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統計と行列
行列を用いて、統計演算を行うメリットって何ですか?
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noname#227064
回答No.1
表記が簡単になるからかな? 回帰分析を例に挙げてみましょう。 yiを目的変数、xiを説明変数とし、 yi = β0 + β1 * xi + εi (ただしi=1~n) というモデルを考えた場合、未知母数β0及びβ1は最小二乗法により、 β0^ = Σyi/n - β1^ * Σxi/n β1^ = (Σxiyi/n - Σxi/nΣyi/n)/(Σxi^2/n - (Σxi/n)^2) と推定されます。 これが行列を使うとかなりすっきりします。 n個のyi及びεiをそれぞれ列ベクトルにまとめてY及びεとします。 2つの未知母数β0及びβ1を列ベクトルにまとめてβとします。 n個のxiは1列目が1で二列目がxiであるn行2列の行列とします。 すると、n個のyi = β0 + β1 * xi + εiは Y = Xβ + ε と一つの式で表せ、未知母数βは、 β^ = (X'X)^(-1)X'Y で推定されます。ただし、X'はXの転置行列、X^(-1)はXの逆行列を意味します。 今の場合は、説明変数が一つだけですが、これが三つ四つとなったら行列を使わない場合はどうなるでしょうか? 多分、長い式になることでしょう。 行列の場合はXの列とβの行を増やすだけで、未知母数βの推定値は、 β^ = (X'X)^(-1)X'Y で説明変数が一つのときと同じままです。 まあ、β^の実際の数値を筆算で求めるには行列を使用しても大変ですが、コンピュータが使えれば簡単に計算できます。