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植物のPEG(ポリエチレングリコール)処理について
植物に関する論文を読むと、乾燥ストレスとしてPEG(ポリエチレングリコール)処理をしている論文をよく見かけます。 どのような作用の仕方をして乾燥ストレスとなるのでしょうか? ソルビトール(適合溶質となるため?)などではだめなのでしょうか?? また、ホーグランド溶液のような液体培地に添加されることが多いようですが、MS培地のような固体培地では使わないのでしょうか??
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- sevenless
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回答No.1
植物のことはよく知りませんが、一般的な PEG の性質に関して。 PEG は柔軟性に富む高分子で、その中に大量の水分を含むことができます。保湿剤などとしても使われますね。このような特性を持つ高分子は他にもありますが、PEG は他の分子との相互作用が少なく余計な作用が出にくいのでよく用いられます。 PEG が水に溶けていると、水分の多くが PEG 分子中に取り込まれ、実質的には水の体積が非常に減った状態になります。DNA を濃縮する方法として PEG 沈殿がありますが、大きな DNA 分子は PEG の中に入れないのでPEG 分子外に存在する少量の水に全ての DNA が溶けている状態になるため、DNA 濃度が非常に高くなり、沈殿を引き起こすというわけです。 以上のような特性から、細胞を PEG の溶けた培地で飼った場合、細胞表面は水分で覆われているわけですから完全に乾燥する事は防ぎつつ、細胞内に取り込める水分は実は少ないという状態になると考えられ、乾燥ストレスを与えることになっていると推測します。
お礼
なるほど!!よくわかりました。 色々水をPEGが取り込むというのは聞いたことがあったのですが、培地自体に変わった様子がなかったのでどのようなことになっているのか具体的にイメージできないでいました。 ありがとうございます♪