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国民健康保険の赤字について
市の国民健康保険の会計が、赤字になりそうだと広報誌に書いてありました。原因はいろいろと書いてあったのですが、専門用語ばかりで理解ができません。そこで、専門的なことは役所の方に任せることにして、赤字になったらどうなるのかということです。 会社が赤字になりそうなときは、銀行から融資を受けて何とかしますが、役所の会計が赤字になったら、どのような方法をとるのでしょうか。国保に入っている人の負担が、増えるのでしょうか。よろしくお願いします。
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国保の会計は特別会計といって、一般会計とは別に国保加入者の保険税(料)と国や都道府県からの補助金、市町村の補助によって運営がされています。社会保険と国保で、基金を移動するということはありません。 国保が赤字になるということは、年度末の支払いをするお金がなくなったということです。この場合には、国保としては理由に関係なく支払いはしなければなりません。支払いを待ってもらうということは出来ません。この場合には、国保会計として積み立てている貯金(基金という)を取り崩して、支払いに充てることになりますが、その基金を全額取り崩しても支払えない場合には、翌年度の予算を繰り上げ充用という方法により、翌年度の予算から借りて支払うことになります。 今後の負担については、自治体の考え方によりますが、赤字になった原因は予想以上の医療費の伸び、保険税収入の減、しか考えられません。医療費が伸びて今後も伸びが予想それる場合には、保険税の引き上げによる国保加入者の負担増となるでしょう。又、赤字額にもよりますし、基金の残高にもよります。
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- poor_Quark
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国保はどんな人たちが入るのかというと、まず自営業者とその扶養家族であり、定年退職したサラリーマンとその扶養家族などです。たいていの人がサラリーマンとして過ごす若いうちは、国保ではなく社会保険に加入することになります。給料から天引きされる健康保険料から、医療費の一部(8割とか7割)が拠出されますが、統計的に若い時分はそれほど病気になることはありません。(怪我の場合は生活上の不注意によるものなどを除いて、交通事故や労災、第三者行為によるものなど、健康保険の守備範囲外になることが多いようです。) ところが、人は老齢になると誰しも自然に病院のお世話になる機会が統計的に増えます。ちょうどこれから団塊の世代と言われた戦後のベビーブーム時代に生を受けた年齢の人たちが、退職の年齢にさしかかり社会保険から国民健康保険に切り替わる時期が一斉に訪れます。そうなると構造的に国保の赤字は増大することになります。 もちろん制度の上でも、このことはある程度は織り込み済みで社会保険から国保への基金の移動は行われています。それでもどの自治体でも国保財政は悪化しているようで、ご質問のような事態が出現しているものと理解しています。 解決の方法は基本的には2通りしかないと考えます。一つは被保険者の負担を増やす、つまり収入を増やして乗り切ること、そしてもう一つは、支出を減らすことです。これまでにとられた政策は、医療費の国民負担率をある程度あげることにより健康保険の支払基金から支払われる医療費の総額を減らすことなどです。また同時に医療費の計算の基礎となっている点数制度や薬価基準に関しても見直しが行われ国民医療費の抑制が企図されてきました。 それらが十分に成功しているかというと少しだけ疑問が残ります。医師会などが主張しているように、患者が医療機関の窓口で直接支払う医療費の金額が増大すると、その足が病院から遠のき、病気の早期発見が遅れるため医師は重篤な状態で治療を始めなければならず、結果として国民医療費は増大するという可能性も確かに大きいと思います。 これらの問題に関しては国民各層からいろいろな主張があるようですが、予防医学的見地を含めた国民全体の医療水準を下げずに、国民医療費を実質的に抑制するしか解決の方法はありません。私見ですが、こうすれば解決できるという劇的効果をもたらす方法はないと思います。あるとすれば国民全体が自らの健康維持の問題と同列にこの医療保険の赤字の問題を捉え、投票行動などを含めて知性的に行動することのみだと感じています。遠大な話ですが。
お礼
医療制度の問題点など、詳細な回答ありがとうございます。
お礼
赤字の処理方法がわかりましたが、国保加入者の負担が増えるのはこまります。今後も、役所の動きを見たいと思います。役所の用語や制度って、難しいですね。