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なぜ朝鮮族は朝鮮語を捨てなかったのか?

http://okwave.jp/qa1744463.html の質問者さんがよくまとめていらっしゃいますので、引用いたしますと、 朝鮮族は、 「今の日本に例えるならば、 1、日本国民全員が「Bush(ブッシュ)」や「Clinton(クリントン)」などに改名。 2、公用語を英語に指定。 3、政府の発行物はすべて英語で書く。 4、以前に日本語で書かれた書物を焼き捨てる。」 ぐらいの改革を行ってきたわけです。 つまり、文化・姓名は捨てたのに、言語は捨てなかったわけです。 なぜでしょうか? 言語を捨てるのは難しいことなのでしょうか? (ほぼ)消滅したアイヌ語などとの違いはなんでしょうか?

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  • phj
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回答No.6

言葉を普及させるのはとても時間とコストがかかります。 現代国家では、その国の公用語の普及率はとても高く、どの国でもほぼ80%以上ですが、100年ほど前はそうではありませんでした。アメリカのように移民の多い国は、現在でも公用語(英語)の識字率が80%に満たないといわれています。教育の整っている豊かな国でも、難しいのです。 古代から産業革命以前までは、権力を持つものだけが文字を書き読めればよく、民衆は読み書きする必要はありませんでした。 日本では、江戸時代の中期には男性で60%程度あったようですが、世界的に見れば驚異的な数字です。同時期の日本人女性が15%程度だったようですから、世界的な水準としてはこのくらいだったのでしょう。 つまり、朝鮮人も人口の何割かしか、文字が読めなかったのです。注意していただきたいのは、このとき文字を読み書きできた何割かの人は、ハングルではなく中国の読み書きが出来たということです。 行政などに携わる人しか、文字を必要としなかったわけです。そしてその仕事に必要な言葉は中国語でした。ですからこの時代は、ほぼ朝鮮語を捨てていたといっていいわけです。それは、言葉が権力を維持するための道具だったからです。 それ以外の民衆はもちろん、朝鮮語をしゃべり、ハングルも使用していましたが、文字を使うことで豊かにならない限り、学習のために時間とお金を書けることはしません。(ですので、読み書きそろばんが出来ないと、船頭や番頭になれなかった江戸時代の日本経済はかなり異質なのです)科挙を受けるぐらい優秀な人以外は、畑を耕していたほうが、確実に豊かになれたのです。 そして近代化の波がやってきます。近代化は工業化ですから、マニュアルを読んだり、最低限注意書きが読めなければ、工場での作業は出来ません。 そうすると、国民全体に教育を施さないと国がすぐに潰れてしまいます。ようやく学習コストと利益が見合うようになってきたのです。(朝鮮の場合は間に合わずに、日本に併合されたわけですが) しかし、朝鮮人(国民の大半)は昔からハングルを使い、朝鮮語で話していました。ですので戦後、国民教育を普及させるのには、中国語ではなく自国語を使用するのが一番効率が良かったのです。中国語だと一部のインテリしか知りませんが、ハングルならしゃべり言葉でかけますし、読めればすぐに理解できるからです。 そうでなければ、全国民の識字率を80%以上に持っていくのには、ものすごく時間がかかったに違いありません。 それに比べて、アイヌ語はしゃべれても経済的に豊かになれません。和語(日本語)を話せるアイヌ人のほうが、貿易などで豊かになれます。江戸から明治の北海道では、日本人との経済交流がアイヌ人を豊かにしましたし、その後、北海道が正式に明治政府の統制化に入った後は、なおさら日本語が使用できなければ、役所にもいけません。(日本語が分からないアイヌ人を騙す悪人も多かったようです)これは、千島列島にいるアイヌ人(クリル人)でも事情は同じで、彼らの場合はロシア語でした。

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  • tanuki4u
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回答No.8

名字に関する おまけ イギリスの McDonald は 「ほれほれ あの 有名な Donald さんところの息子さんたちだよ」程度の名字。 Wasington は バイキングが上陸したときに Wa という川をさかのぼって sing 舟を下りたところ ton (舟から とん と降りたそうだ)からうちらの家系は始まっただよ!というもので、スカンジナビア半島にバイキング達がいたときは名字はないということになります。 いまのイギリス王家がそもそも ウィンザー家と名乗っているのも、ドイツ風の名前だったのが第一次世界大戦で敵国ドイツ風というのもいかがなものか?というので変えたくらいですから。 これで、ドイツ文化を捨てて、イギリス文化に・・・と言ったのでは強引になります。

  • tiuhti
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回答No.7

No.2の方が既に指摘されたように、名前に関して以外は、日本と同じだし、名前に関しても、ご質問の中にあるリンク先にある「ベトナム人のベトナム人は、19世紀までは漢字を使い、世界史に出てくるグェン朝は阮朝ですし、レ朝は黎朝と書きました。中国風に見えますが、ベトナム語は中国語と同族であり、実はベトナムのオリジナル」というのも、ウソです。阮も黎も中国の姓です。日本人でも知っているのは、水滸伝の阮三兄弟、竹林の七賢の阮籍といった所でしょうか。それから、引用先の質問者は、「姓名を変えるということは、古くからあるオリジナルの文化を捨てることです。」と思っているようですが、例えば、今のイングランドでは、First Nameは、アングロサクソン起源の名前はかなり珍しく、聖書(キリスト教)起源や、大陸起源の名前の方がずっと多いです。特に最近は、女性の名前をフランス語風にするのがかなりはやっています。でも、だからといって、イングランドが、ラテン語やフランス語を話すようになっている訳ではないし、『文化』を捨てた事になるでしょうか?単に、日本にしろ、イングランドにしろ、朝鮮にしろ、それぞれが歴史的状況に応じて、他国文化を選択的に受け入れている(時には押し付けられる)というだけの事でしょう。儒教にしろ、キリスト教にしろ、社会に広範な影響を及ぼすのは事実ですが、それをもって「文化を捨てた」というのはちと、言いすぎなような気がするし、まして、言葉を変える程の力はありません。 質問に引用されているような点から、あたかも朝鮮が特別に「事大主義的」であるかのように言うのは、最初から言いたい事が決まっていて、他の国との比較は実はしていない、『事実に基づかない議論』ですから、無視されるのが宜しいかと思います。(だいたい、公式文書が漢文で書かれている事を、「公用語」だったと書くのは、かなり恣意的あるいは誇張がある。公用語とは、普通は公式の場で『話される』言葉、というニュアンスがある。日本でも中国語が公用語だったのか?もしそうなら、中世ヨーロッパではラテン語が間違いなく「公用語」だ…。) 言語がどのように置き換わるか、という点については、他の方が既に詳しい回答をされていますので、私は実例を挙げます。ウェールズは、13世紀末から全土がイングランドの支配下に入りましたが、19世紀に初等教育の場で、英語が強力に教えられて始めて、英語が幅広く普及しました。支配者であるイングランド人(言語は、征服初期は、百年戦争後ぐらいからは英語)との会話の為に、ウェールズ人の上位の階層は、フランス語もしくは英語も話せまし、裁判などでの「公用語」もウェールズ語ではありませんでしたが、一般人にとっては、関係の無い話でした。つまり、上から他の言語を押し付けようとしたら、日本の植民地時代のような教育システムが必要だ、という事でしょう。

  • nacam
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回答No.5

日常話す言語を変える事は、なかなかできません。 異言後集団間に、圧倒的文化差があり、かつ長期間の支配が必要です。 また、支配する側に、言語を変え、自分達と同質化させる意志が無いと被支配民族の言語を変更させる事は不可能です。 逆に言いますと、支配民族が植民地や占領地として統治する場合には、言語を同質化させるよりも分断しているほうが有利として、日常言語の同質化には手をつけません。 中国においても、朝鮮を直接支配したのではなく、朝鮮の王朝を通して間接支配ですから、朝鮮語の言語統一の必要性を感じなかったはずですし、朝鮮王朝にしても、中国語を日常語とする事は、自身の王朝の存続基盤を失う事になりますから、言語統合は好ましからぬ事であったはずです。 言語の同質化という面で成功したのは、スペインによるラテンアメリカ支配です。 現在では、ラテンアメリカの言語は、ほとんどがスペイン語となっています。 これは、スペイン(実際はカトリック教会)が中南米諸国でスペイン語を積極的に普及させたためです。 そのため中南米諸国は、スペイン本国と同質な地域となり、中南米植民地の経済力がついてくると、スペイン本国と競合する関係となってしまい、スペイン本国の没落へと続いて行きます。 アイヌ語などの場合は、民族集団に圧倒的差(文化的・振興的に)があったため、アイヌの人達が、ほぼ全て日本語を話さないと生活できない状態になった事が上げられます。

  • sudacyu
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回答No.4

 言語を保持するには、それを母語とする人間集団がその言語を使って安定的に地域社会を運営できなければいけません。  自給自足経済の下では、かなり少人数の集団でも遺伝的不利のない規模でさえあれば、言語は保持されます。  しかし、経済規模が大きくなり、言語集団より大きな規模でないと生活ができない状態になり、一つの経済集団に少数派の言語と多数派の言語が並存する状態になり世代を重ねるとると、融合しながらも多数派言語が優先するようになります。(政治的に支配者階級の言語であるとか、経済活動の活発な人に有利な言語であるとか、宗教的に少数の集団が強固であるとかいった例外はもちろんあります。)  アイヌなど、採取生活を送っている氏族社会の段階の民族が、産業革命を経た資本主義社会に取り込まれると、圧倒的な経済力と人口差で吸収されることが多いと思われます。  巨大な半島(=言語的には島に環境が近い)に存在する地域社会で人口も多ければ、言語はかなり保存されます。  朝鮮にとっても本家と言える中国でも、歴代朝廷が文字を統一して広大な帝国を(権力者が口頭で指示して統治するには広すぎる)文書で2000年以上も統治したため、文書は規格化され全土で全く同じ(=文語)なのに、発音は今でも地域によって大きく異なります。(=口語)ですから、文字は統一されているのに、言語としては異なっている状況です。  日本では、東北方言をゆっくり意味を切って発音すれば、関西の人間でも何とか分かりますが、沖縄の言葉は本土にない発音があり、琉球語としての独立性がかなりあります。    広東語の発音と北京語の発音の違いは、これ以上でスペイン語・ポルトガル語・イタリア語の違いより大きいと言う話を聞いたことがあります。上海語・四川語なども北京語とかなり発音が違うようです。  文字に比べて、言語は変化しにくいようです。植民地を支配するとき過去に統一された民族としての言語が育つ期間が十分にあった場合は、言語まで植民地の支配国のものに変えようとすると、大反発が起こるのは良くあることのようです。

noname#108554
質問者

お礼

ありがとうございます。 >文字に比べて、言語は変化しにくいようです。 あれ、そうでしたか? 文語と口語が異なることがあるのは、 文語の変化速度が口語より遅いからだと理解していましたが・・・

  • questman
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回答No.3

#1さんの回答は後半が飛躍してて要領を得ませんが、まぁほっといて。 お答えとしましては「捨てる理由がなかった」からだと思います。 中華系の王朝に完全支配されたり、李朝末期にロシアへ併呑→ソ連領とでもされれば違ったかもしれませんが、一応曲がりなりにも領土や民衆の生活は維持されていましたし、替わって支配者になった日本はハングルの新聞を創刊させるなどの優しい統治をしましたので日常生活やビジネス上でも不自由なく生活出来たことが理由だと思います。 言語とは相手がいて成り立つものですから、一人だけ「私や~めた!」と言っても周囲の人々まで伴わなければ意味がありませんからね。

  • tanuki4u
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回答No.2

日常語と外交(記録)語とを分けて考える必要があると思います。 ご指摘の、1-4に関して言えば、朝鮮にあった国家が外交語として中国語を採用したということです。 2,3は日本でも実行されています。 1に関しては、名字のあるような支配層が、変更したと言うことであり、もともとの庶民は名字など無かったと推定しておかしくないかと思います。 4に関しては、もともと朝鮮語の書籍がなかったのですから、焼こうにも焼けない。(このへんの状況は日本も同じでしょう。日本書紀はとりあえず漢文ですので) 言語を捨てなかったというのは、外交語は変えたが、日常語は変えなかった。ということで、日常語が変わるのは、社会自体が崩壊するか、変化する必要があります。 中央アジアで、イラン系のゾグド語が(ほぼ)無くなり、トルコ語になったのが、この例になります。 社会が無くなると言語が無くなるということでは、アイヌ社会がなくなった(日本の社会・経済に依存するようになった)ので、アイヌ語も無くなったと言うことになります。 ※ アフリカから奴隷で連れてこられた黒人がアフリカでの言語を無くし、英語になってしまったのは、社会として移動してきたのではなく、個人レベルで連れてこられたためです。 同じような少数派でも、社会として移動したフランス系カナダ人は現在もフランス語を話していますが、アメリカへのフランス系移民は、個人レベルで移動してきているので、英語化されています。

  • ANASTASIAK
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回答No.1

>言語を捨てるのは難しいことなのでしょうか? もちろんでしょう。今までに自分の言語を憎んで捨てた 国などありますか?言語はその国の国民のアイデンティティ そのものです。 それを捨てようとしているのは日本くらいのものです。

noname#108554
質問者

補足

憎んで捨てた国はなくても、仕方なく捨てた国はありますよね? アイヌ語・インカ語などとの差はなんだとお考えですか?