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アリを屋上から落としたら・・・
以前から気になっていたのですが、アリのように軽い生き物をビルの屋上から落っことしたら、死んでしまうのでしょうか。 死んでしまうとしたら、どのくらいの高さ以上だと死んでしまうのでしょうか。 おわかりの方がいましたら、是非教えてください。
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siegmund です. > ごめんなさい。毎度のことながらstomachman間違えてしまいました。 いえいえ,最初に適用条件を無視したアホは私です. 学生にいつも言っているのに(^^;) 物理学演習みたいになってきました. こんど,授業で出したろか. きっと,ストークスの式使ってとんでもない値出す学生がいるな. ここでアホやったことは学生には内緒にして置かなくちゃ. で,Cd ですが,事典を見ると, 雨の落下速度は半径100μmで71cm/s,1mmで649cm/s, 2mmで883cm/s,2.9mmで917cm/sである, とあります. ははあ,大粒の雨があたると痛いわけだ. 重い粒が勢いつけて落ちてくるんだから. stomachman さんの式から Cd = 8ρgr/3ρ'U^2 なので, 上の雨のデータから Cd を見積もってみると, それぞれ ,0.40,0.48,0.52,0.69,です. 雨粒が落ちて来るときは球形でなくていわゆる雨滴型になっていますから, その影響もあるんでしょう. 逆流線型だから,Cd も大きくなりそう. あとは,アリさんの体重か. う~ん,わからん. 百科事典には体長は載っていますが,体重は載っていないですね. 抵抗の式で r と書いているのはいわゆる代表長さで, 球なら半径でいいのですが,アリさんだと体長をそのままとるかどうか 難しいところ. もちろん,ρとも関係します. あとは,形で Cd はかなり違いますよね. stomachman さんの言われるように手足広げれば大分 Cd が大きくなります. パラシュートなぞ,その極みですよね. で,stomachman さんの結果は 6m/s くらいで, 少し(大分かもしれませんね)過大評価になっていそうだ,ということです. まあ,この半分 3m/s としまして, 多少荒いですが,v = √(2gh) から終速に達する距離を求めると, h = 0.5 m になります. ビルの屋上から落としても,地上の人間が普通に落としても, アリさん終速はほとんど同じということです. 手からアリさん落としても何ともないですよね. あの,手から落としても何ともないからビルの屋上でも平気, というのはあくまでアリさんの話ですよ. ネコちゃんや人間だと全然話が違いますから,念のため.
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- siegmund
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アリさんの密度が水よりいくらか大きい, は生物的に妥当なところですね. > なお、雷雨の稲光で見える雨滴のストップモーション像は、 > かなり大粒の雨でも意外にも真球にしか見えません。 う~ん,そうですか. > 1桁以内の精度を云々するのは難しいですね。 おっしゃるとおりですね. >> こんど,授業で出したろか. > あはは。ダメですよ。 > OKWebに「明日レポート締切です」って質問して「過去の質問検索しなさい!」 > なんて回答もらう学生がきっといます ちょうど,オチがつきました.
- stomachman
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siegmund先生てば > こんど,授業で出したろか. あはは。ダメですよ。OKWebに「明日レポート締切です」って質問して「過去の質問検索しなさい!」なんて回答もらう学生がきっといます。 ありの死体は水に沈みますが、しばらく表面張力で浮いていられる。密度は水の1~2倍程度で良いでしょう。形状から、少し多めに見て直径1.5mm長さ6mmの円筒で近似すると 0.8X1.5×1.5×6×(10^-18)[m^3] = 10^(-17)[m^3] 一方、直径6mmの球は (4π/3)(3×10^(-6))^3 = 10^(-16)[m^3] ですから、実効密度ρ= 0.1×10^3 [kg/m^3] は悪くない見積りです。 なお、雷雨の稲光で見える雨滴のストップモーション像は、かなり大粒の雨でも意外にも真球にしか見えません。空気の動粘性係数には湿度も関係あるでしょうし... 1桁以内の精度を云々するのは難しいですね。 進化論的には、ありさんがこういう丁度評価が難しいあたりになっているのって、頷けます。 余り弱くて木から落ちた位で死んでは困るし、やたら重装備ではエネルギー効率が悪いですからね。
お礼
今までちゃんと物理を勉強したことがなかったので、難しいことはわからないいのですが、物理にちょっと興味が持てました。 どうもありがとうございました!
- stomachman
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heidiさん、それからsiegmund先生、ごめんなさい。毎度のことながらstomachman間違えてしまいました。 で、また間違えそうだけど..... まずおおざっぱながら、 空気の粘性係数μ=2×10^(-5) [kg/m/s] 空気の動粘性係数ν=μ/ρ' =2×10^(-5) [m^2/s] です。以下、rは球の半径、ρ'は空気の密度、ρは球の密度、Uは落下速度、gは重力加速度です。 Re~U(2r)/ν レイノルズ数 抗力D =Cd (ρ'U^2)(πr^2)/2 [kg m/s^2] ここでCdは抗力係数です。レイノルズ数Reが小さいとき(Re<10)にはCdはReにつれて低下しますが、大きいとき(Re~10^3~10^5)には、良い精度で抗力係数Cd~0.3、Reが10^6を越えるとCd~0.1位であって、まあ、Cd~0.2ぐらいで桁までは違わないんじゃないかと思われます。 また重力は F = gρ(4πr^3)/3 [kg m/s^2] 重力 故に、F=Dの状態(終速)は U=√{(8/3)gρr/(ρ'Cd)} [m/s] 終速 です。 ρ' =1.3 [kg/m^3] 空気の密度 g=10 [m/s^2] 地上の重力加速度 ●まず、直径2mmの雨粒で試してみますと ρ= 10^3 [kg/m^3] 雨滴の密度 r = 10^(-3) [m] 雨滴の半径 U~√100 ~10 [m/s] 終速、 Re~10×2×10^(-3)/(2×10^(-5)) ~10^3 レイノルズ数。 妥当な数字だと思います。 ●ありさんでは、 ρ= 0.1×10^3 [kg/m^3] ありさんが入る球の密度 r = 3×10^(-3) [m] ありさんの体長の半分 ぐらいとしますと、 U~6 [m/s] 終速 Re~2×10^3 レイノルズ数。 これもおかしくない。 つまり、直径2mmの雨は10m/sで落ちてくる。アリさんはスカイダイビングしても6m/sで落ちてくる。 雨は10m/s = 100m走世界記録~時速40km弱です。 ありさんは6m/s ~ 時速 20kmです。 ★ではありさんは大丈夫なのか? 概算が1桁まで違わなくても結論が違う、という結構微妙なところですね。 でも、 ●ありさんは足を広げてダイビング姿勢を取るようですので、球より抵抗を稼ぐように思われます。 ●ありさんを近似する球の密度0.1g/ccはまだちょっと大きいと思います。 だからこの見積は、終速を少し大きく見積もりすぎている。ありさんがぶつかるのは20km/h以下の車のように思われます。 だからたぶん、ありさんはパラシュートなしでスカイダイビング可能だろうと思います。
- siegmund
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siegmund です. > siegmund先生てば最後の式でgが抜けちゃってます。 > U=2ρg(r^2)/(9μ) あちゃ,書き損ないましたね. また冷や汗(^^;) さて,私の式に stomachman さんが数値を入れてみてくれました. いや,stomachman さんならUの式なんか簡単というのはわかっています. で,密度ρ(球の密度,アリの密度の代用,大体水の密度でいいでしょう)が 1になっていますが,密度は次元のある量で今はMKS単位系ですから, 水の密度なら 1000 kg m^{-3} です.cgs ならもちろん 1 g cm^{-3}. そうすると,10^3 数値が違うわけで, U≒1000 m/sec になって,どうもまずいですね. アリは死んじゃいますよね. 何より,常識とかけ離れている. もちろん,1000 m/sec に達する落下距離も考えないといけませんがね. 数値を検討しなかったのはまずかったですね. 安易にストークスの式を使ったのがいけなかったようです. ストークスの式が使える目安はレイノルズ数R R=aUρ'/μ が1より小さいことが条件です. ρ'は流体(今は空気)の密度.空気の密度はρ'≒1.3 kg m^{-3}, 半径1mm で考えて(a=10^{-3}m),R=1になるのはU≒0.015 m/sec ありゃ,全然話になりませんね. aを大きくすればもっとUの条件はシビアになります. スカイダイビングでは空気抵抗は速度の2乗に比例するとよく言われるのですが, アリの話もそちらの方でしょうか. ストークスの式(流体力学のナビエ・ストークス方程式から近似を使って導いたもの) は抵抗を過小評価していることが知られています. 空気抵抗でアリが死なないということは間違っていないはずですが, 解析は大失敗でしたね. こんなにレイノルズ条件が厳しいとは認識不足でした.
- stomachman
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stomachman訂正です。 火星のアリが跡形もない、は結論をはやまりました。 密度ρ=1ではいくらなんでも重すぎますね。ρ=0.1でも重いぐらいでしょう。すると終速U=5m/sec。時速20kmの車にアリがぶつかる。死んじゃうかどうか、微妙なところですね。火星では落差だいたい10メートルでほぼこの終速に達するでしょう。
- stomachman
- ベストアンサー率57% (1014/1775)
おじゃまします。 siegmund先生てば最後の式でgが抜けちゃってます。 U=2ρg(r^2)/(9μ) では、押し掛け弟子が言わずもがなの部分をば。 空気の粘性率は大体μ = 2×10^(-5) kg/m/secです。 r=3mm(直径6mm), ρ=1(球とアリの隙間を考えれば重すぎ),g=10m/(sec^2)とすると U≒2((3×10^(-3))^2)(10)/{9(2×10^(-5))} ≒1 m/sec です。 一方、真空中での落下ですと、高さhメートルから落とすと最終速度vは v = gt、h = g(t^2)/2 ですから、 v = √(2gh) ですね。そこでv=1m/secになる高さhを求めると h=1/20 m = 5 cm です。 つまり、5cm以上の高さから落とせば、アリの落下速度は一定になってしまう。1 m/sec以上には上がらない。 で、5cm落ちて骨折するアリなんていませんねえ。 火星の気圧がたとえば地上の1/100位として、空気の粘性率も1/100。重力は半分ぐらいかな(これらの数値はいい加減ですからご注意)。そうすると、Uは50倍。50m/secです。時速180kmの車のフロントガラスに激突するのと同じ。跡形もないでしょうねえ。
- killist
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単刀直入に言いますと、死にません。 なぜなら、空気抵抗があるからです。 ですから、もしも、大気の希薄な火星のような所でなら、一定の高さで死ぬはずです。どのくらいの高さで死ぬかは詳しいデータがないので、(蟻の致死圧力など)計算できません。
お礼
気になるので自分で実験しようかと思っていたのですが、しないですみました。 ご回答どうもありがとうございました。
- siegmund
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質問の意図は,地面にたたきつけられて死んでしまうかどうか, というようなことですよね. 空気抵抗がありますので,たぶん死にませんね. 簡単に調べてみましょう. 乱暴ですが,アリの代わりに球としましょう. 空気抵抗の大きさを正確に評価するのは難しいのですが, よく使われる式にストークスの式というのがありまして それによると半径rの球の空気抵抗は 6πμrv です. μは空気の粘性率,vは速度です. 速度が大きいほど空気抵抗が大きいというわけで, 常識と合っていますね. さて,地球の引力は,質量mのものに対してmgです. gは重力加速度. 運動方程式が F=mα (Fは力,αは加速度)ですから F=0となるようなvに対してαがゼロで速度一定になります. つまり,十分落下した後の最終的速度Uは 6πμrU=mg すなわち U=mg/6πμr です. 球の密度をρとすると,m=(4πr^3/3)ρ ですから,結局 U=2ρr^2/9μ ですね. つまり,最終速度は半径rの2乗で大きくなる! だから,人間はダメでも,アリは大丈夫でしょう. うまくすると, アリは風に乗ってビルの屋上に戻れるかも知れないし....(^_^) 多少荒いところもありますが,こういうことでどうでしょう.
お礼
物理のことはまったくわからないのですが、ずっと疑問だったことが解決されてよかったです。 本当にありがとうございました。