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寝台特急客車について

寝台特急客車に乗ると発車するときガチャンという衝撃がありますが、これは24系客車などが老朽化して連結部分にがたがきているからでしょうか?それとも運転操作上の違いでしょうか?

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回答No.6

寝台特急の客車の連結器には、従来の客車に採用されていた並型自動連結器の「連結時の隙間が大きい(=発車時の衝撃が大きい)」という欠点を改良した、密着自動連結器というものが採用されています。 この密着自動連結器の採用によって発車時の衝撃はかなり緩和されましたが、様々な要因によってやはり衝撃が出てしまうのいうのが現状です。 その1:緩衝器の問題 連結器を車体に取り付ける部分に、前後の動きや衝撃を吸収する緩衝器という装置があります。 この緩衝器を柔らかくすると衝撃の吸収力に優れますが、大きな衝撃が来た時には吸収しきれず、また偏位(緩衝器の変形)が大きいゆえに反動で元に戻ろうとする動きが大きく出てしまい、余計な前後動が発生するという欠点が出ます。 逆に、硬くすればこのような前後動は発生しませんが、衝撃を全く吸収しない緩衝器になってしまいます。 寝台特急の客車にはゴム式の緩衝器が備わっていますが、ゴムを柔らかくすると衝撃吸収力に優れる代わりに偏位が大きくヘタリが早くなるという問題があるために、一概に柔らかくすればいいという訳ではないので、ヘタリの問題も含めてこのへんの「さじ加減」がなかなか難しいのですね。 ちなみに、この緩衝器には初圧といって、どのくらいの力がかかって初めて緩衝力を発揮させるかの初期設定値というのがあります。 登場時の24系客車などの初圧は結構高めで、それゆえに小さな衝撃吸収力に劣っていて「発車時等のショックが大きい」と苦情が多く出たため、初圧を0、つまりどんな小さな動きでも緩衝力を発揮するように改良、交換したという経緯があります。 その2:動力車位置の関係 電車は編成の中にあまり偏りのないように電動車が配置されている為、動き出す時の駆動力というのは編成全体にほぼ均等にかかりますので、たとえ10両以上の長大編成といえど(連結時の隙間が全く無い密着連結器の採用と相まって)発車時の衝撃はあまり大きくありません。 それに対し、客車列車は編成の一端に機関車があってそこから駆動力(牽引力)が伝わってくる為、上記した緩衝器の偏位や連結器のわずかな隙間(24系等の密着自動連結器は連結時の隙間が非常に小さいが、電車のように全く「0」ではない)によるわずかな衝撃が編成の後ろに行くほど蓄積されて大きくなるという欠点があります。 つまり、編成の最後部に近いほど発車時の衝撃が大きい傾向にあるということです。 最後部ほど緩衝器を柔らかくすればある程度対処はできなくもないのですが、折返し時には最後部車両が最前部になるうえ、検査等の車両替えで編成内の位置も変わってきますので、難しいでしょうね。 その3:運転方法の問題 上記したように、電車と客車とでは編成中の電動車の位置や連結器構造が全く異なりますので、運転方法、特に起動時の運転方法は大きく異なっていて、快適な乗り心地の為には(ノッチを入れればOKという電車を異なり)客車のほうがよりシビアで気を配った運転方法が必要とされます。 連結器の隙間の大きい並型自動連結器を使用している旧型の客車の場合などは、停車間際に機関車のブレーキのみをわずかに緩めて(機関車は編成全体と自車のブレーキをそれぞれ独立して制御できる)連結器が引っ張られた状態、つまり隙間が無い状態で停車し、発車時の衝撃を少なくするというテクニックも使われていたくらいです。 また、ブレーキを完全に開放してからノッチを入れるのではなく、ブレーキがわずかにかかった状態でノッチを入れ、少々ブレーキを引きずるような状態で発車すると駆動力が一気にかからずに衝撃が軽減できるというやり方もあります。 その究極が、「ショックも無く滑るように発車し、静かに淀みなく止まる」(立たれている天皇陛下の体がショックで揺らぐなど論外)というお召し列車の運転ですね。 密着自動連結器の採用で連結器間の隙間(遊間)は減った為に、以前と比べると発車時に連結器遊間をそれほど気にしなくても良くはなりましたが、それでも電車と比べるとラフな運転操作が許容されないのが客車列車ですから、上記したような様々な要因を考慮した上でスムーズな運転ができるかどうかという運転士の技量が衝撃の大小に直結する最大の要因ではないかと思いますが…。 もちろん、運転士が電車と機関車を運転するというJRの現体制が全て悪いというわけではありません。 機関士が機関車「専属」だった国鉄時代にもショックの大きい下手な運転をする機関士は少なからずいましたから、如何に上手な運転ができる運転士を育てるか、教育する現場(会社)の体制と運転士の努力と研鑚が関わってくると思いますよ。

その他の回答 (6)

noname#109588
noname#109588
回答No.7

電車などの密着連結器と違いあそびがあるのである程度のショックはやむを得ないです。 ただ、最近の旅客会社の運転士は機関車を運転する機会が減ってきており、技術にも問題があると思います。 停止するとき編成を延ばすように停止させれば発車の時のショックは弱くなります。 こういうことを考えて運転する人は少なくなったように感じます。

  • bwv1008
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回答No.5

「汽車の絵本」という、「きかんしゃトーマス」の原作になったシリーズがあります。英欧では、標準の連結器は自動連結器でなく、ねじ式のリンク式連結器 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%A3%E7%B5%90%E5%99%A8#.E3.81.AD.E3.81.98.E5.BC.8F.E9.80.A3.E7.B5.90.E5.99.A8 ですが、そのねじを、客車列車では貨物列車では強く締めるということが書いてありました。ねじ式では、このように遊びを調節できるので、負荷の大きい貨物列車と負荷の小さい客車列車で特性を変え、客車列車では衝撃が起きないように遊びをなくすかごく小さくできるのでしょう。それに対して、自動連結器では、調節ができないということではないでしょうか。寝台車の間の連結器は密着自動連結器にできても、機関車の連結器は貨車とも連結できる普通の自動連結器にするしかなく、遊びができてしまうので、運転のテクニックによって衝撃を防ぐしかない、状況や技量によっては衝撃が起きてしまう、というこおではないでしょうか。

参考URL:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%BD%E8%BB%8A%E3%81%AE%E3%81%88%E3%81%BB%E3%82%93
回答No.4

特急寝台客車に使われる、小型密着自動連結器は、貨車用と異なり空気管の連結機能は省かれてますが、空気管の同時連結も可能な構造ですから、連結器同士の遊びはありません。ただ、連結器の車体取付部には緩衝器がありますので、これが遊びと同様の悪さをすることがあります。 老朽化や整備の悪さで、この緩衝器部分が乗り心地悪化を招くケースもあるのでしょうが、現実には運転士の腕の悪さに起因することが多いですね。以前は客車列車が多かったので、電車と操作や癖が異なる機関車を運転する機会も多かったそうですが、今では持ち回りで受け持つ、機関車運転の機会も減り技量を保つのも容易でないようです。国鉄時代は、客車も貨車も問わずに機関車を運転するのは機関士で、電車の運転は行わなかったのですが、今は旅客会社の運転士が、電車も機関車も運転します。これがよくないと言われる人もいますが、どうも重い貨物列車と軽くて速度を出す客車列車ではテクニックが違うようで、一概に機関士でなくなったかあとは言えないそうです。 先日乗った別府~大分で乗った「富士」の運転士は上手かったです。「トワイライト」も北海道内は下手でした。

  • opechorse
  • ベストアンサー率23% (435/1855)
回答No.3

この手の列車は、機関車式で 最初の機関車だけしかモーター(エンジン)ついていないですよね これだと、全体を一気に動かすと重くて動かないので 連結器の遊びを利用して 最初機関車 次に一両目だけを動かす 次に1,2両目を動かすと順番に動かしていきます このため順番にショックがあるのです

  • kt1965
  • ベストアンサー率34% (116/339)
回答No.2

もともと、自動連結器は、貨物用も客車用も同じものを使いました。多分、それが原因でしょう。大正9年に、国鉄全てを運休して、一時に自動連結器に交換をしたそうです。これは、過去の手動連結器で、悲しい事故があったためのことだそうです。 戦争中、貨車と貨物を連結した車両というのも走っていたそうです。自動連結器の場合、どうしても、連結する時及び発車するときに多少の衝撃が走ります。それは、多少の隙間を開けておかないと、カーブ(直線に見える線路でも多少のカーブがある)などで連結できなかったためだそうです。 なお、電車系の場合には、車両区で連結をしますので、衝撃が少なくなるように設計しています(無論、車両と車両間を繋ぐ通路のおかげでもありますが)。

  • kuma-gorou
  • ベストアンサー率28% (2474/8746)
回答No.1

寝台特急客車には、密着自動連結器に空気管も同時に連結できるものが使われています。 この連結器は、多少の遊びがあります。 機関車が、客車を引き出すと、先頭車両がら、順番に遊びの間隙が詰まっていきます。この時、ガチャンと音がするわけです。 遊びを設けているのは、機関車が客車を引き出す時、全客車の負担が一気に掛からないようにする為です。 ちなみに、電車では、動力が分散される為、主に柴田式自動密着連結が使われています。 http://toyama.cool.ne.jp/photo_studio/photostudio02.html

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