- ベストアンサー
日本において「墨子・墨家」の思想はどのように評価されているのでしょうか?
日本において「墨子・墨家」の思想はどのように評価されているのでしょうか? 日本人の思想は仏教と儒教の影響を多大に受けていますが、 「墨子・墨家」の教えについては教科書にも載らないみたいです。 私的には「墨子・墨家」の教えも悪くないと思うのですが、 日本の社会には受け入れられていないのでしょうか? 評価が低いのでしょうか? 独断と偏見でもよいので、ご意見をお待ちしています。
- みんなの回答 (2)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
- ベストアンサー
中国共産党が評価しているそうです。 墨子の思想は、確かに博愛主義的思想には違いないようですが、 過度な節約、葬式を簡略化、音楽を否定といった極端な面があります。 葬式や音楽ではお腹がふくれない、若者は働かなくなるそうで、墨子の理論によると無駄になるからだそうです。 どこか中国共産党の先駆けのような感じがしませんか? もちろんマルクス主義とは違いますけど、原始共産主義的というか。 そしてそれを共産党は支持したのだと思います。 墨子は儒教より少し遅れて出てきますので、 儒教へのアンチがかなり含まれていますからこうなったのでしょうけど兼愛の思想や墨子集団の実際の様子を見ても、上下関係ではなく、同志たによる平等な結社という感じの共同体性がとても強く、儒教のような上下関係や秩序維持によって王朝体制を支える思想とはかなり対立的な面があるように思います。 秩序の破壊というものをともなう思想で、ここが孟子によって批判されたように、日本社会にも合わないのだと思います。 だれも墨子思想を応用して天皇を見ないと思いますけど、 天皇も無駄として否定されてしまいそうな気がします(汗)。一面の真理はあるにしても、ちょっと極端なのだと思います。 キリスト教も秩序の破壊を伴うのかどうかは分かませんけど、経済活動や文化活動まで規制するものではないでしょうし、長い歴史の中で西欧では政治との接近が計られていたことなどがあり、墨子よりなじみやすいのかもしれませんね。でも、あまりキリスト教が広まると、やはり天皇制などある一定の枠組みは変更・崩壊を余儀なくされていくとは思います。
その他の回答 (1)
- mouryou
- ベストアンサー率27% (229/826)
墨子の思想の中心である「兼愛」は儒教の「偏愛」と相反する思想です。また秦の時代に滅んだ思想なので、日本に輸入されなかったのではないですかね。 教科書に乗るか乗らないかに関しては単に昔の日本に影響与えなかったからではないでしょうか。 儒教は昔から輸入されていましたし、江戸時代は朱子学が官学でした。日本に長い間、影響を与えてきた思想は仏教や儒教でそれに神道が混じりあったものです。 それでも、習慣的にその様な考え方をとっているだけで意識的に、これは儒教、仏教、神道などと考えているほど関心はありません。そういったことで一般の人が墨子に関心を持つことはまず無いのではないですかね。
お礼
回答ありがとうございます。 日本に儒教が伝わってから、第2次大戦終了まで封建的社会制度と儒教は密接な関係にありましたが、戦後のGHQによる日本の社会制度改革が行われ、博愛主義的な考え方も浸透し始めました。 ですから戦後は博愛主義的な考え+東洋の思想 =「墨子・墨家」の教えが普及していてもおかしくないはずなのに・・・と思ったわけです。
お礼
回答ありがとうございます。 たしかに、儒教から見ると墨子の思想は対極の思想と言えるかもしれませんね。 もちろん私も、墨子の思想が現代社会に100%合っているとは思いません。 それを社会体制に取り入れるべきだ とも思いません。 思想・哲学としての評価が儒教より低いと感じているだけなんです。