一般論と思われることを述べます。
日本の普通の学校の図工や美術では絵具といえば通常アクリルを含む「水彩」と思われます。(一部、油彩のところもあるようですが)
「水彩的な描き方」を正しく専門的にやってきた場合は別ですが普通の学校の美術の授業レベルで「水彩的な描き方」をやってきた人が油絵をはじめると大抵「絵具を平面的に塗りたくる(←言い方は悪いですが)」描き方をする場合が多いようです。
古来より西洋の絵における光と陰による立体のとらえかたは基本的には「分割された面のトーン(調子)を的確に捉える」ということなので古典的な技法(モノトーンである程度描き〔←この時点で既に基本的に立体を把握〕、薄くといた絵具を何十回も重ねていく)は別として、現代における基礎的な普通の描き方をする場合、「平面的に塗りたくる」では立体がとらえづらくなるようです。
モチーフを立体的に描く場合、各面に最適なトーンになるよう明度(実際には彩度も)を調整することになるので「塗る」というより「それぞれの面のトーンに適合した色(絵の具)をそれぞれの面に置く」という感覚で描いたほうが適当ということになると思います。(←基礎を学ぶ場合特に)
それが、筆使いとしては「置く」という表現になるのではないでしょうか。