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備長炭を用いて電気分解→起電力発生 について
備長炭を用いて電気分解を行うと (陽極) 2H_2O → O_2 + 4H^+ +4e^- (陰極) 2H_2O + 2e^- → H_2 + 2OH^- の反応が起こり、その後(電池を取り外すと)電池として働くのですが、なぜ働くのでしょうか? 備長炭が多孔質で電気分解で生じた気体を保持していることが大きな理由なのは予想できるのですが、一般的な電池にある金属がないのになぜこのような現象がおこるのでしょうか?
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使われた溶液がどんなものかは分かりません。 水の電気分解だと思いますので希硫酸か、希水酸化ナトリウム溶液だろうと思います。でもどちらであるかによって反応式は変わってきます。 電極は電気伝導性があって反応の起こる場所を提供するというだけの物質であるという場合が多いです。反応するのは溶液内にある物質です。金属電極を使う場合、金属の種類によってはその金属自体が反応する物質になっている場合もあります。 白金電極や炭素電極を水溶液で使う場合には電極は反応しません。電気を流すだけです。面積が広いほうが反応の起こる場所が広いということになりますので「極板」という板の形をとるのです。備長炭が使われるのも多孔質であることで反応面積を広く取れるからです。反応の結果生じた気体を保持できるというのは電気分解にとってはマイナスの効果です。次の反応が起こる妨げになります。 水の電気分解の逆反応で燃料電池のデモをやりたいときには気体の保持が必要になります。電極表面で起こっている反応は可逆反応であると考えてください。陽極の電極表面には気体の酸素が吸着していて、陰極の電極の表面には気体の水素が吸着しています。電気分解に使っていた電源を外して回路を閉じると逆の反応が起こる事になります。生じた酸素、水素が泡になってどんどん離れていけばこういう反応を見ることはできません。普通の金属電極であれば表面に気体を吸着するという能力はほとんど期待できません。 なお、電気分解の反応式については http://oshiete1.goo.ne.jp/qa4588849.html を参考にしてください。
お礼
ご回答ありがとうございます。 とても詳しく解説して下さいましてありがとうございます。 >電極表面で起こっている反応は可逆反応であると考えてください。 わかりました。確かにそのほうが考えやすいので、以降参考にさせていただきます。