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酸化数について
先日化学の授業で酸化数の導入ってところを学びました。 そのときの説明のとき、 共有結合における原子間のかたよりを100%としたとき生じるイオン と黒板に書かれてました。 この文章の意味がさっぱりわかりません。 自分なりに調べたんですけど、 電荷に偏りができればイオン結合、できなければ共有結合。 ってのも良くわからなかったです。 この二つの文章の意味わかりやすく教えていただけないでしょうか?
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慣れている人にはいいかもしれませんが酸化数で混乱している人は多いです。 過去にあった質問でもイオンの判断よりも酸化数の判断のほうが優先すると思っているものがありました。NaClで躓きます。 イオン結合でないものに対して「あたかもイオンであるかのように考えていく」というのは結合の考えに混乱を持ち込みます。いつの間にか「イオン結合として考える」という受け取り方にシフトしてしまうのです。 中学校でH+2つとO2-でH2Oになるという風に習ったという生徒がかなりいます。硫酸イオンはS6+とO2-4つです。アンモニアはH+3つとN3-です。周期表の位置と対応する価数で作れますから納得してしまいます。中学校では共有結合は扱いませんのでそういう教え方しか出来ないのかもしれませんが酸化数がそういう考え方をしてもいいだろうという補強をしているように思います。 危険物の解説書などでもそれに近い説明をしているものがあります。 >共有結合における原子間のかたよりを100%としたとき生じるイオン doc sunday様は「ひどい」と言っておられます。でもこういう理解の仕方はかなり広まっているものだと思います。それでいいと割り切っている教師もかなりいると思います。「イオン結合ではないものをあたかもイオン結合であるかのように取り扱う」ということは普通の高校生を相手にやる授業の中でやりにくい内容です。伝わりません。イオン結合と共有結合の違いを苦労して説明してきたのに「共有結合もイオン結合と同じように扱ってもいいのだ」と思えるような内容が後から出てくるのですからぶっ潰しです。 大学生でも化学科以外の学生だとわかっていない場合が多いだろうと思います。物理や生物の先生に化学の授業の応援に来てもらう事がよくあります。伝えるのが難しい内容です。授業はただ規則を覚えさせて物質に当てはめるだけのものになります。 結合の考え方に混乱を持ち込まない、便宜的でない、根拠のハッキリしたものがあればいいなと思っています。 H2O2+2e-→2OH- この式でH2O2が電子2つを受け入れているというのは電荷の保存だけで出てくるものです。酸化数を使う必要はありません。電荷の保存は酸化数よりももっと根拠のハッキリした大きな原則です。でも教科書によっては電荷の保存ではなくて酸化数の変化から出しています。この辺にからくりがありそうです。 極論かもしれませんが高等学校では酸化数を扱わない方がいいとさえ思っています。 電子の移動だけですべてすましてしまうのです。その範囲にとどめます。
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- htms42
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慣れている人にはいいかもしれませんが酸化数で混乱している人は多いです。 過去にあった質問でもイオンの判断よりも酸化数の判断のほうが優先すると思っているものがありました。NaClで躓きます。 イオン結合でないものに対して「あたかもイオンであるかのように考えていく」というのは結合に考えに混乱を持ち込みます。いつの間にか「イオン結合として考える」という受け取り方にシフトしてしまうのです。 中学校でH+2つとO2-でH2Oになるという風に習ったという生徒がかなりいます。硫酸イオンはS6+とO2-4つです。アンモニアはH+3つとN3-です。周期表の位置と対応する価数で作れますから納得してしまいます。中学校では共有結合は扱いませんのでそういう教え方しか出来ないのかもしれませんが酸化数がそういう考え方をしてもいいだろうという補強をしているように思います。 危険物の解説書などでもそれに近い説明をしているものがあります。 >共有結合における原子間のかたよりを100%としたとき生じるイオン doc sunday様は「ひどい」と言っておられます。でもこういう理解の仕方はかなり広まっているものだと思います。それでいいと割り切っている教師もかなりいると思います。「イオン結合ではないものをあたかもイオン結合であるかのように取り扱う」ということは普通の高校生を相手にやる授業の中でやりにくい内容です。伝わりません。イオン結合と共有結合の違いを苦労して説明してきたのに「共有結合もイオン結合と同じように扱ってもいいのだ」と思えるような内容が後から出てくるのですからぶっ潰しです。 大学生でも化学科以外の学生だとわかっていない場合が多いだろうと思います。物理や生物の先生に化学の授業の応援に来てもらう事がよくあります。伝えるのが難しい内容です。授業はただ規則を覚えさせて物質に当てはめるだけのものになります。 結合の考え方に混乱を持ち込まない、便宜的でない、根拠のハッキリしたものがあればいいなと思っています。 H2O2+2e-→2OH- この式でH2O2が電子2つを受け入れているというのは電荷の保存だけで出てくるものです。酸化数を使う必要はありません。電荷の保存は酸化数よりももっと根拠のハッキリした大きな原則です。でも教科書によっては電荷の保存ではなくて酸化数の変化から出しています。この辺にからくりがありそうです。 極論かもしれませんが高等学校では酸化数を扱わない方がいいとさえ思っています。 電子の移動だけですべてすましてしまうのです。
*酸化数について 結合している原子が異なっていれば、基本的に電気陰性度に差があります。 たとえばCとHを比較するとCの方が電気陰性度が大きいです。 その場合、結合している各原子に対して形式的に電荷を割り振ります。 すなわち、結合ごとに考えて、電気陰性度の大きい側の原子に-1、小さい側の原子に+1の電荷を割り振ります。 C-H結合の場合、Cが-1、Hが+1になります。 したがって、メタンCH4ではC-H結合が4本ありますので、Cの酸化数は上記のC-H結合の形成に伴う-1を4倍して、-4ということになります。Hの酸化数は+1であり、それが4個存在することになります。 二重結合では2倍、三重結合では3倍になります。 同一原子間の結合であれば電荷が生じないと考えます。たとえばC-C結合であればどちらのC原子でも電荷は生じません。すなわち両方に0を割り当てます。 ということはエタンC2H6のC原子の場合、C-H結合3本とC-C結合1本を有していますので、(-1)x3 + 0x1 = -3 ということになり、Cの酸化数は-3ということになります。 基本的な考え方は以上です。要は、結合ごとに電気陰性度の大小関係に応じて電荷を割当て、それを合計するということです。 「電荷に偏りができればイオン結合、できなければ共有結合。」というのはこの際、関係ありません。上述のことは、あくまで「共有結合」を形成している原子に酸化数を割り当てることを想定しています。 イオン結合に関しては「普通に(あいまいですが)」考えて下さい。
#2のお答えは力作でほめたいのですが、ちょっと長すぎるし、過酸化水素のところは読んでいて混乱するかもしれません。 #1のお答えの方が簡単で良いかもしれません。 >共有結合における原子間のかたよりを100%としたとき生じるイオン というのはあまりにひどい説明です。それなら「どんな結合でもイオン結合だと思っちゃいなさい」と言った方がよほど親切です。 共有結合性とイオン結合性は専門家になっても悩まされる問題です。 ですので専門家は「形式電荷」という言葉を作りました。これを初歩的にしたのが「酸化数」です。 水なら水素の形式電荷は+1、酸素は-2にしちゃいます。 これの良いところは#2のお答えにある酸化還元を分かりやすく説明できる。と言う点です。 一方「電気陰性度」の差の小さい元素同士の結合、同じ元素の結合ではイオン結合で考えるのにはどうしても無理があります。そこで共有結合と考えます。 共有結合とイオン結合は#2のお答えのように「極限状態」(と専門家は呼ぶ)の混ざり具合で様々な場合に現れます。 ですので、イオン結合で割り切ることが出来なかったら、共有結合と考えて下さい。 先は長いです。^o^
- htms42
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酸化数は酸化・還元の程度を表す指標です。 元々酸化・還元は金属の利用の中で出てきたものですから分子(共有結合)については基準を決めるのが難しかったようです。 金属の単原子イオンについてはハッキリしています。 化合物になれば相手が酸素でなくても1+、2+、3+とイオンの価数が変化していきます。この数字が酸化の程度を示しているというのは考えやすいです。金属は化合物になると金属としての特徴を失います。元の金属に戻ることを還元というのは失なわれていた性質が復活するという古くからの金属の精錬に関しても認識を表している言葉です。 これを非金属イオンの負イオンに当てはめると単原子イオンについてはカバーできます。 共有結合を含むイオンや分子については単純ではありません。 >共有結合における原子間のかたよりを100%としたとき生じるイオン この表現は理解しにくいですよね。イオンが生じているわけではありませんので補足が必要でしょう。 共有結合では電子が共有されていますから単原子イオンの価数に対応するものがありません。でも原子の組み合わせによってはいくらかの偏りが生じます。50%、50%の共有というのは同じ元素の原子の間でしかないだろうという予想はつきます。だから単体が基準になります。40-60,30-70のどれかは分からなくてもずれていれば電子の移動が起こっていると考える事が出来ます。 原子の酸化数を求めるときは電子の分布ににずれが生じていればずれている程度に依らずすべて同じ扱いをします。ずれたということだけに目をつけていることになります。100%ずれているというのがイオン結合ですから30-70の場合も0-100のずれと同等と考えていることになります。水のH-O-Hの結合は共有結合です。H:O:Hと共有されています。酸素の方に偏っています。それをH[:O:]Hのようにしてしまうのです。イオンが生じているわけではありません。イオンで出来ているのと同じ扱いをするということだけです。 単体を基準にします。正負の基準としては組み合わせの相手として水素と酸素を考えます。水素の酸化数を+1、酸素の酸化数を-2とします。水素を陽性元素の、酸素を陰性元素の代表としていることになります。 過酸化水素H2O2の中のOの酸化数が-1であるというのを例外としている説明をよく見ます。でもこれは同じ元素の原子の間では電子の移動が起こらないという元々も判断からくるものですから例外とするというのはおかしいです。H-O-O-HのO-Oは単体の場合と同じ状態になっていますからH-Oの部分だけで移動を考えることになります。酸素原子1つにつき電子1つしか動いていません。酸素の酸化数を-2とするというのはいつもO^(-2)と同等として考えているということです。過酸化物はO-Oの結合がありますのでそういう見方が当てはまらなくなるのです。 チオ硫酸イオンS2O3^(-2)に規則を当てはめて硫黄の酸化数を求めると+2になります。でもこれは2つの硫黄原子が同等であるという前提です。結合が異なれば酸化数は変わってきます。中心のS原子に3つのOと1つのSがくっついている(硫酸イオンのOが1つSに変わったもの)とすると中心のSの酸化数は+4、もうひとつのSの酸化数は0です。平均が+2になります。 こういう考え方にどういう根拠があるのかはよく分かりません。イオンでないものをイオンと同じように考えていくというのですから。うまく当てはまるというだけの便宜的なものかもしれません。
- cassiae
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高校化学でしょうか? だったらイオン結合、共有結合に関してはそれほど難しく考える必要はありません。 結合1本あたり電子が二つ存在していますが、その二つの電子が完全にどっちか一方に偏っているのがイオン結合 二つの電子が二つの原子でひとつずつ出し合っているのが共有結合です。これは非金属原子の間で生じます。(炭素と水素など) イオン結合の場合、どっちが一方が電子を持っているわけだから一つはマイナス、もう一方はプラスに帯電します。これが電荷の偏りです。これは金属原子間で生じます。 共有結合はそれぞれがひとつずつ電子を出し合っているわけだから電荷の偏りはなく中性だというわけです。