先日は補足をしていただきありがとうございました。さてあれからいろいろと調べていたのですが、結論から言えば残念ながらあなたのご記憶にある紙幣に合致するものを探し出すことは出来ませんでした。
まず時代的な背景では明治中期以降から第二次大戦終結までの時代ではないかと考えました。そして遊牧民というキーワードで直感的に感じたことがやはりモンゴルでしたが、当事モンゴルには体系的な金融システムが確立されていないということから、実は紙幣の図柄とサイズを読んですぐに思いついた紙幣が軍票でした。
当事流通していや他の紙幣、中国やモンゴル国、それに当事の中国の上海や大連、天津などに進出していた日本の各銀行が発行した銀行券や大蔵省兌換紙幣などの外地通貨に、図柄やサイズ的に合致するものがないこともその理由のひとつでした。
戦前の日本軍が中央アジアに進出していたころに発行した軍票は、日本の敗戦後も便宜上の理由から中央アジアのいくつかの地域でそのまま使用されていたことがありました。
軍票はその性格上日本の神話や歴史上の人物を図柄に取り入れることは少なく、殆どがデザインのみの作りになっており、サイズ的にもかなり近いものがあったため、その意味からもあなたのおっしゃる条件に当てはまると考えた次第です。
しかし日本専門図書出版社「世界の紙幣」・東洋経済新報社「図録 日本の貨幣第7巻 外貨通貨」などの書籍資料を精査しましたが、サイズはなんとか合っていても図柄が合わないものが殆どでした。通常紙幣のデザインは偽造を避けるため複雑かつ凝った意匠を使用することもあって、あなたのご記憶にある直線的な図柄というものがある意味特徴的であって、かつ稀な図柄ともいえるものでした。別な言い方をすれば紙幣に使用するにはあまりにも単純すぎるデザインということで、はたしてきちんと流通していた通貨であったのかどうかも疑わしいとも言えるかと思います。
少々突飛な発想ではありますが、紙幣(皮製?)という表現から、もしかしてそれは衣服に使用する帯のようなものの一片の可能性もあるのではないかなとも考えております。
とはいえ大見得を切った割には、あなたのルーツ探しになんら貢献できなかったことをお詫びするばかりです。力の及ばなかったことをなにとぞお許しください。いつかあなたのルーツが解明できることを心よりお祈りしております。
補足
ご回答ありがとうございます。ご協力を申し出て下さる方にめぐりあえて大変ありがたいです。ぜひ、よろしくお願いします。 紙幣についてお答えします。 グレーがかった白っぽい色地で大きさは20センチ前後×12~3センチ前後の長方形です。長い辺の上から2センチ弱、下から2センチ弱の位置に、ラーメンどんぶりのふちどりに使われているような柄(迷路のようにも見える規則的な全て直線から成る文様)が幅2センチの帯状に引かれています。色は白黒ではなく、赤、緑、茶などの中間色が使われていました。 数字に相当する部分は当時の私にはわかりませんでしたが、一枚の単位は「百」です。周囲の大人達は、一枚を「百」として数えていました。 なお私の母は、前夫(親族?)の男性と死別しており、母よりもかなり年下の父(既に妻子持ちだった)と再婚して生んだ子が私でした。