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なんで医師不足が起こるの?
30年ほど前、医師不足解消のため、各都道府県に国公立の医大が大量に新設され、医師会から「医師が余って、大変なことになる」と猛反対があったように記憶しています。 ところが、その時に予定通りに医大が新設されたはずなのに、今「医師が足りない!」と大騒ぎになっています。 一体、どうなっているのでしょうか。
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- teinen
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一因として。 ちょっと前までは,医学部を卒業した者は,出身大学の医局に入局して,臨床研修を受けました。そしてそのまま医局に残留しました。医局員の人事権は,実質的に当該医局を統括する教授が握っており,地方の公立病院や診療所に医局員を出向・派遣しておりました。 つまり,地方の病院や診療所を運営する者は,大学医学部とのつながりを保持していれば,医師を確保することができました。 ところが,厚生労働省が2004年から導入した研修医制度により,出身大学の医局に入らずに,都市部の臨床研修病院を希望する者が増えています。その数は50%を超えています。 このために,大学医学部医局の力が弱まりました。大学病院で医師不足が生じ,地方に医師を派遣するどころか,地方に派遣していた医師を呼び戻すことになったわけです。 よって,都市部に医師が集まり,地方で医師不足が生じています。
- moto21
- ベストアンサー率27% (43/159)
1)高齢化社会になっため 例えば30年前と同じ人口だとしても20代と60代では人口あたりの病気にかかる率は大きく異なり結果として医者が必要な人口が増えたことになると思います。お年寄りで1つも病気がない人はいないと思いますし、病院の待合でもお年寄りが多くみられます。 2)医療の高度化、細分化、対象範囲の拡大 高度化;カテーテル治療、がんの放射線や抗癌剤による治療、腹腔鏡手術などむかしはなかった高度医療が進みそれに医者が必要 細分化;高度化と重なるところがありますが昔は内科か精神科だけだったのか心療内科ができたり不眠外来とかMRIとかCTの画像を専門に判断する医者もいるみたいです。 対象範囲の拡大;前記の2つと重なるところもありますが花粉症とかコンタクトレンズの処方とか30年前は考えられないものまで対象です。 3)予防医療の拡充 企業や自治体の集団検診や人間ドックなど拡充され少しでも検査結果悪いと要精検で医者に行くことになりますし、症状がなくても検査結果が悪ければ悪化を防ぐ目的で治療できると思います(お年寄りで骨密度が低く骨折の危険が予測できれば治療薬を出すとか・・自信はないですが) 以上参考になれば
お礼
ありがとうございます。 なるほど、年齢構成の変化により、医師需要が増加していると言うことはあるでしょうね。とすれば、老人比の異常に高い地方部の方が「稼げる」ように思います。都市部は人口が多いので、年寄りも多いが若い人も多く、人口比は地方部に比べて昔に近いとも思えますので。 また、高度医療と言いますが、本当に高度医療を身につけていると思える医者はほとんどいないのではないかと思います。心臓バイパス手術を年間数百例こなし、そのことごとくを成功させている南淵医師の特集を見ると、比較例として、同様に心臓バイパス手術を実施して、ほとんど失敗して知らん顔の「権威」が想像以上にたくさん存在するように思います。 弁護士の都市部集中が、やはり問題になっていますが、これは弁護士の需要が経済活動に比例して存在するからで、都市部の大企業の案件ほど稼げるからだと言えるのですが、医療は金持ちも貧乏人も同じ治療ならば払ってもらえる対価は同じはずで、都市部への集中圧力はそれほど強くないように思えます。
医師不足の原因は、リスクの少ない皮膚科、眼科などに片寄ったり産婦人科や外科のような、リスクの伴う科など医師の成りてがなかったりして、、少ない事などや地方病院の医師待遇なども原因だと思います。
お礼
ありがとうございます。 利益はリスクに応じて配分されるべきなのに、それがゆがめられているのですね。 それにしても、小児科や産婦人科など、これからを担う若い人向けの医療がなおざりにされていると言うことは、「年寄りしか大事にしない社会」の表れかもしれませんね。 そう言えば、昔話の中で、「あまりに年老いた人間は我が子や孫を食らう鬼になる」とかかれたものがあるようですね。
- tyr134
- ベストアンサー率51% (851/1656)
伝聞でうろ覚えなのですが、いわゆる二重構造が問題だと聞いたことがあります。 日本全体の医者の数自体はそれなりに足りている。 しかし、高度医療の分野では全然足りていない。 つまり、医者の中には大学病院で働く人もいれば、個人で診療所を経営する人もいる。 そして、大学病院で働くよりも個人で診療所を開く方が楽に稼げる。 なので、あるていどキャリアを積んだ先生は地元に戻ったり都心部で診療所を開く。 逆に、救急医療や高度医療の現場では医師のなり手が居なくて医師不足となる。 また、患者側の問題もあります。 町の診療所などでも十分診てもらえる病気でも、心配だ高度医療だといって大学病院に押しかけます。 なので、ますます大学病院が忙しくなってしまいます。 そして、これらの構造の問題には日本の医療制度(医師免許制度)そのものの問題があるようです。 特に内科は、内科の医者の免許を取れば何でも看板が付けられるそうです。 (診療所の中に、内科・皮膚科・泌尿器科・循環器科・・・etcと沢山付けてるのがありますが、あれはこのため) つまり、余り詳しくない科の看板も付けられるため、その病気の患者が来ると正しく判断できず、誤診となり、患者が小さな診療所を敬遠する原因となっていると、、、。 つまり、医師不足が問題ではなくて医者の役割分担が出来ていないのが問題であり、患者も大学病院や総合病院に多くを求めすぎているのが問題だと指摘されていたように思います。
お礼
ありがとうございます。 配分異常ということなのですね。逆に配分過多となっている医者でもいい生活ができるほど稼げているのが不思議ですね。 また、個人で診療所を開く方が楽に稼げるというのも不思議ですね。猫も杓子も大学病院に押しかけるならば、診療所は閑古鳥が鳴いて、食えそうにないように思えるのに。 また、楽に稼げる科と、きついのに稼げない科に分かれているのも不思議ですね。 ただ、誤診という債務不履行や不法行為を行った医者を社会的に抹殺できないのも大問題ですね。制度的に医者を甘やかしすぎているのが問題なのですかね。
- tinycat19
- ベストアンサー率25% (322/1287)
あの時より、医師もリタイアしたりしているし、働いている医師の数が少なくなってきていると思います。 防衛医科大学に、何で外国人医師が公立病院で勤務しているのか聞いてみたことがありますが、今全国の医学部の卒業生数を全部たしても、日本は医師が足りていないそうです。 よって、中国とか外国から、医師免許を持った人が、公立病院で勤務したりして、不足数を補っているそうです。 その話も十年ぐらい前に聞いた話だから、古い情報ですが・・。
お礼
早速ご回答頂き、ありがとうございます。 補足質問を加えさせて頂きます。例えば、30年前の医大新設前の年間医師免許取得者数を千人とすると、年間リタイア数は年平均千人になると思います。そこに新設により千人の増加があると、医師免許取得者数は年二千人になり、リタイア数を差し引いても年千人の増加になるように思えるのです。30年も経てば、最初の二千人時代の人間の中からもリタイアする人が出てくるでしょうが、医師に定年が無いことを考えると、まだ影響は大きくないように思えます。とすると30年間千人純増としても、3万人の純増と計算できるように思います。そして実際はもっと多かったはずだと思うのです。 30年前もそれほど医師は不足していなかったように思います。それ故に医師会の猛反対があったと思うのですね。純増分はこの30年前の医師数にプラスされるものですよね。つまり当時三万人の医師がいたとすれば、現在は六万人ということになるはずです。 では、何故今足りないということになったのか、が分からないのです。当時そこそこ足りていた医師の数から、かなり増えているはずなのだから、余っていて当然だと思うのです。なのに、足りないとすれば、私式の統計的単純計算では出てこない何か別の要因が、あるように思うのです。
お礼
ありがとうございます。 とすると、最初に戻って地方に新設した医科大が機能していないということになるのですね。確かに、医大に入るためには難しい入試をクリアすることが必要で、そのためには充実した教育環境(私立校や学習塾など)を持つ都市部の子弟が有利で、この人たちは、当然ながら出身地の都市部での研修を選択するでしょうから(将来、出身地である「地元」で開業するときも、遠い出身大学でなく、近い大病院にコネがあるほうが便利ですものね)。