アメリカに住んで40年目の終わりに近づきました。 このカテで書き始めて8年目に入りました。
これらの試験の用途が違うので、日本企業での再就職への「武器」として使うのであればTOEICを選ぶことになるでしょう。 これは皆さんがおっしゃっていることですね。
でも私からのコメントも言わせてくださいね。
1)TOEICで満点をとっても実力とは比例しない、と言う事実がこのカテでも何回か経験者(又聞きではなく)が言っています。 この情報はかなり広まってきているのではないかと推測します。
つまり、安全性などの知識を必要とするからと言うような資格や免許と違い、TOEICのような試験は、採用側からしてみれば便利な道具である、と思われている、と言う事なのですね。 極端なことを言えば、その会社の面接官が英語力(文法力ではなく)を持っていれば、あなたの実力は簡単に分かることですね。 しかし、面接官自身が英語力がなければこのような(資格・)得点に「頼るしかない」わけです。 よって、履歴書にいくらハイスコアが書かれていても、そのスコアの真実性を知っている面接官は鵜呑みにはしないですね。
2)試験である以上、実力以外に得点を高めることは可能なのですね。 また、試験であるからこそ実力が発揮できないと言う状況もあると思います。 ですから、TOEICで高得点をとるコツに関する本が売れるわけです。 実力だけで向かう人とこのコツを身につけた人が受ける試験なのですね。 実力を持っていると実力はないけどコツを知っている人とが区別なしに評価されているのです。 実力のない人にとってこれほどうれしいことはないでしょう。 本が売れるわけです。 学校では実力をつけさせてもらわなかった人たちにとっては、教育制度を恨む前にこの制度に頼るわけです。
3) しかし、コツを使って高得点を取りそれに基づいて採用された後にどう自分の実力を見るかも大きな問題点にもなると思います。
実力としての得点でないのであれば、コツで取った点の分だけ実力がないとも言えるわけですね。 しかし、多くの職場では、その差が問題点として浮上する事は少ないと思います。 そして、実際に英語を使う職場であればいやおうなしに英語を使うことになりますね。 その時に多くの人は、実力に対しての自信がなくなったときには、向上の必要性を感じるわけですから、実践英語を身につけるように自分の英語力に磨きをかける努力をするのではないでしょうか。 もちろん、極端にラッキーだったからハイスコアーが取れたと言うのであれば既に時おそしと感じるかもしれませんね。 惨めだと思います。 その人の心持によって、頑張って実力主義になっていくでしょう。
4)私は一度TOEIC社本社CGIのスカウトを蹴っています。 どうしても私にはこの会社の価値観を本心から認めるわけにはいかなかったのです。 そして、私にTOEIC/TOEFLを受けさせなかったのはなぜでしょうね。 採用評価に適しているとは信じていないからでしょうね。 特に再就職であれば、それだけ、薄っぺらい英語だけが採用評価ではないはずだと私は信じていますし、さらに、ビジネスで結果を出せる英語力は試験で評価できるものではないでしょう。 もちろん文法知識で採用評価されたと言う人はまずいないでしょう。 使われる状況にあった正しい表現が出来、適切に英語の表現を感じ取れる英語力がビジネスではビジネスの経験とセンスと一緒になって採用評価を高めるからなのです。 ビジネスにいたことのない人はこの点はとても理解できないでしょう。
と言うことで、得点が必要と判断するのでしたら(悪いこととは私は思っていません)、高い得点を取るためのコツを身につけてください。 TOEICに使える英語力は、ビジネス社会で使われる英語力とは違う、この試験のコツの含まれている英語力なのです。 これをしっかり認識することで、あなたの競争相手と差をつけることができるのです。 学校英語の優等生じゃとてもこれは分からないでしょう。
参考になりましたでしょうか。 分かりにくいところがありましたらどんどん突っ込んでまた書いてくださいね。