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生理学―呼吸
生理学に関する質問です。 呼吸の神経的調節機構と化学的調節機構のついてできるだけ詳しく教えてください。
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- misa-on28
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ふつう、呼吸運動は無意識の内に吸ったり吐いたりしていますね。 心臓の自律的な収縮運動と似ていますが、肺の組織自体は筋肉で出来ていませんから自らの力で肺胞を膨らませたり縮めたりは出来ません。 そこで呼吸に関わる横隔膜や肋間筋を駆動して肺を膨らませ、あるいは収縮させる訳ですが,これらの筋は骨格筋ですので運動ニューロンからのインパルスで動かされることになります。 呼吸筋を支配する運動ニューロンに対して周期的にインパルスを送るのが延髄にある呼吸中枢ですが、これに対してもさらに上位中枢や末梢の受容器からの信号によって多くの調節を受けています。橋からは吸息ニューロンの自動性をさらに円滑にする調整を、また肺の伸展受容器からは迷走神経を介して抑制性の調節を受けます。(ヘリング-ブロイヤー反射)これは吸息によって肺が膨らむと伸展受容器が興奮してそれ以上の吸息を抑制し,転じて呼息に切り替わるようにしています。このように呼吸の自律性およびその調節には、神経による呼吸筋への命令が主要な働きをしています。 しかし,呼吸の周期やその深さは一定ではありません。これは体内における血中の酸素分圧や二酸化炭素分圧に変化に伴って呼吸の調整をしなければならないからです。これは周りの化学的組成変化に応じてなされる調整であり、その受容器は化学受容器(酸素受容器、二酸化炭素受容器)になります。 酸素受容器は頚動脈小体と大動脈体にあり、動脈血中の酸素分圧の低下を感受すると呼吸中枢に働きかけて呼吸の促進に働きます。(ただし酸素受容器は酸素分圧低下に加え二酸化炭素分圧や水素イオン濃度上昇が伴うときによく働く。つまり日常的な代謝の変化に伴う調節にはあまり大きな役割を果たしていないと考えられる) 二酸化炭素受容器は延髄の腹側表面にあり、より敏感で中枢性化学受容器と呼ばれることもあります。この働きで、二酸化炭素分圧があがるとそれにつれて一回当りの換気量も呼吸頻度も増加します。酸素や二酸化炭素あるいは水素イオン濃度など周囲の科学的組成の変化に応じる調節の重要な役割を持つのはこちらの二酸化炭素受容器であると言えるでしょう。 ※当方の今持っている参考書には「呼吸の神経的調節機構と化学的調節機構」というなまえでは項目が立っていませんが、多分上記のようなことを問題にしているのだと思います。
お礼
misa-on28さんへ。 回答ありがとうございました!! わたしも「呼吸の神経的調節機構と化学的調節機構」という項目がなくて悩んでいたんです。 とてもわかりやすい回答をいただけてすごく助かりました。 神経的調節機構=機械的受容器による調節 化学的調節機構=化学的受容器による調節 ということでいいんですね。これで納得できました!! 本当にありがとうございます