はじめまして。
ご質問1:
<よく「おモテになるんですね」というのを耳にしますが、「お」をつけたからといって果たして丁寧になっているのだろうか>
1.これは丁寧語ではなく尊敬語になります。
2.理由は「もてる」というのは「状態」を表す動詞で、主体は「相手」になるからです。
3.相手の状態や動作に対してつけられる接頭語「お」は、話し手から相手に対する尊敬の用法になります。
4.従って、尊敬語を使った立派な敬語表現になっており、丁寧よりさらに敬意の高い表現になっています。決して失礼にあたる語法ではありません。
ご質問2:
<何か例やヒントをいただけませんでしょうか。>
1.上記の回答の通り、「おモテになるんですね」の語感に疑問を抱かれるのは、きっと「モテる」という表現が軽いイメージに感じられるからではないでしょうか。
2.ご質問から拝察するに、モテルのは「男性」を想定しているようですので、この場合は「モテる」=「女性に人気がある」と文を置き換えてみてはいかがでしょう。
例:
「女性に人気があるのね」(常体)
「女性に人気がおありになるんですね」(敬体)
「女性に人気なのね」(常体)
「女性に人気でいらっしゃるんですね」(敬体)
3.このように、「女性にモテる」をいろいろ表現を変えて、まず常体で探してみるといいでしょう。
例:
「女性に好かれる」→「女性にお好かれになるんですね」
「女性から気に入られる」→「女性からお気に召されるんですね」
「女性をひきつける」→「女性を惹きつけられるんですね」
「女性を魅了する」→「女性を魅了されるんですね」
「女性のハートをとりこにする」→「女性のハートをとりこにされるんですね」
「女性がうっとりする」→「女性がうっとりされる方なんでしょうね」
「女性の憧れの君」→「女性の憧れの君でいらっしゃるんですね」
「女性がうっとりする」→「女性がうっとりされる方なんでしょうね」
などなど、以上ご参考までに。
お礼
「おモテになる」という言葉は尊敬語だったのですね。 間違ったまま思い込んでいたようでお恥ずかしい限りです。 >「モテる」という表現が軽いイメージに感じられるから 仰るとおりです。 「モテる」という言葉は、友達同士の間で「モテるね~」などという風に軽く使用するものだと思っていたので、それをそのまま目上の人などに向かって口にすることに抵抗がありました。 常体から敬体に直すという方法も目から鱗でした。 詳しい解説をありがとうございました。参考にさせていただきます。