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鞭毛について
精子は、細胞外のK+イオン濃度が低くないと鞭毛運動をしないそうなのですが、それはなぜでしょうか。K+濃度が高いと、何が阻害されるのでしょう。
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- neuro
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回答No.1
精子の運動は、鞭毛のモータータンパク質である、ダイニンの働きによるものです(筋のミオシンに相当)。 このダイニンを働かせる為には種々の酵素反応の段階を経るのですが、その最上流にあるのが環状アデノシン1リン酸(cAMP)です。このcAMPがスイッチとなって下流の酵素反応を起動するのですが、cAMPを作るのに必要なのがアデニル酸シクラーゼという酵素で、K+イオン濃度の低下がその引き金となっているようです。 ちなみに、K+によって運動が左右されるのはサケマスなどで、淡水魚でしたら放精後の低浸透圧環境が、海水魚でしたら、高浸透圧環境が引き金になっているようです。他にも、亜鉛や銅などの金属イオン、水素イオン濃度の変化など、動物によって様々なようです。人では射精の際に精子と混ざる精漿中の成分(pH?亜鉛?)が運動の引き金です。 運動を開始しますと、あとは多少の環境変化でも運動を続けることができるようです。
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