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メタクリル酸メチルの懸濁重合について
メタクリル酸メチルの懸濁重合の実験で重合時の攪拌中に攪拌を遅くしたり止めると大きな塊ができると先生が言っていたのですがなぜですか?
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懸濁重合の場合、ラジカルは水相中に移動することはできませんが、油滴(モノマー液滴)の 中であれば、重合が進んで粘度が高まるまでは比較的自由に移動ができます。 そのため、充分な重合時間(とラジカル)があれば、モノマー液滴全体がひとつのポリマー塊に なります。 (注意:「液滴全体が非常に長い一本鎖のポリマーになる」という意味ではなく、「複数の ポリマー鎖でひと塊になっている」という意味です) 従って、撹拌を充分に行わない場合、懸濁も不充分になり、モノマー液滴が細かくならないため、 生成するポリマー塊も大きなものになってしまいます。 (極端な話、撹拌を一切行わずに重合させてしまえば、下層(モノマーの比重によっては上層)に 水が溜まっているだけの「塊状重合」を行っているのと同じことに・・・) つまり、 「撹拌が不充分」→「モノマー液滴が細かくならない」→「そのまま重合するので大きな塊になる」 ということです。 (なお、重合が進んで液滴の粘度が上がると、液滴同士がくっつきやすくなるため、さらに大きな 液滴になりやすくなります) 他の重合も含めて、下記サイトがわかりやすく説明されていると思いますので、併せて参考に: http://www.negamikogyo.co.jp/technical/word.html
お礼
詳しい説明ありがとうございました。 非常に良くわかりました。