ANo.2です。
つまり日本の社会は、
・新人を教育する設備や費用をケチって、ベテランを採用する。
・オフショア等で海外の人材を安い賃金で利用する。
・余計な経費が発生する正社員や、無理させにくい、子育て中の女性雇用は敬遠。
って方向性で利益を上げようとしていますよね。短期的には会社は儲かると思いますが、これって金の卵を産む鶏を、「卵から育てて、卵が産めるようになるまでの手間が惜しい。卵はすべて消費しちゃえ!無くなったら、他国から買えばいい。」
という判断をしているのだと思います。過去の遺産としての鶏がいるうちはいいのですが、年とるとともに卵が産めなくなるわけですよね。国内に卵を産める鶏が減少するでしょうね。で、卵を輸入するしかなくなって、足元みられて高価な卵を買わされるようになる、と。(中国でも、すでに賃金は上昇傾向のようです)
ちなみに、「新しい階級社会 新しい階級闘争/橋本健二著」をみると、フりータや登録派遣など、日本に巨大な貧困層が蓄積されつつあると書かれています。この階級は、「共産党宣言」のマルクスが想定していた「搾取される労働者」よりも、さらに低い地位にあると指摘されてます。つまり、マルクスが想定している労働者は、首の可能性がゼロでないとはいえ、「明日の仕事があるか?」を常に心配する必要は無い労働者です。日本のフりータ・登録派遣の労働者は、そのレベルの心配からしないといけないわけです。
マンガの「四丁目の夕日」「ヒミズ」には、貧困で苦しむ主人公が(大量)殺人を犯すわけですが、こういうマンガを現実にした事件や、未遂になりましたが、爆弾を製造して、通勤電車で自爆テロを計画した方もいました。1年間のホームレス経験のある日雇い労働の若者は「俺の夢は国会で自爆テロなんです」なんて答えています。
日本社会は、60年代、70年代の団塊の世代が挑戦し、そして挫折した階級闘争を、ライオンがわが子を谷底に落とすようにして、わが子たちを悲惨な状況に追い込み「状況」を作りだし、そして「新たな階級闘争」の引き金を引かせることになるのでしょう。