次の文章です。
Since you don't know my history, you couldn't understand my feelings about married people being taken away from a marriage because someone convinced them to leave.
先ず文章の意味としては
「あなたは私の過去のいきさつを知らないから、私が結婚生活を奪われた既婚者に対して抱く感情を理解できなかった」
が主文になると思うのですが、
1)後に続く ”because someone convinced them to leave”の意味がよくわかりません。
2)本文中でも、”結婚生活を奪われた既婚者”という訳は正しいのでしょうか。結婚生活を奪われた結婚生活経験者”と思えば正しいような気もしますが、married people が結婚状態にある人を指しているのか、離婚状態にある人を指しているのかよくわかりません。
3)三つ目の質問は文化差の問題かもしれませんが、以下の状況説明のあとにします。
前後の状況としては、結婚している男性(日本人)が、ある女性(アメリカ人)をデートにさそった。男性は女性が結婚していると思っているが、人間的に魅力のある人なので、食事でもしながら会話を楽しみたいと考えた。冗談で「デートができてうれしいよ」などといいながら会話をしていたところ、家族の話になると、突然女性が「あなた結婚してるの?」と驚く。そして彼女は独身(一度結婚して離婚状態)であることを告げながら「結婚している人が女性をデートにさそうなんて・・お茶ならまだしも・・文化が違うのね。」と言いながら急にふさぎこんでしまった。
気まずく別れたあと数日して彼女から来たメールの内容の一部、という形になっています。メールの最後には「過剰な反応をしてごめんなさい。Perhaps we could have coffee some Sunday after church.」と終わっている、という状況です。
3)結婚している男性が女性を食事に誘うというのはアメリカ的には非常識な行動ですか? それともそれは言い訳で彼女特有の ”feelings ”がそういわせているのでしょうか?
よろしくお願いします。
>Since you don't know my history, you couldn't understand my feelings about married people being taken away from a marriage because someone convinced them to leave.
なかなか面白い英文ですね。じっくり読むと女性の心の機微が分かるような内容です。
まず「married people」は「既婚者」または「今、結婚生活を送っている人々」のことです。まぁ、一般的なことを言っているように思えますが、ここでは「過去の自分」を重ね合わせて言っているのでしょう。その裏には、この男性の妻のことを思いやる気持ちも感じられます。
次に「being taken away from a marriage」には「who are」を補ってみましょう。受動態の現在進行形が見えてきます。「今、結婚生活から切り離されようとしている(人々)」となります。もっと自然な日本語にすると「今にも幸せな結婚生活を奪われようとしている(人々)」これも「過去の自分」のことを婉曲的に言っているのと同時に「男性の妻」のことを暗示していると考えられます。
最後に「becasue someone convinced them to leave」です。「convince」には「to persuade someone to do something 」という意味以外に「to make someone feel certain that something is true」という意味があります。「~に・・・するように説得する」という訳よりも「~に・・・を悟らせる」という訳か「主語のために・・・は~せざるを得ないと悟る/気づく。」という訳が良いでしょう。
「someone」は「だれか」では面白くないですね。「(不倫をしている夫の)妻たちに(夫の元を)去らねばならないことを悟らせる(夫の)不倫相手」のことです。意訳をすれば「夫の不倫相手(の存在に)のために妻たちが離婚を決意しなければならないと思い込む」ということです。これも「過去の自分」と「男性の妻」への思いをはせている部分です。「a woman」とか「a girl」ではなくてあえて「someone」を用いているところに「自分が知りもしない相手」という悔しい気持ちを感じ取ることができます。
なお、「couldn't ...」は仮定法過去の帰結節ですので、「・・・するだろう。」と訳しましょう。
全訳です。「あなたは(夫の浮気が原因で離婚せざるを得なかったという)私の過去を知らないから、どんな人かも知らない夫の不倫相手(の存在)のために離婚せざるを得ないと思い込んだ結果、今まさに幸せな結婚生活を奪われようとしている女性たちに対する私の気持ちなど理解はできないでしょう。」
過去の出来事によって心の傷を負ったこの彼女は「自分が原因で、この男の妻を悲しませるようなことなどできない。」ということを言おうとしているのだと思います。
現在のアメリカの女性が一般的にこのような感覚を持っているかどうかは分かりません。ひょっとしたら、一昔前の話かもしれませんね。ご参考になれば・・・。
狩猟民族と農耕民族の言葉の差があるように、男性と女性の言葉の意味に差があると思える文章ですので参加させていただきます。
my feelings about married people being taken away from a marriage
女性が見る男性に対する強烈な批判にもとれる文章と読んだのですが
the child was taken away from her
子供は彼女の手から取り上げられた。
All of her accouterments were taken away from her
彼女のすべての衣服ははぎ取られた。
married people who were/are bing taken away from a marriage
結婚をとりあげられた既婚者
(すぐに周りの説得に応じ結婚する意志もない腑抜け達、とりわけ、結婚をとりあげられたと(信じている)既婚者の感情・・・・・・
と読んだのですが・・
1. because someone convinced them to leave、第3者が説得して別れさせた
2. taken away from a marriage、は直訳的には「結婚から引き離された」とでもなりそうですが、楽しかるべき結婚生活を失ったという被害者意識がそういう言葉を選ばせているのでしょう。具体的に誰かに取り上げられたという具体論はなくても。
3. 既婚者が女性をデートに誘うのであればやはり既婚者と断ったうえで誘うのが世間常識ではないでしょうか。黙って誘うと相手も独身かと思ってしまいますから。
お礼
ありがとうございました。 感謝です。
補足
これはすごい! こんな解釈があったのか! 彼女はこの相手の男性の後ろにいる妻の立場を自分の過去に重ね合わせて話しているということですね。 なるほど。これならすべてが理解できそうです。 それにしてもこの女性、相手の男性が英語のほとんどできない素人であることを知っていながらこんな機微に満ちたメールを送るとは・・。 この男性が頭を抱えてウンウンうなっていた姿がまるで目の前に見えるようです。