食料自給率は70%
日本の食料自給率が低いという議論がなされています。(国はエネルギーベースの食料自給率を言っているようですが)市場経済の中で、誰しも気にするのはお金でしょうから、金額ベースの議論が基本でしょう。調べてみますと、生産は8.3兆円、輸入は5.4兆円、輸出は1.9兆円(2006年)。輸入から輸出を引いたものを輸入と見なすと自給率は70%(=8.3/(8.3+5.4-1.9))です。
比較の意味で:米国は生産金額は日本の2倍ありますが、人口は3倍あるので、日本よりも生産が多いとは必ずしも言えません。英国の生産金額は日本のわずか19%でしかありません (人口は日本の半分) 。韓国は日本のわずか13% (人口は日本の38%)。
ただし、毎年徐々に生産効率は上がって(売価は下がって)いるでしょうし、円高にもかかわらず輸入金額は増えているため、日本の自給率は漸減傾向かも知れません。
生産金額で見ると日本は既に立派に農業大国です。自給率を保つことは重要ですが、関東平野のように農業に向いた地域を工業や住宅に売り渡して来たのは地主の農家でしょう。残った地域でやるべきことは、農地を売り渡さず、減反などするのではなく、人件費を削ってますます効率の良い農業を目指すことではないでしょうか。
参考資料は下記:
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/0510.html
http://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h18_h/trend/1/t1_1_1_02.html
http://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokusei/kaigai_nogyo/index.html
お礼
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