>権利、義務のそれぞれの法的意義ってなんなんでしょうか?
>この二つの関係について上手くまとめられず悩んでいます
という質問ですが、
「それぞれの意義」と「二つの関係」とでは全く意味合いが異なるのですが、どちらでしょうか?
とりあえず、以下は後者に焦点を当てた回答のつもりです。
で、法全体の話がいいのか、分野をしぼったほうがいいのかもよく分からないので、
とりあえず両方の話を…。
法概念としては権利と義務は必ずしも表裏一体の関係とは捕らえられていないと思います。
要するに
「権利があれば、その裏に必ず義務が存在する」
「義務があれば、その裏に必ず権利が存在する」
は、法的には必ずしも真理ではありません。
実際、法律用語辞典でも「権利」と「義務」は対義語という位置づけになっていません。
(「権利」の説明に「義務」という言葉は全く使っていないし、逆も同様)
たとえば人権もそうですし、所有権に代表される対世的な物権も一般に裏に義務は存在しないです。
一方、納税義務は、法を離れた説明としては「権利を保護してもらう対価的な義務」と言われたりすることはありますが、
法的には「当然に発生する義務(対価的な権利はない)」です。
民法の世界では、人に何かをしてもらう権利、すなわち債権は、
その相手方から見れば人に何かをする義務、すなわち債務となる関係が存在します。
たとえばタバコの売買であれば、
「売主=タバコを渡す義務、代金を受け取る権利」
「買主=代金を支払う義務、タバコを受け取る権利」
という関係です。
もし「それぞれの意義」に焦点を当てた回答がお望みでしたら、その旨補足頂ければと思います。
ただし、この場合は「二つの関係」という話はほとんど(こじつけない限り)出てきません。