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論文・新書・書物 自分の頭の中で書いているのか?それとも
- 論文や新書、専門書の中で歴史的事実の記述をよく見かけますが、出典が記載されていないことが多々あります。これらの著者たちは自分の頭の中で記述しているのか、それとも情報を抽出してまとめているのか疑問です。
- 私は歴史感覚がないため、本などの記述に頼らざるを得ません。しかし、少し表現を変えただけであれば、出典を記載する必要はあるのでしょうか。この境界線が曖昧で悩ましいです。
- それでもやはり、専門書などの著者たちが歴史的な内容を整理して記述していると思うのは私だけではないはずです。膨大な情報を自分の頭の中で整理することは難しいですから、情報を基にしているのではないかと考えます。
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私は理系だったのですが、ご参考になれば。 ご存知だと思いますが、出典として巻末や論文の最後に挙げられる文献は、引用文献(参照文献)と参考文献とに分けられます。引用文献は、本文の中で内容の一部を引用したものであり、引用している本文の箇所で引用であることを明記し、かつ、論文の最後にその文献と引用箇所を特定するための書誌事項(タイトル、著者名、出版年、出版者、引用ページ等)を記載しなければいけません。参考文献は、その論文や図書を記述する際に参考とした文献です。論文の長さに制限がある場合、参考文献については省略することが可能です。 質問者さまがおっしゃっている「事実」の出典については、その事実についての表現そのものをある文献から引用した場合には、引用文献として明記しなければいけないと思いますが、どういう観点で見ても変わらない「事実」を確認するために、例えば、辞典などを参考に見て確かめたくらいであれば、その辞典を参考文献として書いてもいいし(書いた方がベターですが)、枚数に制限があるなら書かなくてもいいと思います。 例えば、元号について記述するために、平成が西暦何年の何月何日から始まったのかを確かめる目的で、歴史年表を見たのであれば、その歴史年表を参考文献として書いても書かなくてもいいでしょうけれども、関東大震災の被害について論じるために、関東大震災の死傷者数を述べるのであれば、参照した文献によって人数が異なる(事実が異なる)かもしれませんから、出典(引用文献)を明らかにする必要があるでしょう。 質問者さまが書かれている、「歴史的事実」が誰が見ても変らない事実であるのであれば、出典を書かなくても(省略しても)問題はないと思います。ただし、元の文献の表現をそのまま引用している場合は、引用文献を書く必要があります。(丸写しではなく内容は変えず表現を少し変えて引用(盗用)した場合には、著作権(同一性保持権)の侵害になります。) また、もし、その「歴史的事実」が別の立場では事実ではないと考えられているものであれば、その説の元となる引用文献あるいは参考文献を書く必要があると思います。 しかし、例えば、明確な事実かどうか不明なものでも、その分野では一般的(常識)だと考えられていることについては、出典を書かないことはあると思います。例えば、源氏物語の作者が紫式部である、ということは事実かどうか不明ですが、おそらく、国文学の世界では定説でしょうから(異論はあるとしても)、わざわざその説の出典は書きませんよね。 何かのご参考になれば幸いです。