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HSAB則とマスキング剤
- βーメルカブトプロピオン酸とフッ化ナトリウムのうち、どちらの錯形成剤を選ぶべきか
- βーメルカブトプロピオン酸は軟らかい塩基であり、フッ化ナトリウムは硬い塩基である
- マスキング剤とは、共存する2つの化学種のうち一方を不活性にするための試薬のことである
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質問者さんの理解の仕方で良いでしょう。 ただし、(1)のケースの場合、本当にCu^2+(edta)錯体が生成しないかは分かりません。 Cu^2+-メルカプとプロピオン酸錯体と、Cu^2+(edta)錯体、およびAl^3+(edta)錯体の混じりになるかもしれません。これら3つの錯体の錯形成定数がどれくらいか、またこれらの錯体の速度論的安定性(配位子の交換がどれくらいの速度で起こるか)ということを私は知りませんので。 EDTAの構造は (-OCOCH2)2NCH2CH2N(CH2COO-)2です。 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%81%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%B3%E5%9B%9B%E9%85%A2%E9%85%B8 配位部位はカルボン酸イオンです。配位原子がハードな酸素原子なので、この配位子はハードにぶんるいされるでしょう。 しかし、ハードやソフトといったのは所詮相対的な概念なので、ハードな塩基だから必ずしもソフトな酸と錯形成しない、というわけではありません。 そんなこと言ったら、銅やニッケル、白金イオンのようなソフトな酸は、アミン系の塩基と錯形成しないことになりますが、もちろんそんなことはありません。 また、edtaのように(ベータメルカプとプロピオン酸もそうですが)キレートで配位する場合、配位原子のハード・ソフトの不利さを、構造的な安定化効果が圧倒的に凌駕することは普通にあります。edtaはさらに多点配位なので、普通の1点、2点配位子の錯形成効果とは比べ物にならないでしょう。
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- anthracene
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なんだか質問文自体、混乱しているというか、何が分からないのか、読んでいるこっちも分からなくなってきますが(苦笑。 回答としては、フッ化ナトリウムを入れてAl^3+をマスクした後、EDTAを加えればCu^2+-EDTA錯体ができますよ、ということなんですよね? 質問1と質問2が、何を聞いているのかこっちが分かりません。 錯形成剤というのは、読んで字のごとく「錯体を作るための試薬」です。 この問題の場合だと、EDTAもそうですし、ベータメルカプトプロピオン酸もフッ化ナトリウムも、それぞれ対応する錯体を形成できるので、いずれも錯形成剤と呼べるでしょう。
補足
すみません。質問が混乱していて。 質問しなおします。 (問題)ほぼ同じ濃度のAl3+とCu2+を含む試料にEDTAを加えて、Cu-EDTA錯体のみを生成させたい。このとき、次のうちのどちらの錯形成剤を選べばよいか。 βーメルカブトプロピオン酸、フッ化ナトリウム という問題があって、 その本にかいてある(解答) βーメルカブトプロピオン酸は、配位原子としてイオウを含んでいるので、軟らかい塩基である。一方、フッ化物イオンは硬い塩基である。また、Al3+およびCu2+はそれぞれ硬い酸および軟らかい酸であるから、この場合はフッ化ナトリウムを用いれば、AlF63-が生成して、Al-EDTA錯体は生成しない。この例のように、共存する2つの化学種のうち一方を科学的に不活性にさせるために加える試薬を一般にマスキング剤という。 とあるのですが、 βーメルカブトプロピオン酸を加える…(1) →βーメルカブトプロピオン酸は軟らかい塩基でCU2+も軟らかい塩基なので、βーメルカブトプロピオン酸とCU2+が反応する。よって、このとき、EDTAはCU2+と結合せず、Cu-EDTA錯体を形成しない。 この理屈で正しいでしょうか? フッ化ナトリウムを加える…(2) →フッ化物イオンは硬い塩基である。また、Al3+およびCu2+はそれぞれ硬い酸および軟らかい酸であるからF-とAl3+が反応することでAlF63-が生成して、Al-EDTA錯体は生成しない。その一方で、Cu2+とF-は、Cu-EDTA錯体を形成する この理屈はただしいでしょうか? ★また、EDTAってのは、軟らかい酸(塩基)・硬い酸(塩基)で分類すると軟らかい酸・塩基のですか?それとも、硬い酸・塩基なのですか?
お礼
ありがとうございます。よくわかりました。