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炭酸ナトリウム(Na2CO3)の製法
こんにちは。 ナトリウムの性質の単元で、NaClからNaOH(隔膜法)とNa2CO3アンモニアソーダ法;工業的製法)が作られる反応を習いました。 ところで、NaOHにCO2を反応させるとNa2CO3ができるという反応も習いましたが、この反応についての説明がなく、これを使わずに、アンモニアソーダ法を使う説明のみありました。 アンモニアソーダ法を使う利点は何なのでしょうか?逆に、NaOHにCO2を反応させるとNa2CO3ができるという反応の欠点は何でしょうか? よろしくお願いします。
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複数の製法がある場合、「工業的製法」として選択する際に重要になるのは、 「生産コスト」と「需給関係」です。 つまり、 ・その製法で「原料→製品」とするまでに必要なエネルギーが小さいこと ・通常、製法によって副生物が異なるので、その副生物にも需要があること (→商品になるなら収入源、産業廃棄物にしかならないなら処理費を支出) ということです。 これを今回ご質問の炭酸ナトリウムに当てはめると、「NaOH+CO2」で製造する には電気分解が必要な「NaOH」を使用することになります。 ところで、物質を直接加熱するのに比べ、発電には「熱や光などの電気以外の エネルギー→電気エネルギー」という変換や、発電所からの送電設備などが 必要になるため、コストとしては割高になります。 そのため、電気分解を必要とせず、直接加熱などで製造できるアンモニアソーダ法 (=ソルベー法)の方が、生産コストとして低く抑えることができるため、主な製法に なっている、ということだと思います。 ・・・ただ、Wikipediaを確認したところ、NaCl溶液の電気分解で生成する塩素ガス の需要がかなりあるため、これをを満たすとNaOHが余剰になるので(→つまり この場合はNaOHの方が副生物)、このNaOH由来の炭酸ナトリウムも、それなり の割合(→数値は不明ですが)で市場に出回っているようです。 ソルベー法(wiki): http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BD%E3%83%AB%E3%83%99%E3%83%BC%E6%B3%95 (最下方に、「塩化ビニルなどの原料として多量の塩素が必要とされる現代では、 食塩の電解により生じる水酸化ナトリウムが余剰になり、二酸化炭素による 中和により製造される炭酸ナトリウムの量も無視できない。」とあります) 【参考・発電の変換効率】火力で平均39%程度とのこと: (東京電力の施設で49%との数値の紹介もあり) http://www.jp.horiba.com/sensorium/eu/eu09/eu9_1.htm (ページを表示後、キーボードのCtrl+Fキーなどで「火力発電所」を検索した最初の 該当箇所を参照)
お礼
回答ありがとうございます。 すごくよくわかりました。回答に感謝します。