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制御に必要な数学について
はじめまして。 私は大学二年生で、数学科や物理科と迷った挙句、結局、制御システムを専門とする学科に所属しています。 理学が大好きな工学部生です。 数学は、1年の時に線形代数と微積(イプシロンデルタなんかはほとんど使わない感じのもの)を習い、 今現在は、授業でフーリエ・ラプラス変換、複素関数をやっています。 後期に行列論(行列論,擬似逆行列,値域と零化空間,A不変部分空間,遷移行列)、偏微分方程式をやるようなのですが、なんだか数学が物足らなく感じてしまいます。 そこで、独学で数学をもっと深いところまでやってしまおうと思うのですが、制御に大切な(必要な)数学を教えていただけないでしょうか? 今、一番疑問に思っていることは、 ・微積は、解析学のようにイプシロンーデルタを用いた知識まで知っと いた方が良いのか。それとも、それほど厳密にやらなくても十分なのか。 ・関数解析学を勉強すると役立つか(色々調べていたら関数解析に興味が湧いてきました ・それ以外にも、やっといた方がよい数学の分野はあるのか。 ・どうやら制御に線形代数は必須なようですので、おすすめの参考書なのがありましたら、紹介してください。 以上が質問したい内容です。 よろしくお願いします。
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- guuman
- ベストアンサー率30% (100/331)
とても重要: 定係数線形微分方程式 複素関数論 超関数(δ関数、佐藤ORシュワルツ) フーリエ級数 フーリエ変換 ラプラス変換 線形代数、行列(ジョルダンは必須) 少し重要: 線形微分方程式 偏微分方程式 ルベーグ積分 ヒルベルト空間 集合論 非数学: 離散フーリエ変換 z変換 ディジタル信号処理理論(標本化定理等) カルマンの現代制御理論(カルマンフィルタ等) これだけ知っていれば鬼に金棒 デルタイプシロンは必要ないがそんな初歩的簡単ことを理解できてないなんて上記数学をマスターするのは無理 デルタイプシロンをたやすく理解できるだけの素質は必須
- stomachman
- ベストアンサー率57% (1014/1775)
ANo.1のコメントについてです。なるほど、了解しました。 ANo.1の最初にもちらりと書きましたけど、「制御工学」という概念は、高性能のデジタルプロセッサの発達に連れてだいぶ変わってきました。嘗てはリアルタイムで応答できる手段として、単純な機構やアナログ回路しか使えなかった訳ですが、今じゃ非常に複雑な処理が事実上リアルタイムで出来てしまう。センサーも多種多様になって「今、系の状態がどうなってるか」ばかりではなく「系の今後にひょっとすると影響を与えそうな様々な要因が今どうなってるか」という情報が取れるようになった。さらに「過去の事例ではどうだったか」というような、理屈抜きの経験則を利用することも行われるようになった。いわゆる帰納学習、データマイニングとかですね。 また、制御の目的も、単に安定化するとか、ある値に持って行くとかじゃなくて、もうちょっと漠然と「旨くやる」というような話になってきます。なので、実用性から言うと「制御工学」というより「メカトロニクス」だったり「パターン認識」だったり「人工知能」だったりする。 たとえば、歩き方を自分で憶えるロボット、という研究が行われている。歩くためのプログラムは与えず、転んだり躓いたりする度に自己プログラミングで制御ルールを修正する、というシステムを作った訳です。そのシステムの数理は先が見通せない。いや、簡単に見通せないような振る舞いをするからこそ、プログラムできない知識を自律学習できるんだ、とも言える訳で。 また、脳や神経と機械をインターフェースする研究が急速に進んでいます。元々フランスやスイスが得意だった分野ですけど、米国が伸びてます。日本ではロボットスーツ「HAL」が開発されたのが大きな成果ですね。この分野では「神経の興奮電位を解釈する」ということが自動的にできる系が必要である。特に、脳の運動野に電極を挿してロボットを動かすだとか、脳波で車椅子を動かす、というような話だと、電気信号がどういう意味を持っているのか予め調べておくということは無理で、これまた、学習的に解釈を作り上げて行く自律学習システムが必要になる。 一方で、非線形の系が持つ性質(自励振動とか、引き込み現象とか、ソリトンとか、カオスとか)を旨く利用して、計算なんかほとんどやらなくても自律的に「旨くやる」ような系設計をする、という方向性もあります。例えば「ロボットの脚の多くの関節それぞれをコンピュータで制御しなくても、簡単な機構で連携させておけば、重心を傾けるだけで勝手に上手に歩く」てな感じのアプローチです。卑近な話で言うと、昔ながらの玩具にも、非線形性を利用しているんだろうなと思われる(でも十分解析されていない)面白いものがいろいろある。貧乏揺すりだって自励振動の一種ですが、「貧乏揺すりが出来ない椅子を設計する工学」はまだないと思う。この方向でも、難しい数学が活躍しそうなヨカンがします。 となると、たとえば現代制御理論だの適応制御なんてものはとても古くさく見えて来る。結局、古典制御理論の上位概念としては「モデルを使った予測」や「自己改変による調節」のような、極めて漠然としたものが来るのではないか。すると、古い概念ですが、「サイバネティックス」という思想はかなり良い所を突いているなと思います。 専門家(それしかやらないひと)ではないので、一応経験者ってことで。
- stomachman
- ベストアンサー率57% (1014/1775)
この質問、本気なのかなあ。だって、制御工学や信号処理論、パターン認識や人工知能関連の教科書を開いて見れば、どんな数学が使われているのか大体分かるに違いないんだから、そうすれば、こんなとこで質問する必要はないでしょう。 つまり、それらの教科書を先取りして読んでみる意思のない人が、それらを学ぶときに備えて数学を自習したいと仰っている。これって、なんかおかしくありません? 工学において、数学は道具に過ぎません。必要な時に必要な数学を持ってくれば良い。それに、こまかい証明は、ま、どうでもえー訳です。(が、ε-δ論法すらも分かんないようでは前に進めっこありません。) でも、解析的に答が出る問題なのに、思いつきの近似で解決しようとして、大汗垂らして実験を繰り返しパラメータを調節している、なんてのを見かけることがある。逆に、理論的にこれが正しいんだの一点張りで、過剰仕様の機械を作ろうとするという例もある。 何なら実現出来そうで何は無理なのか、何なら数学で解けそうで何は実験的に決めるしかないのか、どう手抜きするとどの程度悪くなるか、などを見極める工学的センスこそが、数学なんぞより重要かもしれません。
お礼
εーδがわかんないわけじゃないです。使いこなせるかは危ういですが^^; ただ、学部の授業では大してやらなかったので、ちゃんとした解析学の本を読んで、やり直した方が良いのかなぁと疑問に思ったんです。 やっぱり、工学だと,それほど厳密性は求められない感じなんですね>< それと、やっぱりもうちょっと工学にも興味を持った方が良いですね。きっちり勉強していきます!! 回答ありがとうございました。
補足
頭が悪くて、専門的な知識も乏しいので変なところで迷っているだけなのかもしれませんが、本気で質問しています。 質問には関係なかったので書いていませんが、制御工学の教科書はパラパラ開いてよみました。(軽く目を通しただけですが) そこで使われていたのは、ラプラス変換(伝達関数)とか状態方程式やら線形代数的なものがぎっしり書かれていたのですが、どれも学科で習うようなものばかりで、物足りないなと感じたのです。 あくまで、数学的に物足りないということですが… そこで、「もっと高尚な?数学を使う制御はないのだろうか」と思い質問しました。 回答者様には、意思のないようにとられるかもしれないですが、 私は後々学ぶ授業などに備えて先取り学習をしようとしてるわけではありません。逆に、授業で習う以外のことを自分でやりたいのです。 私は工学うんぬんの前に、理学的な興味が先立ってしまうので、 「制御関連の教科書を先取りして理解してしまおう」というより、 「制御に必要なものは学科の授業でやるから、それ以外に、制御に役立ちうる数学、あるいは数学をガンガン使う制御があるなら知りたい」と思ってしまいます。 制御を専門にしてる方の意見をお願いします。