心理学、といっても一概には云えないとは思うのですが、
フロイトの説に、「エディプス・コンプレックス」というものがあります。
これは、「母親→息子」ではなく「息子→母親」なのですが、
何かのお役にたてればと思い、回答させて頂きます。
これは、どこぞの昔話の、「エディプス王物語」というものを元に考えた説です。
エディプス王物語を簡単に説明しますと、
ある王と王妃の間に男の子(彼の名を、エディプスといいます)が生まれたのですが、
呪術者に「この子供はゆくゆく、王妃と性的関係を持つだろう」と予言され、
王は王子を遠くに養子に出します。
ですが、大きくなって、自分が王の子供だと知ったエディプスは、
自分を捨てた王に復讐すべく戦争をしかけ、勝ちます。
王のものを全て自分のものにし、ある美しい女に惹かれ、性的関係を持ちます。
しかしその後、実はそれが実母だと知り、旅に出る、というものです。
「実父殺し」としてあげられることの多い例です。
で、フロイトの「エディプスコンプレックス」についてですが。
子供は、3~4歳を「男根期」と云って、男女の性差に気付きます。
そして、最も身近な異性である、親に興味を持ちます。
息子→母親、娘→父親。
そして例えば息子の場合、母親を父親に取られまいとします。これが、エディプスコンプレックスです。
ですが普通は、
「母親を取られたくない」という感情は「母親が好きになった父親のようになりたい」という感情に変わり、
家庭の円満は保たれます。
ですが時に、これがうまくいかない場合があります。
それは、親が、甘えてくる子供を過保護にする場合です。このとき母親は、
「自分の理想とは完全に一致しなかった旦那(男)像」を息子に押し付けることになります。
そして、子供と接する(今の一般常識的には)父親より機会が多い母親の「息子への愛情」が、
助長・クローズアップされ易いのだと思います。