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外貨準備高は何を表すのですか?多いといいのでしょうか?

よろしくお願いします。 日本は外貨準備高が減り、中国に抜かれたという記事がありました。 外貨準備高は何を意味するのでしょうか? 多いと国力の強さを表すのでしょうか? 教えてください。 よろしくお願いします、

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  • omeger
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回答No.2

■外貨準備が多いとは良いことか? 外貨準備は、本来は事務的な用途のために(1)、 国の通貨当局が準備している外貨建ての資産です。 単独で「国力を表す」ほど重要な指標というわけでもなく、 外貨準備で国の序列を決めたりするのは「ナンセンス」と考えて構いません。 CIAによると、2007年末の外貨準備高の多い15ヶ国/地域は、 中国・日本・ロシア・インド・台湾・ 韓国・ブラジル・シンガポール・香港・ドイツ・ アルジェリア・マレーシア・フランス・イタリア・タイの順らしいです(2)。 しかし、経済筋でも国際政治筋でも、これが「国力」の序列とは考えていないはずです。 日本や東アジアで政府の外貨準備が飛躍的に増大したのは、 米ドルなどの海外通貨を買って自国通貨を売る為替介入のためです(3)。 外貨準備は少なすぎても困りますが、多ければ多いほど良いとも限りまえん。 たとえていうなら、急な災害もあるので 「保存食」(外貨準備)はある程度の分量が必要ですが、 一部の国は倉庫が「保存食」(外貨準備)で溢れかえるほどまで買い溜めしています。 そんなに食べないといけない機会があるかどうかは不明であり、 その調達コストや保守コストも意識しなければいけなくなります。 ■政府の貸し借りと国際的影響力? 中国や日本の当局は米国債を大量に持っているから アメリカに影響力を持っているのだと考える人もいます。 中国が日本の当局が米国債を投げ売りすれば、 アメリカの経済は大混乱に陥るのだといいます。 でも米国債の価値がなくなったり支払いを凍結されたりすると、 日本や中国の方もとても困るので、一方的に偉い立場というわけではなく、 リスクを共有する関係にあるともいえます。 中国や日本が、外貨準備のためにアメリカ政府債などの 収益性の低い海外資産を大量に買い込む一方で、 それで補填されたお金の分、アメリカの投資家は、 収益性の高い海外民間資本(日本の株式等を含む)を大量にを買い込んでいるともいえます。 つまり、アメリカは海外からたくさんお金を借りている割に、 その代価は安く済んでいることになります。 これが基軸通貨のメリットなのだと主張する人もいます。 ■日本の外貨準備 直近のニュースで日本の外貨準備(米ドル表示)が下がったというのは、 貿易赤字ではなく、先月のユーロ安のため、ユーロなどの他の通貨で保有していた分が ドルに換算すると安くなったということだと思われます(4)。 ただし、これまでは何年もドル安・円安・ユーロ高が続いて、 これと逆の変化が起こっていたことも考慮に入れる必要があります。 むしろ日本にとっては、ドルで見た外貨準備の価値だけではなく、 円で見た外貨準備の価値も意識しておかなければいけません。 将来的に大幅な円高局面が訪れて、外貨準備全体の 価値が円で見ると下がってしまうリスクはあります。 高度成長期の日本では、国が為替レートを 1米ドル=360円で固定させて管理していました。 1960年代前半までは貿易赤字にも悩まされていたため(5)、 海外に支払を行っているうちに外貨準備が減ってしまうということが、 当時の日本経済の大きい構造的問題になっていました。 この昔のトラウマのために、あたかも外貨準備を増やすことが、 国の力だと錯覚する傾向があるのかもしれません。 しかし、1970年代以降は為替レートは変動制に移行し、貿易収支も黒字になりました。 そして、円高を食い止めようとした為替介入によって、 外貨準備は膨大な額に膨れ上がることになりました。 変動相場制でも、急激な変動のリスクに備えて、 ある程度の量の外貨準備を準備しておく必要はあります。 しかし、今日の日本には既に十分過ぎる量がありますし、 外貨準備が世界一でなければいけないという理由はありません。 ■中国の外貨準備 近年の中国経済の躍進は虚構ではなく、 暮らし向きはわずかな期間で大いに向上しています。 ただし、中国では、人民元高の速度を穏やかにするための 大規模な為替介入を行って外貨準備高が膨れ上がりました。 外貨準備の増加に関しては、望ましいと捉えられない面もあります。 将来的に人民元が高くなると広く考えられたため、 人民元高で儲けようと、投機的なマネーが大量に流入して、 中国経済の安定性のリスクを増大させてしまいました。 外貨準備の肥大化は、調達コストや人民元高による資産目減りの リスクが増大するという問題もあります。 将来人民元が大幅に高くなれば、米ドルなどの外貨建て資産は、 人民元で見ると目減りしてしまうことになります。 他の東アジアの国も、1997年に甚大な被害をもたらした アジア通貨危機を経験した恐怖感や、 為替レートの上昇を抑えて製造業の利益を守る意図から、 為替に介入して膨大な量の外貨準備を蓄積するようになりました。 一方、大量の為替介入の過程で米ドルが買い込まれて割高になったため、 アメリカの貿易赤字が一層膨れ上がってしまったという問題もあります。 (1) 輸入代金や対外債務返済の支払や、為替レートの調整。 (2) CIA Factbookのウェブページを参照。 https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/rankorder/2188rank.html (3) 貿易黒字だったら外貨準備が増えるかというと、必ずしもそういうわけではなく、 ドイツは世界最大級の貿易黒字国ですが外貨準備は特別多くはなく、 逆にインドは貿易赤字でも外貨準備がどんどん増えてきています。 貿易黒字によって増える指標としては、外貨準備ではなく対外純資産というのがあります。 対外純資産は、政府だけではなく民間を含めた対外資産から対外負債を引いたもの。 (4) 日経ネット「8月の外貨準備、9967億4100万ドル 財務省、ユーロ安で減少」2008年9月5日 http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20080905AT3S0500D05092008.html (5) 今から見れば1ドル=360円というのは安すぎるようですが、 半世紀前の日本では1ドル=360円でも貿易赤字になりがちだった模様。

kimi1980
質問者

お礼

詳しい回答ありがとうございます。 大変勉強になりました

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  • rikukoro2
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回答No.1

『外貨準備高』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%96%E8%B2%A8%E6%BA%96%E5%82%99%E9%AB%98 ウィキを参考にしてください >多いと国力の強さを表すのでしょうか?  簡単に言えば、その国が外国の貿易でどれだけ儲かってるかを  示す数字です

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