合弁企業の設立時の狙い:
(1) BS・PLが独立することで出資企業として事業評価が明確になる。単独参入時よりは本体に及ぼす事業リスクが限定される。
(2) 資金の有る会社と技術のある会社、生産設備・ノウハウの有る会社と開発・製造力のある会社、法的な権利(開発権・特定国での営業権他)のある会社と無い会社といった他社リソースとの組み合わせが可能になる。
(3) マーケットの変化が激しい場合には、自社単独での事業参入と比べて事業化・収益化までの時間が短くなるので、先行メリットを狙える。
(4) 原料製造会社と製品製造会社、製造会社と販売会社等業態の異なる会社の組み合わせにより、企画・開発・生産・流通・販売といったバリューチェーンの補完が可能になる。
(5) 医薬品販売会社と日用材販売会社といった異なる扱い商材組み合わせにより、消費者をワンストップで確保(ドラッグストアのイメージ)・流通面での効率化が狙える。
(6) 同業者同士でも、規模の利益追求・他社(海外企業含めて)との競争力確保・次世代商品開発での標準化を狙う。
デメリット:
(1) 異なる企業文化同士のマイナス作用で、企画値・理論値のパフォーマンスが得られないケース。
(2) 合弁企業内での人事運営、その他意思決定プロセスで母体企業間での利害対立
(3) 資本構成上「対等」はありえない(勿論50%づつ出資は可能だが)ので、当初の優先権の決定時、事後の環境変化時の不毛な議論につながる。
(4) 一方の企業の経営からの離脱や路線転換時の持ち分処理の対応方法が決まっていない。(通常は将来の離婚を想定した契約はしない)
お礼
お礼をしていなくてすみません。 詳しくおしえていただいて、よく理解できました。 あたらしいビジネスを検討していて、知識があいまいだったので、助かりました。