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芳香族の活性化・不活性化、配向性について。
ベンゼンの反応の活性化・不活性化および配向性に関する質問です。 世間一般では配向性や活性化の原因を誘起効果と共鳴効果が合わさった結果であると教え込まれるのが普通ですが、この理論は配向性について合理的な説明であるとは思えません。 ベンゼンの活性化・不活性化の原因は、置換基に属する孤立電子対がハイゼンベルグの不確定性原理から導かれるように非局在化し、ベンゼン環のπ電子へと電子が流れ込むという理論は断片的にも理解が可能です。 しかし、それならばベンゼン環のπ電子を満遍なく活性化・不活性化するのが普通なように思われます。一般的な教科書を読むと、配向性の原因は共鳴構造式から自明に導かれる事のように記述されていますが、一見合理的なように見えますが、説明になっていません。 共鳴効果・誘起効果が合わさったという説明以外の考え方でベンゼンの配向性を説明できる方、もしくは現在の尤もらしい理論をご存知の方は知恵をお貸しください。
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今まで教科書で説明されている誘起効果、共鳴効果で十分実験の予測、結果が説明できているので、それ以上難しく考えなくても良いかと思う。
- パんだ パンだ(@Josquin)
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#1さんが書かれているとおり、分子軌道法による計算を行います。 しかし、一般的に計算結果から得られるもの(電子密度の分布)は、考えられる共鳴構造を平均化したような解です。 したがって、定性的な話で良いのなら(定量性を求めないなら)「共鳴」の考え方で十分です。 実際の実験結果が「共鳴」で説明できるのだから、それで良いのではありませんか?
補足
それで良いといえば、実用上何も問題ないのは承知しています。 ただ、何となく頭に何かがつっかえたような感じがぬぐえません。 有機化学の学習・研究においても、そういう事は多々有りうることなので、一つ一つ疑問を解決していくのは非生産的な事ではありますが・・・・・・ >>一般的に計算結果から得られるもの(電子密度の分布)は、考えられる共鳴構造を平均化したような解です。 に興味があります。お時間がありましたら具体的にご教授願います。
>孤立電子対がハイゼンベルグの不確定性原理から導かれるように非局在化し、ベンゼン環のπ電子へと電子が流れ込むという理論は断片的にも理解が可能です… ハイゼンベルクの不確定性原理の距離と分子内の相互作用の距離では、前者が小さ過ぎる為電子のエネルギー値が発散してスペクトルの解釈がつかなくなります。 分子軌道法による解釈を行うのが妥当です。MO法ならば分子のスペクトルをマイクロ波領域から遠紫外領域まで説明することが可能です。
補足
回答ありがとう御座います。 分子軌道法は厳密にπ電子密度が計算できるので、解釈云々言わずして理解が可能です。 より直感的に理解できる解釈が無いものかと思いまして・・・。 矛盾しているようですが、分子軌道計算の結果を見ても例えばフェノールのortho位、para位の電子密度が高い理由が直感的に理解できないでいます。
補足
私自身、この質問が非生産的であることは重々承知しております。 ただ、世の中に同じようなことに疑問を持ち、私の知らない解釈を知っている方がいらっしゃらないかと思いましたのでこの場を借りて質問を投稿させていただきました。 ので、難しく考える必要は無いとおっしゃらずに、時間が許す限りにおいて知恵をお借りしください。