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オペアンプの電源に関して
素人の質問ですが・・・ 電源電圧範囲が+2~+36(V)の単電源動作のオペアンプを用いて、V+のピンを9(V)、GNDのピンを-9(V)として電源を供給した場合、出力電圧を-9~+9(V)として取り出せるのでしょうか? 宜しくお願い致します。
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- candle2007
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ANo.5です。 すみません。3箇所訂正させてください。 1.最初の行 >回路の・・・ → 素子の・・・ (回路で工夫することも出来るが素子の特性に負うところが大きいので思い切って訂正) 2.中ごろ >Rail to Railはモトローラ社の当力商標です → 登録商標 3.最後の行 >Input Common-Mode Ranfe → Input Common-Mode Range 1は判断ミスですが、2,3は単純な入力ミスです。 いずれにしてもご迷惑をおかけしてすみませんでした。(-_-;)
- candle2007
- ベストアンサー率58% (86/146)
オペアンプの出力電圧特性は、回路の”飽和特性”によるものなので、 単電源仕様のオペアンプを両電源で使用した場合の出力特性も、両電源の特性をそのままスライドしたものとなります。 出力電圧特性は、データシートから読み取ることができます。 ANo.2さんの掲示したNJM2904のデータシートを開いてみてください。 (ANo.2さん 勝手に使わせてもらってすみません。ペコ(-_-;)) データシートの2ページ「電気的特性」のところに、V+=5V,RL=2kΩの条件で 最大出力電圧 3.5V 同相入力電圧範囲 0~3.5V と記載があります。 つまり、このオペアンプは”入出力とも、1.5Vのマージンを取らなければならない”ことがわかります。 (”Rail to Railでない”) ここのところを、もうちょっと詳しく見てみましょう。 4ページ左下に、「最大出力電圧対単電源電圧特性例」というグラフがあります。 V+=30Vのときのマージンは約2V、V+=10Vのときは約1.5V程度であることがわかります。 ”電源電圧が低くなるとマージンは若干小さくなる”ことにご留意ください。 その右に「最大出力電圧対負荷特性」があります。 ”負荷が重くなるとマージンは急激に大きくなる”ことにご留意ください。 ただし、このオペアンプは1kΩを超えるとほとんど差がなくなります。 ANo.2さんは負荷100kΩで実測して、Vc-VH=1.26Vという結果をご提示なさっておられます。 グラフ読み取り値の方が若干大きいですが、メーカーデータは安全サイドで提示しますので、ちょっと大きめなのでしょう。 負荷との関係は、5ページ左下のグラフからも読み取れます。 これは横軸が電流値になっていますが、10mAくらいから急激に増加しています。 これは前の負荷抵抗グラフでいうと、500Ωに相当し、両者合致することがわかります。 (飽和電圧は”抵抗値”よりも”電流値”に依存する) なお、飽和電圧は”温度によっても変わってくる”ことにもご留意ください。 (4ページ左上のグラフ参照)) 今までの特性は、”オペアンプから電流が流れ出る場合”のデータでした。 しかし、オペアンプはいつも電流を流れ出させるとは限りません。 外部電圧による”流れ込み”の場合の特性も重要です。 5ページ右の「出力電圧対シンク電流」のグラフはこの特性を表しています。 流れ込みの場合、僅か40μAくらいで、VOLは急激に上昇します。 (0V維持が難しくなる) これはオペアンプの宿命のようなもので、大抵のオペアンプは流れ込みに対して弱いです。 従ってほとんどのオペアンプのデータシートには、シンク電流特性が記載されています。 [Rail to Railについて] (Rail to Railはモトローラ社の当力商標です。モトローラ社の許諾なしにこの名称を使用することはできません) 前記データシートの1ページの等価回路図を見ますと、バイポーラトランジスタで構成され、入力側はPNP、出力側はNPN/PNPで構成されています。 このため、VOL=0V付近の動作は可能になったのですが、VOHは電源電圧まで振ることが出来ない宿命を持っています。 これがMOS FETを使用することにより、Rail to Railを実現することが出来るようになりました。 [Rail to Rail](以下RRと記載)には、”入出力ともRR”と”出力のみRR”のものがあります。 http://para.maxim-ic.com/cache/en/results/4034.html この中からMAX4091の特性を見てみましょう。(入出力ともRR) http://datasheets.maxim-ic.com/en/ds/MAX4091-MAX4094.pdf 2ページの表から、VOL/VOHともに0.1V程度であること(負荷によって多少変わる)、また入力電圧も(Input Common-Mode Ranfe)、ほとんど電源電圧まで振れることがわかります。
- tadys
- ベストアンサー率40% (856/2135)
"Rail to Rail"と言う表示のあるオペアンプならば出力電圧は電源電圧まで出力できます。 (負荷が重い場合は出ないこともあります。) "Rail to Rail"が表記されていない場合は電源電圧までの出力はできないものと思ったほうがいいです。 単電源動作のオペアンプの場合、ほとんどの場合マイナス側の電源電圧まで出力できます。 出力の電圧範囲はデータシートに書いてありますので読めば分かります。
- info22
- ベストアンサー率55% (2225/4034)
> 出力電圧を-9~+9(V)として取り出せるのでしょうか? ほぼ大丈夫でしょう。 ただし、-9V付近(オペアンプのGND)になると出力波形がクリッピングされる(波形の頭が振幅制限されひずむ)可能性があります。 オペアンプは通常、オペアンプの電源電圧の範囲範囲より少し少ない信号振幅の範囲内で使用します。電源電圧範囲一杯に使うと電源電圧近くの振幅が振幅制限されて波形がひずむのが常識です。電源が±9Vであれば信号は±8Vとか±7Vの範囲内で使用します。どこまでなら歪まないかはオペアンプによって異なりますので、オペアンプの仕様(規格表)または実際に正弦波信号を入力して出力信号の波頭(正負ピーク値付近)が歪まない範囲で入力信号範囲で使うと良いでしょう。
- inara
- ベストアンサー率72% (293/404)
手持ちの片電源OPアンプ(+3~+32V)で測定してみました。 -側は電源電圧まで振れますが、+側は電源電圧から1.3Vくらい低い電圧で飽和します。 ・NJM2904 ( -Vcc = -9.009V、+Vcc = 8.965V ) Vout = -8.989V~+7.704 ・TA75358N ( -Vcc = -9.009V、+Vcc = 8.965V ) Vout = -8.966V~+7.658V ┌────┬── +Vcc │ │8 │ ┏┷━┓ VR ←─┨+ ┠─┬─ Vout │ ┌┨- ┃ │ │ │┗┯━┛ │ │ │ │4 │ │ ├─ )─R2─┘ │ R1 │ │ ┷ │ └────┴── -Vcc VR = 100kΩ、R1 = 10kΩ、R2 = 100kΩ 【 測定回路 】 [1] NJM2904データシート http://semicon.njr.co.jp/njr/hp/fileDownloadMedia.do?_mediaId=5939 [2] TA75358データシート(英語) 'http://www.ortodoxism.ro/datasheets/toshiba/4122.pdf
お礼
返信ありがとうございました。 +側の電源電圧は大きめにしなければいけないのですね。
- A-Tanaka
- ベストアンサー率44% (88/196)
単電源のオペアンプに、差動電源を加えるとどうなるかは別として・・(普通はやらないし、見たこともない)。 普通のデバイスは、インプットした電源=出力電源にはなりません。なぜならば、前に質問があって、答えた方が居ますが、pn接続というダイオードでは、約0.6Vの電圧降下があります。オペアンプの内部は、ダイオードやトランジスタ、抵抗で出来ていますので・・お分かりいただけるかと思います。 よって、所望の電圧を得るためには、それより少しだけ大きい値の電圧を加えることになります。 何をしたいのかが良く分かりませんが、オペアンプのデータシートなどを参考になさってください。
お礼
ありがとうございました。 参考になりました。
お礼
電源電圧と同じ値の出力電圧を期待してはいけないということですね。 勉強になりました、ありがとうございます。