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完全変態におけるサナギの意義について
完全変態を行う昆虫はなぜサナギになるのでしょうか? と申しますのも、サナギの状態では一度主要器官を除いて細胞を溶かし、成虫になるために再構成するという話を聞いたことがあるからです。 不完全変態の昆虫のように脱皮を繰り返して成虫になる方法に比べて非常にリスクが大きいかと思うのですが。 当方、専門が全く違うため調べようにもどこから調べればよいのか分かりません。アドバイスいただけますと幸いです。
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- suiran2
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こんにちは,長野出身なのにうどんが大好きだった学生時代に教わりましたS教授の説をご紹介します。 完全変態は卵からの発生と蛹からの発生と二度発生を繰り返す。この利点は幼虫は成虫の形態や生活型に左右されることなく独自に進化が可能であり,成虫は同じく幼虫に左右されることなく独自に進化が可能である。 若いときには若者向きの家を造り,年老いたらその家を老人向けにリホームするよりも年寄り向けの家にリハウスする方がベストでしょう。それと同じです。 なかなかすばらしいアイデアと思います。しかし,どこにもそんなことが書いてある成書・文献に出会えませんでした。どうも教授ご自身の説のようです。それともあまりに定説なので触れられないのでしょうか。私は残念ながら知りません。 トンボやセミは幼虫時代と成虫時代で基本的には同じ生活です。トンボは水中で他の昆虫等を捕らえるか空中で捕らえるかの違いですし,セミは根の道管液を吸うか幹や枝の師管液を吸うかの違いで基本的違いはありません。
- Vwiyoonn
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リスクに見合うだけのメリットがあるからです。 完全変態する昆虫は多くの場合、幼虫の状態と成虫の状態で運動能力に大きな差異を持っていることはご存知と思われます。 そして、幼虫時代はイモムシ、ウジムシなどの形態で食べて成長する、成虫になってからは(これらは極端な例ですが)セミやカゲロウのように繁殖活動が生活の中心であることもお分かりでしょう。 つまり、幼虫時代はより安全に成長できる環境にとどまっていたほうが有利だから運動性が低い形態を、成虫になってからはより多く交尾相手と遭遇し、好ましい環境で卵を産むために運動性の高い形態であったほうが有利だからこそ、わざわざサナギという鳥などに捕食されるリスクの高い形態を経て変態するのです。 とはいえ、バッタのように不完全変態をする昆虫でも高い運動性を持つ種や、ミノガのように変態し蛾の形態になるのはオスのみでメスは一生ミノムシのまま、というちょっと変わった連中もいて、進化の多様さを思い知らされます。 このような説明でよろしかったでしょうか。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。 多くの不完全変態の昆虫は卵から生まれた直後からほぼ成虫の形と同じであることを考えると、確かにカブトムシのようなサイズ・形状をした昆虫が不完全変態で成長するのは困難であると思います。そういう点で、完全変態は成虫になるときに劇的な変化を遂げるためには必要な方法なのですね。 ただ、トンボやセミ(私の記憶では不完全変態だったとおもうのですが・・・)のように幼虫→成虫でも劇的に変化するのもあるのでなかなか面白いですね。
お礼
私もうどんは大好きです。 S教授の説、大変興味深いですね。なるほど、確かに2回発生を繰り返すという発想はなかったです。そう考えるとサナギをリスクと考える必要はなくなりますね。 トンボとセミの生活が基本的に変化ない、というのもご指摘を頂くまで気付きませんでした。確かに、カブトムシは幼虫と成虫で食べるものもちがいますもんね。 最近ギトギトのラーメンよりうどんのほうが食べたくなるのもそういう理由かもしれません:-)。 貴重なご意見ありがとうございました。