三菱樹脂は国ではなく私人ですから、人を何に基づいて差別しようが、 憲法で取り締まられるということはなく、自由に認められているのです。
お礼
夜遅くでしたのに、素早い回答ありがとうございます。 私人間効力と三菱樹脂の関係(?)をわかりやすく説明して下さり、とても助かりました! 私はすでにその部分からわかっていなかったようで…; どうもありがとうございました!
お礼
とてもわかりやすくて細かなお答えをありがとうございます。 レポートの方へのアドバイスも凄く嬉しかったです! おかげで内容も把握でき、レポートを作る際にもかなり参考にさせていただきました。 本当にどうもありがとうございました!