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名古屋高裁で自衛隊の空輸に関しては違憲判決がでて確定しましたが違憲状態はどう是正されるのでしょうか?

2008年4月18日名古屋高裁で自衛隊の空輸に関しては違憲判決がでて確定しましたが違憲状態はどう是正されるのでしょうか?政府はどう対応するのでしょうか?また一部政府の人はこんな判決気にしないというようなことをおっしゃられてますが判決確定後も是正しないでやっていけるものなんでしょうか?思想的なバイアス抜きでの回答お願いします。 法律を勉強しているのでこの判決に対してどう世の中が動くのかが知りたいのです。自分は9条に関して中立です。 よろしくお願いします。

みんなの回答

noname#120467
noname#120467
回答No.23

憲法に違反しているからといって、裁判所に撤兵を命令しなければいけないという義務はありません。仮に国の行為が憲法違反でも、他の要件が満たされていなければ、原告の請求が棄却されることは当然あります。名古屋高裁の判決はまさにそうです。 繰り返しますが、憲法違反だからといって、当然に撤兵(差止め)請求が認容されるわけではないのです。三権分立にむしろ忠実な判決といえましょう。 最高裁の違憲判決も、下級審の違憲判決も、確定判決であれば何ら変わらない効力を、(判例として他の裁判所を拘束するかはともかく)少なくとも当事者に対しては有します。なぜなら、憲法は最高裁判所に憲法裁判所としての地位を与えてはおらず、一司法裁判所に過ぎないからです。最高裁の違憲判決も、下級審の違憲判決も、裁判所が持つ(最終的)法令解釈権の一環として、事件に法律を適用するという、司法権の行使の中で行われます。

  • kanpyou
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回答No.22

#21です。 下級裁判所である高裁の判決は、損害賠償請求に基づく解釈と適用である憲法判断であり、最高裁で行う違憲判決とは異なると考えられます。 下級裁判所では、ある請求権に基づく憲法解釈・適用は可能であるが、最高裁判所が合議制による大法廷での憲法判断(裁判)を要求しているのは、統一的見解を確保するためにも、下級審がこれについて『判決をなす』ことを許していないと考えられます。

  • kanpyou
  • ベストアンサー率25% (662/2590)
回答No.21

参考判例 選挙無効請求 昭和51年04月14日 最高裁判所大法廷 判決 ―判例検索システム― http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?action_id=dspDetail&hanreiSrchKbn=02&hanreiNo=26709&hanreiKbn=01 主文 PDFファイル http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/88082A9F926186C049256A85003120B6.pdf

  • Hamida
  • ベストアンサー率23% (267/1151)
回答No.20

良く考えてください。裁判所とは、原告が告訴した内容に判断を与えるところです。今回の裁判の判決は、前文で「明らかに憲法に反する」と断定しています。前文は主文をすなわち判決を補うものですから、当然、原告の主張通り、憲法に反するから、国に撤兵を命令しなければなりません。しかし、この判事は、憲法に反するが、国がやっていることは、法律に反してはいない と言っているのです。この判事は、解釈の問題ではなく、憲法を上回る法律を自分で作り出しているのです。明らかに三権分立に反して、立法権を侵害しているのではないですか。

  • ok2007
  • ベストアンサー率57% (1219/2120)
回答No.19

ご要望に応じて、思想的バイアスを極力抜いて、まとめてみます。 まず、判決理由中の傍論でない部分、すなわちレイシオ・デシデンダイとは、法律上の理由であって、かつその部分の判断を逆転させると結論も逆転するもののことをいいます。判決主文を下支えしていれば、すべてレイシオ・デシデンダイになる(=傍論にならない)のではありません。 この点、今回の判決理由中、「違憲」としてある部分を逆転させて「合憲」としたとき、違憲確認・差止・損害賠償の各請求について逆の判断(違憲確認につき不適法却下せず、または差止につき不適法却下せず、あるいは損害賠償請求を認容する判断)が出たかというと、そうはいえないかと思います。 したがって、今回のケースについては、違憲判断部分はレイシオ・デシデンダイではない、言い換えると、違憲判断部分は傍論である、ということになります。 ただ、レイシオ・デシデンダイか傍論かの区分は、(法律上でなく)事実上の先例拘束性の有無に関わる問題だったかと思います。この点、少なくとも憲法判断については、下級審判断はそもそも事実上の先例拘束性が無いものと考えられていたはずです。そうすると、今回のケースについても、下級審判断ですから、レイシオ・デシデンダイか傍論かの区分にさほど拘る必要もないのでは、と思っております。 さて、判決理由中の憲法判断については、原則としてその事件に限って効力が及ぶ、とするのが通説だったかと思います。この議論は、その判断がレイシオ・デシデンダイかどうかとは別問題なので、たとえ傍論で憲法判断がおこなわれていたとしても、「その事件に限って」効力が及ぶことになります。 ただ、「その事件に限って」というのは「当該事件の解決のため」という意味ですから、通説によれば、違憲判断の対象である法律が違憲判断によって無効になることはありません(憲法41条参照)。今回のケースでいえば、自衛隊の空輸は、違憲判断によりその根拠法が無効になるわけではありませんから、直ちに止めるべきことになりません。 さらに、本判決が最高裁判断でないこと(憲法81条参照)を考え合わせれば、政府は、今回の高裁判決をスルーさせてよいことになります。 なぜなら、仮にこれが最高裁判断であれば、今後類似訴訟が提起されても同じ判断が繰り返されると予想できる結果、違憲判断を尊重しなければならない状況となります。しかし、実際には最高裁判断が出ていない以上、今回の判断とは逆に、最高裁において合憲判断の出される可能性があるからです。そして、過去の最高裁の姿勢からいえば、その可能性は大きいと思います。 したがって、政府は「気にしない」とでもコメントをしておけば足りる、といえそうです。 もっとも、今回大きく報道されていることなどから想像なさっていることと思いますが、下級審であっても違憲判断が世論を動かし、政府を事実上拘束する(ないし政府が無視できなくなる)ことはあり得るものと思います。 ただ、今回のケースでいえば、原告の盛り上がりとは裏腹に世論はそれほど盛り上がっているようには思えず、一過性の熱気で終わる(結果として特に変化がない)ような気がしております。

hiroto69
質問者

お礼

沢山回答がついていて無知な自分ではなかなかお礼がつけにくいことをまずお詫びしておきます。 この回答がとてもよくわかりやすかったです。 >もっとも、今回大きく報道されていることなどから想像なさっていることと思いますが、下級審であっても違憲判断が世論を動かし、政府を事実上拘束する(ないし政府が無視できなくなる)ことはあり得るものと思います。 ただ、今回のケースでいえば、原告の盛り上がりとは裏腹に世論はそれほど盛り上がっているようには思えず、一過性の熱気で終わる(結果として特に変化がない)ような気がしております。 まさにこの部分が自分が気になっていたところで、新聞などでは盛り上がっていますがネットニュースやワイドショーなどではまったくといっていいほど報道されず、どうやら一過性で終わりそうですね…。 自分の第一感としては歴史的な判決がでたんじゃないの?といった感じでしたが世間との温度差にびっくりしました(笑)司法の権威が落ちてるんでしょうか?議員からの的外れな批判も残念でしたね…

  • kanpyou
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回答No.18

質問者の意図とは少しズレて、憲法論となってしまっていますが、疑問部分を払拭するためにも、少し書きます。 日本における違憲審査権は、裁判所に与えられており、最高裁だけではなく、下級裁判所にも与えられていると考えられています。 その審査方法は、ある法令が違憲であると抽象的に判断を求めるものではなく、具体的な事案・事件に即した形で判断が示されます。 これによれば、今回の事件は具体的な事件/事案でありますので、憲法判断にあたるということができると思います。しかし、その判断についての効力は、『具体的個別的に効力』を持ちますので、一般的な業務に拡大した適用は無いと考えられます。 つまりは、すでに業務として既に終了したものを対象とした判断でありますので、今後の事案を直接拘束するものではありません。 例えば、当選無効となった議員の議決行使が無効とはならず、定数訴訟により違憲と判断された選挙が無効になることがないように、自衛隊が行った業務を撤回させることは不可能なのです。 ただし、理論として採用されていますので、今後の訴訟において同様の解釈がなされる可能性はあると思いますが、国家機関の最終判断として最高裁判所大法廷で違憲との『判断』を下すかどうかは(司法権の限界と関連して)、未知です。(裁判所法10条) 結論としては、解釈に倣い、当局が業務内容の変更を行うか、政権交代により施策変更を指示するかが回答になるかと思います。

noname#120467
noname#120467
回答No.17

私は判決要旨を読みました。 違憲の確認を訴えで求めることが不適法だというだけです。他にも損害賠償請求を行っており、その検討の中でも違憲の判断が使われています。つまり、違憲の判断は、判決の理由をきちんと構成しているのです。結論を出した上で、余談を書いているのではありません。 主語が違うんですね。「『原告が』違憲の確認を訴えで求めること」が不適法なんです。「『裁判所が』違憲の判断を行うこと」は不適法ではありません。 回答番号15でも書きましたが、違憲判断を含む確定判決には、通常の判決効の他に何らかの効力があると考えられています。その強さ・範囲には争いがありますが、少なくとも当該当事者・当該行為(事件)につき拘束力が生じることは確かなようですね。

  • kanpyou
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回答No.16

#9にも示しましたが、憲法判断(憲法裁判)に関しては、訴えが「不適法」と判示しています。民事訴訟においての、権利侵害における事実認定過程でありますので、その前提となる法(憲法)解釈は示していますが、最終的な『司法判断』は行っていないと考えられます。(#7を参考に) 「判決理由中の判断には既判力または既判力類似の効力は認められない」(最判48.10.4)と示している以上、認められないと思います。

noname#120467
noname#120467
回答No.15

民事訴訟法(プロパー)の話ではないのです。ですから、争点効の問題ではないのです。 違憲との憲法判断を含む確定判決が、当事者にどういう憲法的な拘束力を持つかという問題です。 憲法判断を含む確定判決は、主文の範囲以外にも、何らかの憲法的拘束力を持っていると考えられています。「傍論」かどうかの判断も問題です。

  • kanpyou
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回答No.14

確かに、民事訴訟の争点や判決理由中の事実認定部分に、その効力を認めようとする考え方はあります。 新堂幸司教授が提唱する「争点効」は有名ですが、認められてはいません。 争点効 フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%89%E7%82%B9%E5%8A%B9

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