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線路ってなんであんなに細いの?
鉄道の線路って、すごく細いと思うんですけど、何でなんですか? 車両の横幅の4割弱くらいしかないんじゃないかなと思うんですけど、なぜなんでしょうか?例えば、車だったら、車幅と、タイヤ間の幅は、ほぼ同じですよね。昔(初期の汽車)は、車両の幅も狭かったんだろうと思いますが、それでも、車幅と比べれば、全然狭かったと思うんです。線路幅が太ければ、それだけ、走行安定性が増すはずですよね?それでいて、別に、より多くの土地を必要とするとか、鉄鋼を必要とするとかはないですし。なぜなんでしょうか?
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>車幅2900ミリくらいなら、ゲージ幅を2800ミリくらいにしたら、良かったんじゃないの? なんでそうしないのか。 車体に対してそんなに広い幅の線路にしてしまったら、車体を支える「台車」の幅が、2900ミリの車体に到底収まらず、台車が車体から大きくはみ出してしまうからです。 鉄道車両というのは、車輪の上に直接車体が載っている訳では有りません。車輪は「台車」というものの一部であり、その台車の上に車体が載っています。 詳しく説明しますと。 線路の上に車輪があり、左右の車輪を結ぶ車軸というものが車輪の中央を通っています。 通常、車軸は左右の車輪の外側に出っ張っており、その出っ張り部分に車軸を台車に収める為の軸箱や軸ばねというバネがあり、その上に台車の枠が載ります。 台車枠の更に上に枕バネというバネがあり、その上に車体が載るという、いわば積み木のような多重構造で電車の下回りはできているのです。 下記サイトの台車の断面図を見ればお判りのように、通常は車輪の外側に出っ張った形で様々な台車の部品があり、その上に車体が乗っている状態なのです。 http://www.ne.jp/asahi/train/tips/kaisetu/truck/truck.htm 通常、台車の幅は車輪の外にだいたい左右500mmずつくらい、つまり線路幅+1000mmくらいは最低でも必要となりますので、線路の幅を2800ミリとすると3800mm、つまり車体よりも900mmも広い台車になってしまうので、車体から大きくはみ出してしまうことになります。 下記サイトを見ればお判りのように、どの電車の台車も車輪より外に出っ張ってますよね? http://www1.plala.or.jp/kurikou/railway/trivia/daisha-1.html 線路の幅が広くなれば、これらの台車の幅がさらに広くなり、車体からはみ出すというのは写真を見てもお判りかと思います。 幅広な台車に狭い車体が載るというのは、車両設計上でも非常に無理がある上、プラットホ-ムの構造も必ず上が出っ張っり下が引っ込んだ形にしなければならず、施設建設の面でも非常にやっかい、と良いことがまるで無いのです(そうでなければ車体の出入り口に大きなステップを設ける)。 もちろん、線路幅が広いことを生かして車輪の中に台車部品を収めてしまうというやり方の台車もあります(下記サイト参照)。 http://rail.hobidas.com/bogie/archives/2006/03/2200.html しかし、この方式の台車はバネ等の台車部品が全て車輪内に入ってしまうので、台車構造が複雑になる上に部品交換や点検等のメンテナンスが非常にやりづらいという大きな欠点があります。 ですので、この車輪内に全ての台車部品を収めた台車は、鉄道車両の中でもごく一部の車両(低速の路面電車等)にしか採用されませんでした。 とまあ、現在の鉄道車両の構造では、ゲージ幅=車体幅というのは(特に高速で走行する車両用については)台車構造を革新的に変革する技術が出ない限り構造的に不可能なのに加え、車体に対するゲージ幅をそれだけ広げてもデメリットが多い割にメリットが殆ど無いということがあるため採用されないのです。
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- kuma-gorou
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広軌と書きましたが、正確には標準軌(1435mm)ですね。 一般的には、これよりゲージ幅の広いものが、広軌、狭いものを狭軌と呼びます。 軽便鉄道では、ナローゲージ(762mm)を採用するものも多く有りましたが、今残っているのは、近鉄北勢線内部・八王子線、黒部峡谷鉄道(冬期休業)のみのようですね。
お礼
どうもありがとうございます。
- kuma-gorou
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日本の鉄道の多くは、1067mmと言うゲージです。 これは、先の回答どおり、明治の初め、鉄道敷設をイギリスの技師に依頼した事に端を発します。 技師は、ゲージについてお伺いを立てたものの、詳しい人などおる筈もなく、良しなにと言う事でゲージ幅が決まったとの逸話もあります。 その後、何度も改軌の議論は交わされたものの、鉄道敷設を優先するため、狭軌のまま現状に到っています。 大正期に製造された客車には、広軌車輪に交換可能な台車を履いた車輌も製造されました。 さて、質問者さんの本題ですが、ゲージの1067mmは公称で、実際には、直線区間で、-4mm、+11mmの許容誤差があります。 これに対し、広幅の車輌で2950mmです。 大体ですが、台車や搭載機器を含めた車輌の重心は、車輪の踏面から1500mm~1800mmです。 カーブでは、外側のレールが高くなっています。これをカントと言い、狭軌では、最大の高低差が105mmです。 これは、カーブの途中で停車しても、重心からの垂直線がゲージの中心からレールの内側までの長さの1/3以内に収まるように定められた数値です。 簡単に言うと、カーブの途中で停車しても転倒しない安全を見越した数字です。 狭軌の弱点は、カーブと風に弱い点です。 標準軌だと、カントが大きく取れるので、カーブでの制限が緩和され、踏ん張りが利くので風にも強くなります。 事実、過去にも強風で幾多の大きな事故が発生しています。 人為的原因では、福知山線塚口-尼崎の大惨事は記憶に新しいところですね。これが、広軌だったらと思う事もあります。
お礼
どうもありがとうございます。 私が言いたいのは、ゲージ幅が、1067ミリに対し、車幅2950ミリなのはなぜ?という話です。車両幅の36%ですよね。車のタイヤみたいに、車幅が2950ミリなら、ゲージもそれに合わせて、ギリギリの2900ミリくらいにしたら、よかったんじゃないですか?という話なんです。 車幅ギリギリの軌道幅の線路の方が、安定してて、いいでしょ?という話です。 これを書きながら、一つだけ、欠点が分かりました。細い方が、回転半径の小さい、曲がりくねった線路を敷けることかな。 ほかにもありますか?
- mozofunk
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細いって云うより狭いってことでしょ? 日本の鉄道は明治時代にイギリスの技術者が日本の狭い土地を考慮して設計したんだそうで、その時にインドなどの植民地などで使われていた狭軌道に設定したのだそうです。標準軌道幅は1435mm。他に広軌道の1676mm、日本はほとんどが狭軌道の1067mmです。私鉄の中には標準軌を採用しているところもあるそうです。どうやら大正の頃に標準にしようという政治的な働きかけがあったようですが、資金面やらなんやらでかなわなかったようです。鉄と云うより土地を購入して整地する方でしょうね。幅がたった40センチ違いでも盛り土の上ですから用地としては、約4割り増し、これが総延長が何千キロにもわたれば膨大な面積です。 これについては、ヤフーの知恵袋の質疑応答が詳しいでしょう。 標準軌と狭軌の違いについて。 http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1013477605?fr=rcmd_chie_detail
お礼
ありがとうございます。 広軌、狭軌とかいう以前に、車幅2900ミリくらいに比べて、なんでそんなに狭いの?という話です。2800ミリくらいにすれば、良かったんじゃないの?と素人ながらに思ったんです。自動車は、そうなってますよね。 車幅が全く変わらなくても、軌道幅を広げると、土地や盛り土が増えることになるんですかね?盛り土は、そうかもな、と思うんですけど、土地は、変わらないんじゃないか、と思うんです。違うのかな。
- Willyt
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鉄道の線路の幅は確かに狭いですね。でも狭軌と言われる日本のJRの軌道ですら、その輸送力は高速道路一本より遙かに大きいのですよ。その狭い幅の上に列車を並べるととんでもなく多数に乗客や貨物を高速で運ぶことができます。だからこの程度の幅でいいのです。 例えば東海道新幹線は一編成2千人の乗客を乗せ、たった一人の運転手で高速で運ぶことができます。これをバスで運ぶと1台50人として、40台の車輌と40人の運転手が必要です。このバスを高速道路に乗せると、100mに1台ですから新幹線たった1台の乗客を運ぶのに実に4kmの長さにバスが並ぶことになりますね。そうすると高速道路はたちまちパンクしてしまいます。ですから大量の乗客や貨物があるときは道路はとても鉄道に太刀打ちできないほど強力なのですよ。 幅は狭いほど建設費や用地買収費が安くなりますからそのくらいの幅でじゅうぶんなのです。逆にそれでも輸送力がありすぎてそれに見合うお客や荷物を集められない鉄道路線が沢山あるのが悩みの種になっているのですよ。ですから幅を広げるなんてとんでもないことなのです。
お礼
どうもありがとうございます。 私の書き方に、ちと問題があったようです。 ここで言ってる線路とは、二本の鉄の軌道の話です。 車線を複線化、複々線化するとかいう話ではないです。 もっと、線路幅を広く作っていれば、走行安定性の向上、脱線の危険性の低下など、 いろいろよいと思うのですが、なぜかという話です。 広軌の新幹線でも、車幅と比べると、線路の幅は非常に狭いと思うのですが、 広い線路幅を使うことのデメリットは何ですか?という話です。
補足
別に、複線化の話なんかしてませんでしたよね。すみません。 私が言いたいのは、車幅2950ミリの電車を走らせるなら、 2900ミリくらいの軌道幅にすれば、よかったんじゃなかったの? という話なんです。車のタイヤは、そうなってますよね。 昔の汽車の車幅が、2500ミリくらいだったら2400ミリくらいの 軌道幅を作ればよかったんじゃないかと思うのですが、 そうせず、1000ミリから1600ミリくらいなのは、なぜなんだろう と思ったんです。 書いてて、気がついたのは、曲がりくねった線路を作るには、 狭い方がいいのかなと思いました。他にも何か、狭い方がいい点は あるんですかね。
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お礼
どうもありがとうございます。とても分かりやすかったです。 構造上必要なんですね。 軌道幅+1000ミリとは、ずい分、たくさん必要なんですね。 これだと、2900ミリの車幅に対し、1900ミリが軌道幅の最大限界値になりますね。