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ペプチドのN末解析について

今分子量約15kDaのタンパク質をMALDI-TOF-MSにより解析を進めています。タンパク量が確保できないためか何度か行ってみても上手くいかず、アミノ酸数が少なくて解析しにくいのではないかといわれ、ペプチドのN末解析を進められました。  N末解析とはどのように行うものなのでしょうか?トリプシン消化まではTOF-MSと同様の操作なのでしょうか?  よろしければ回答のほどお願いします。

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  • confmini
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回答No.3

免沈の後に2D-PAGEですか。2Dでなければならない程沢山くっつくんですか?重なるタンパクがなければSDS-PAGEの方が楽ですし、ロスが少ないので同定効率も良くなると思います。 2Dが必要という前提でお話しします。すぐ解決できるとは限らないので、提案としてご参考下さい。 ちなみにご質問の件ですが、ゲルは一度固定するとブロッティングできません。銀染でどのくらいの強度で見えるスポットかわかりませんが、銀染を使わなければ見えないような量は(ABのcLCシリーズ以外の)プロテインシーケンサでは難しいと思います。 お話の内容から想像するに、以下の状態が考えられます。 1目的タンパク質が分解されていない。 2分解からMS解析までどこかでサンプルをロスしている。 3分解後の試料精製が上手くいっていない 4理由は不明だが、イオン化されにくい。 まず、トリプシンの自己分解産物のピークがきちんと出ますか?もし出れば、2・3の可能性は低くなり、1・4の可能性が高いと思います。 1の対処:精製されていない現段階では直接確認する方法はありませんが、サンプル量を増やす、酵素量や反応時間を増やす、又は他のエンドペプチターゼなどで目的タンパク質を消化することでうまく行くことがあります。また、プロテアーゼ消化の時、DMFを加えることで消化効率が良くなる場合があります(文献:Proteomics, 1, 1364-1367 (2001))。 逆にMSスペクトルがノイズだらけの場合、2~4が考えられます。以下の対応があります。 2の対処:これはなかなか確認出来ません。 3の対処:逆相担体での精製は確実に行われていますか?還元カルボキシルメチル化の後、きちんと精製しないと、ノイズが非常に大きくなります。 4の対処:マトリックスを変えることでうまく行くことがあります。 うまく行くといいですね。またご質問などありましたらいつでもどうぞ。

yukinkko
質問者

お礼

丁寧な回答ありがとうございます。 先輩の実験を引き継いでおこなっていて、SDS-PAGEでは同定にいたらず、2Dで泳動したゲルでpH4~7付近に広がったバンドが見え、複数のタンパク質の可能性があるということで2Dで行っていました。ロスが多くなってしまうため、タンパク質32mgくらいを免疫沈降しています。お金も手間もかかるためあまり失敗したくないと思ってます。 今のMSのピークはトリプシン自己消化のバンドが大きく出ていて目的タンパク質と思われるバンドが小さく出ている感じです。 他のタンパク質はMSで同定できていたのでサンプル調整はうまくいっていると思い込んでいたのですが・・・分解されていない可能性もあると思いました。研究室にエンドペプチダーゼがあるか確認して、酵素反応時間も長くしてもう一度行ってみたいと思います。 ありがとうございました。

その他の回答 (2)

  • confmini
  • ベストアンサー率100% (2/2)
回答No.2

N末端解析は必ずしもプロテアーゼ消化する必要はありません。 MSで解析するタンパク質はどのような状態ですか? ・精製しておらず電気泳動で分離した目的タンパク質を切り出してゲル内消化している。 ・精製されており、直接プロテアーゼ消化している。 上記二つのどちらかにより、N末端解析の方法は変わります。 前者なら、電気泳動を行いPVDF膜に転写してその膜にタンパク質染色(クマシーなど)を行い、目的バンドをハサミで切って、そのままプロテインシーケンサに供します。 後者なら、精製タンパク質の逆相クロマト担体(watersのセップパックカートリッジやziptipなど)を使って脱塩し(MSと同様の前処理)、プロテインシーケンサに供します。 以上の方法で、目的タンパク質のN末端をシークエンス出来ます。 15kDa程度のタンパク質ならば、N末端解析だけで全配列を決定できるかも知れません。その場合、ゲル内消化でも、直接消化でも良いですからプロテアーゼで消化してHPLCで分離、各ピークを分取します。その各ピークが消化されたそれぞれのペプチドになるので、それらをプロテインシーケンサ(またはMSMS)に供します。 N末端解析でタンパク質のアミノ酸配列を決める方法を書きましたが、MSにおいてきちんとサンプルの前処理が出来ていてピークが出ないような量はN末端解析でも無理だと思います。プロテアーゼ消化して精製する間に無くなったりしていませんか? きちんと分解されていますか(15kDaの位置だけにピークが出たりしませんか)? MSでスタンダードはきちんと出ますか(MSの使い方は大丈夫ですか)? 他にもMSでピークが出ない理由はたくさんありますので、N末端解析を試す前に一度考えた方が良いかもしれません。良かったら、今のやり方を教えてください。 私だったら絶対MSを選びますよ。楽ですからね。

yukinkko
質問者

お礼

ありがとうございます。 MSで解析するタンパク質はどのような状態ですか? ・精製しておらず電気泳動で分離した目的タンパク質を切り出してゲル内消化している。 です。 MS解析はいくつかのサンプルを行っていて、27kDaのタンパク質やそれ以上のタンパク質は同定できたのですが、銀染色では同じ程度の濃さで染まっているのに、15kDaのタンパク質のピークが低くてこまっていました。 やり方としては免疫沈降→二次元電気泳動→MS用銀染色キットを用いて染色、脱色の後に還元アルキル化、ペプチド消化で行っています。 銀染色後切り出したゲルを脱色して再度PVDF膜に転写してN末端解析に用いることは可能でしょうか? 長くなってしまい申し訳ありません。

  • RNase_P
  • ベストアンサー率34% (9/26)
回答No.1

http://www.chem-station.com/yukitopics/aminoacid.htm 一般的にはエドマン分解ではないでしょうか。 http://www.mitils.co.jp/baio/topics/topics02_11.html 自動化されたものこんな感じです。

yukinkko
質問者

お礼

とても参考になりました。ありがとうございます。 なかなか実験が上手くいきませんが頑張ろうと思います。

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