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報酬反応とは?

「報酬反応」について、「どんなものなのか?」と説明を求められたらどのように説明すればいいでしょうか? 具体的な例などを含めて教えてください。

みんなの回答

  • ruehas
  • ベストアンサー率68% (816/1194)
回答No.3

こんにちは。 #2です。 肝心なことを書き漏らしてしまいました。 「学習」といいますのは動物が生後環境に適応するために行うものです。 「報酬系回路」は学習機能を持ち、報酬の結果を記録することができます。つまり、一度食べて美味しかったものはその快感が記憶されるということですね。 摂食やSEXなどの本能行動で脳内に快感が発生するのはこれを学習するためです。学習しなくてもいいならば無条件反応だけで十分であり、報酬系回路に快感が発生する必要はないわけです。 苦痛を学習するならば危険を予測することができます。これと同様に、報酬が学習されるならば利益を予測することが可能となります。 従いまして、「本能行動(無条件反射)」が何が何でも確実に目的を達成させるための反応であるのに対しまして、「報酬反応」といいますのは生後環境の複雑な変化に対応するための反応ということになります。 たいへん重要なことを書き忘れました、騒がしくてゴメンなさい。

CHANEL_08
質問者

お礼

とてもしっかりとした回答ありがとうございます。 神経系の話など、専門的なことまで詳しく教えてくださり、勉強になりました。

  • ruehas
  • ベストアンサー率68% (816/1194)
回答No.2

こんにちは。 「報酬反応」といいますのは大脳辺縁系を中心とした「報酬系回路」で発生する反応のことを言います。 広義には「生物学的利益に基づいて判定される報酬刺激に対して発生する反応」という解釈もありますが、このような場合、「中脳腹側皮蓋野A10番・DA(ドーパミン)」の分泌が情動反応を司る大脳辺縁系と相互に活性化し合っていることが判明したため、この閉鎖回路が我々の脳内の「報酬系回路」と考えられています。 従いまして、現在では「報酬反応」といいますのはここで発生するもの、ということになっています。 身体内外からの感覚刺激が「大脳辺縁系(偏桃体)」に入力されますと、ここでは生物学的価値に基づく利益・不利益の判定が下され「情動反応」が発生します。これが不利益と判定された場合は信号は別な経路に流れますが、利益・報酬と判定されますと「BE(β-エンドルフィン)」の分泌が「中脳腹側皮蓋野」の抑制を解除します。この抑制が解除されますと、「腹側皮蓋野A10番」から「DA(ドーパミン)」の一斉投射が行われ、「大脳辺縁系(偏桃体・海馬)」「即坐核」などの働きを一気に活性化させます。そして、大脳辺縁系では既に情動反応が発生しており、今度はここと即坐核から腹側皮蓋野(DA核)に向かって活性信号が送り返されてきます。DAの分泌は更に増えますね。 このように、我々の脳内で報酬反応といいますのは大脳辺縁系を中心とした「閉鎖回路(フィード・バック回路)」によって増幅されます。これが「報酬系回路」であり、このとき我々は快感や期待感などを覚えます。 報酬系回路といいますのは「自己刺激」を発生させることのできる回路と解釈されます。 たいへん有名な「ネズミの実験」ですが、レバーを押すと餌が出てくる装置を使ってそれを教えますと、しまいにはネズミは餌が出でこなくてレバーを押し続けるようになったそうです。このとき、ネズミの脳内にはDAが分泌されていました。 レバーを押すことそのものは古典的な条件反射ですが、止められなくなってしまうのは、これは只今ご説明致しましたように報酬系回路といいますのが「増幅回路(ループ回路)」であるからです。そして、脳内に快感を発生させるためにレバーを押し続けることを「自己刺激」と言います。 このように、しばしば「依存性を伴う」というのが報酬反応の特徴であり、近年、これによって「ギャンブル依存症」になるひとが増えています。パチンコの玉が出てこなくてもネズミのようにひたすら自己刺激を繰り返すわけですね。このとき、脳内にはDAが分泌され、幸福感が発生しています。 「餌」といいますのは全ての動物にとって報酬刺激であり、これに対して選択される接近行動は果たして「報酬行動」であります。ですが、餌といいますのは食べるまで幸福にはなれません。で、餌に対する接近行動といいますのは、これは遺伝情報として定められた無条件反射であるため、ここで報酬反応の発生する必要はないわけです。 もちろん、視覚や嗅覚などの遠感覚であるならばそれを知ることはできますが、味覚や満腹感のような近感覚・内臓感覚である場合は食べてみるまで報酬反応は発生しません。 では、我々が何かに期待を抱いて接近行動を選択するためには、このためには必ずや「学習・予測能力」が備わっていなければなりません。そして実際のところ、大脳辺縁系を中心とする報酬系回路では「海馬」や「眼腔前頭野」など学習機能を持つ中枢を経由しており、この回路そのものが報酬刺激に対する学習記憶を保持しています。 ですから、「期待感(予測能力)」を有するというのも報酬反応の特徴でありますので、現在では先に述べました餌に対する無条件反射などとはどうしても分けて考えなければならないことになってしまったわけです。 このように、報酬反応といいますのは報酬系回路で発生する反応のことであり、そこには「学習行動」や「自己刺激」、またしばしば「依存性」といった特徴が伴います。

noname#194289
noname#194289
回答No.1

お腹が減ったときに食事をして空腹感が無くなるだけでなく満足感幸福感が付随するのは代表的なうなものだと思います。要するに生物学的な目的が達成された時、その過程を強化するために神経系で再確認しておくために与えらえる、非物質的なもの(満足感自身は物質ではなく、強いて言えば意味ということになります)ではないかと思います。ただ人間の場合はこの報酬反応だけが切り離されて空腹でないのに美味なものを食べたいというように本来の栄養獲得から遊離した目的が前面に出てきている場合が非常に多くなっていると思います。いわゆる本能達成という買い物についてくる景品のようなもののように思います。景品がなくてもどうしても必要なものなら買われますが、景品がついていればさらに売れるようなものではないでしょうか。

CHANEL_08
質問者

お礼

回答ありがとうございます。 具体的な例もあげてくださったので、わかりやすかったです!

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