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金属の色??
金属には様々な色のものがあると思います。 色の違いってどのように決まるのでしょうか??
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ドルーデモデルをご存知ということは、理工系の方でしょうか?こういったサイトでは、相手の知識がわからないため、先の回答ではあまり突っ込んだ説明は避けました。有る程度物理の知識をお持ちのようなので、もう少し詳しく書きます。 ドルーデモデルというのは、金属中の電子が電磁場の電場に対して振動する様子を、古典力学の範囲で取り扱うモデルです。このモデルでも、金属が有る周波数を境にそれより低周波側では全反射を起こし、高周波側で反射率が低下することを、定性的に説明することはできます。しかしながら、このモデルで説明できるのはそこまでで、境界となる周波数を正しく求めたり、それ以外の構造を説明することはできません。 金属の光学応答を正しくモデル化するには、単なる自由電子だけではなく、結晶による周期ポテンシャル(それにともなうバンド構造)などをモデルに持ち込み、かつそれを量子力学的に扱う必要があります。ただ、この量子力学的取り扱いでも、電磁波の電場に対する電子の振動が金属の光学応答を与えている点では同じです。 このあたりの話は、花村先生の教科書(花村榮一「固体物理学」裳華房)の6章に詳しく書かれていますので、興味があるならご一読下さい。 なお、あなたの手元に有るという誘電率のデータですが、どのようなサンプルをどのように測定したのかが示されない限り、なんとも言いようがありません。ただ、物質の光学応答を考える上での基礎知識として、共鳴、クラマースクローニッヒの関係、特異点、励起子、あたりは理解しておいたほうがいいでしょう。これらの事項も上記教科書に書かれています。
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- nzw
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金属がぴかぴかしているのは、電気の通りやすさと関係があります。 金属の中には、自由に動ける電子が多数います。金属中に光(電磁波)が入ってくると、電子はそれに揺さぶられて回転運動をはじめます。この回転運動のせいで光が反射されるため、金属は高い反射率をもつためにぴかぴかするのです。 この回転運動がどんな光にも対応できた場合、その金属は完璧な鏡になります。でも実際には、電磁波の周波数があまりに高いと、電子はそれについていけずに完全に跳ね返すだけの回転運動ができなくなります。光の三原色、赤、緑、青は、赤が最も周波数が低く、青が最も周波数が高いため、青が最も反射しにくくなります。 どの周波数まで対応できるかは金属の種類によって決まっており、銀やアルミニウムは可視光すべてに対応できるため、銀色になります。一方、金や銅などは、青の周波数に完璧には対応できないため、反射光から青が少し減るために赤っぽい色を持ちます。 青色の金属があまりないというのは、青色になるためには、青の反射率が、より周波数の低い緑や赤の周波数よりも高い必要があるのですが、先に述べた金属の反射の性質(周波数が低い方が反射しやすい)から、こういった色は現れにくいのです。 なお、ステンレスなどは青い色をもつものもありますが、これは一般には表面にできた薄い膜による干渉効果によるもので、べつの現象です。また、青色の染料、顔料などは、電気を通しにくい物質における吸収によって出ている色ですので、これも金属の色とは別の現象によってあらわれています。
補足
なるほど!! これはドルーデモデルの説明ですかね?? 最後の干渉というのは構造色かなんかでしょうか?? 手元に誘電率の実験データがあって、ドルーデでは説明できないような(周波数が大きくなると複素誘電率がまた大きくなる)値が出ています。 これはどういうことなんでしょうか?? 教えてください。。
- mayan99
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金属により、特定の光の波長の成分を吸収し、残りの成分を反射しているので、反射した色を見ているのです。 結晶構造などにより、どの波長の光を吸収するのかの差が出るのだと思います。 もちろん表面状況や酸化状況によっても変わってきます。 金属は吸収する波長成分は少ないですから、金属光沢になるんですね。
補足
あるのかもしれないんですが… 青い金属って見たことがない気がします。 金や銅などは、似てないかもしれないですが、似た色に見えます。 青(エネルギーの高い色)は吸収されてしまうんですかね?? これは何でなんでしょうか?? 教えてください。
補足
本を少し読んでみました。 バンド間遷移というのもあるみたいですね。 それが金属に青いものが少ない原因なのでしょうか?? 自分で勉強します。 有用なコメント・本ありがとうございました。 ありがとうございました。