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自家受精について
遺伝の質問です。 一遺伝子雑種の自家受精は同じ配偶子の遺伝子型だけを掛けるのに、なぜ2遺伝種雑種の自家受精ではAB,Ab,aB,abどうしをすべて掛け合わせるのでしょうか?これって「自家」受精という言葉の意味に当てはまらないと思うのですがいかがでしょうか。よろしくお願いします。
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まず、一遺伝子雑種と二遺伝子雑種の違いから考えてみましょう。 一遺伝子雑種とは、「一対の対立形質だけに注目して交雑したときに得られる子(雑種)」のことです。 つまり、種子を例にあげると「"丸"または"しわ"」という『形』(ここは注目する形質に応じて『高さ』や『色』などに置き換えられる)だけに注目する場合です。 だから、『形』が優性か劣性かでAとaだけで表すことができます。 二遺伝子雑種は、「二対の対立形質に注目して交雑したときに得られる子(雑種)」です。 上と同じように種子を例にあげると、「"丸"または"しわ"」という『形』と、「"黄色"または"緑"」という『色』の2つに注目する場合です。 だから、『形』が優性か劣性のAとaと、『色』が優性か劣性かのBとbで表されます。 ここで、二遺伝子雑種は「2つの対立遺伝子に注目」してるわけですから、遺伝子として伝わるときも「エイとビー」の組み合わせで考えましょう。 だって、「エイ」だけだと、『形』しか遺伝情報として伝わらないし、「ビー」だけだと『色』しか遺伝情報として伝わらないでしょう? 実際は、連鎖してない場合、「エイとビー」は別々に独立して伝わるので、分けて考えてもいいのですが、そうなると、ちょっとややこしく考えないといけません。 例えば、『形』の遺伝子型が〔AA〕のとき、『色』の遺伝子型は〔BB〕〔Bb〕〔bb〕の3タイプが1:2:1の比でくっつくと考えます。 これを、〔Aa〕の場合と〔aa〕の場合と考えないといけません。 それに「エイ」は〔AA〕:〔Aa〕:〔aa〕=1:2:1なので、これも頭に入れて考えないといけません。 そうなると、やっぱり、別々にするよりも、2つの遺伝子一緒に組み合わせて表を作って考えた方が、わかりやすいでしょう? 「自家受精」の意味をおさらいしてみましょう。 自家受精とは「同一株にできためしべとおしべとの間で受精が起こること」です。 ここで、jiro_02さん、問題をよく読んでみましょう。 「二遺伝子雑種の自家受精」なのですから、交雑して得られた子(二遺伝子雑種)に袋か何かかぶせて、外部の花粉を寄せ付けないようにして、自分(二遺伝子雑種)の花粉の精細胞を、自分(二遺伝子雑種)の卵細胞と受精させてるのです。 二遺伝子雑種(F1)の遺伝子型はAaBbですね? だから、AaBb×AaBbとなります。 ここで、AaBbの「配偶子の遺伝子型」が〔AB〕〔Ab〕〔aB〕〔ab〕の4種類に分類されるので、それぞれを掛け合わせます。 「エイとビー」を別々に考えないのは、上に書いたようにややこしくなるからです。 なぜそれぞれを掛け合わせるかは、例えば ある二遺伝子雑種花は〔AB〕と〔Ab〕の配偶子を掛け合わせて〔AABb〕という種子をつくる ある二遺伝子雑種花は〔Ab〕と〔aB〕の配偶子を掛け合わせて〔AaBb〕という種子をつくる というように、同じ二遺伝子雑種でも多くの種類の遺伝子型をつくることができるからです。 となると、二遺伝子雑種の配偶子は〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕=1:1:1:1ですから、確率として、たくさんある二遺伝子雑種の花はこの割合で配偶子を組み合わせますよということです。 だから、二遺伝子雑種の花1本だったら、〔AABB〕や〔AaBB〕など1つの遺伝子型の種子だけ発現しちゃうけど、何本もの二遺伝子雑種の花ことを考えるためには、その配偶子の確率から考えて、発現する種子がどれくらいの割合で出てくるのか考えてあげる必要があります。 こんな感じでいかがでしょう?
お礼
tomo_さんありがとうございます。じっくり説明していただいたおかげで基本を確認しながら進むことができました。おかげで疑問が解決できました!ありがとうございました。