>この当時の傘の布? ・・・木綿でしょう。
戦後の一時期まではコウモリ傘と呼ばれ、その頃までは、コウモリは金持ちのハイカラな人が持ち、田舎の庶民は紙に油を塗った番傘をさしていました。
黒いコウモリには、木綿地に撥水加工を施していましたが、今のナイロン生地の傘と違って雨に降られると重くなりました。
竹の骨と紙でできている番傘はもっと重くて破れ易く、また油の独特の臭いがしましたので、使いやすいものではありませんでした。
傘に使われる素材が進歩し変わりましたので、最近の傘は大変軽くなり、また値段も安くなって、使いやすくなったと思います。でも基本構造は100年はおろか、もっと昔から変わっていません。
ジャンプ傘とか折りたたみ傘も出てきましたが、これも新しい素材ができたお陰で出来た、マイナーな進歩でしょう。
ロケットで宇宙へ飛び立つ時代になりましたが、考えて見れば、私たちが普段身の回りで使っているもので、電気というエネルギーを利用していない物品を見て見ますと、昔とほとんど変わらないものばかりです。
衣服、帽子、靴などは明治の頃とほとんど変わりません。ズボンのイチモツを取り出すところがボタンからチャックに変わったくらいなもんでしょう。素材が変わったので多少機能的によくなったくらいです。
女性のストッキングもそうです。昔は値段の高い絹のストッキングでアカギレの出来た手で触ろうものなら、すぐに伝染してダメになりました。
ナイロンという素材ができてウンと強くなり、後ろの縫い目もシームレスになって真っ直ぐに整える必要もなくなり、女性にとっては大変うれしいことになりました。
そうなんです。電気という新エネルギーを使っていない身の回りのものは何でも、百年以上前から変わっていないのです。変わったのは新素材の利用で少し進歩しただけです。
こういうものについては、昔の人は工夫を重ねて改良し、百年以上前に完成していたといえます。
傘についても、今の発明マニアの人はいろいろな珍発明を考案し、特許庁へ申請していると思いますが、一向に実用化されませんですね。
昔の人はエラかった・・・ここは歴史カテですから、そういうことにしておきましょう。
お礼
やはり、素材の進歩というのはあるのですね。ただ、基本構造が同じなので、画などの様子では全く変わらない。変わるものとほとんど変わらないものがあるという例だったかな。 勉強になりました。