- ベストアンサー
「づ」、「ず」の使い分け
「づ」、「ず」の使い分けについて、きまりてきなものは、あるのでしょうか? よろしくお願いします。
- みんなの回答 (3)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
私は、国語に関する原稿執筆を仕事としており、各サイトで何度か同じご質問に答えて参りました。今回はいい機会ですので、網羅的に説明させていただきたいと思います。部分的に、他の方のご回答と重なる点もございますが、ご了承ください。 まず、国が内閣告示・訓令で定めた「現代仮名遣い」(昭和61年 全文は文化庁のHP=下記URL内にあります。)では、「ぢ」「づ」を使うのは次の二つの場合(例外)に限り、それ以外は原則としてすべて「じ」「ず」を使うことになっています。 例外1)同音の連呼によって生じた「ぢ」「づ」 例 ちぢむ(縮む) つづく(続く) つづみ(鼓) 例外2)二語の連合によって生じた「ぢ」「づ」 例 はなぢ(鼻+血) そこぢから(底+ちから) たけづつ(竹+筒) みちづれ(道+連れ) 以上のことから結果的に(現象的に)、 「語頭には『ぢ』『づ』は来ない。」 ということになります。 なお、次のような語は「二語の連合」ではあるけれども、「現代語の意識では二語に分解しにくい(元々の言葉を想起しづらい)」という理由で、当初(昭和21年の内閣告示・訓令)は「じ」「ず」と書くことになっていました。 例「世界中(せかいじゅう)」「稲妻(いなずま)」 しかし、「現代語の意識では二語に分解しにくい」という理由が主観的すぎるなどの批判があってか、昭和61年の内閣告示・訓令では、上記のような語について、 「『じ』『ず』を用いて書くことを本則とし、『せかいぢゅう』『いなづま』のように『ぢ』『づ』を用いて書くこともできる」 と、規範が緩められました。 その規範の緩和がなければ(「中」を「ぢゅう」と読むことが許されなければ)、現象的に次のようなことがいえたのです。 「『ぢ』『づ』は、和語(訓読みの言葉・漢字)に限られ、漢語(音読みの言葉・漢字)には用いられない。」 例えば「地震」の「じ」ですが、これは、上の二つの例外にあてはまりません。しかも、現象的な面(語頭には来ない・音読みである)から見ても、「ぢ」とは読めません。 つまり、もともと「地」には、「ち」「じ」という二つの音読みがあるのです。「省」に「せい」「しょう」という二つの音があるのと同じ事です。(ここらの経緯は、日本における漢字受容の歴史に関係しているのですが、煩雑になるのでここでは触れません。) 「地震」の「地(じ)」は「ち」が濁ったものではないのです。 ただ、ややこしいのは、「地震」をかつて(歴史的仮名遣いで)は「ぢしん」と書いていたということです。しかし、この「ぢ」も「ち」が濁ったことを表しているのではなく、かつては「じ」と「ぢ」の発音が実際に異なっていたことの名残なのです。 今では、全国的に「ぢ」「じ」、「づ」「ず」はそれぞれ同じ音で発音されますが、歴史的仮名遣いの定められた平安時代の共通語では、文字どおり異なった音で読んでいたのです。つまり、その当時「地」は「ぢ」という「じ」とは違った読み方をしていたのです。 しかし、江戸時代ごろまでには、ごく一部の地域(九州など)を除いて、「ぢ」「じ」、「づ」「ず」は、それぞれ同じ音で発音されるようになりました。つまり、「ぢ」「じ」は発音上区別されなくなったのです。 そのような表記と発音の不一致は、国民の言語教育にとって、大きな障害となります。そこで明治以来、仮名遣いの改革が論じられ続け、ついに戦後間もない昭和21年に、前記のごとく「内閣告示・訓令」が出されて今のような現代仮名遣いが行われるようになり、それが昭和61年に一部修正され、現在に至っているのです。 長くなりましたが、以上が「ぢ」「じ」にまつわる仮名遣いについてのあらましです。 「国語学辞典」(東京堂)「日本文法辞典」(有精堂)「日本文法大辞典」(明治書院)「日本語の歴史」(岩波新書)などを参考にしました。
その他の回答 (2)
- luune21
- ベストアンサー率45% (747/1633)
・二語に分けられない(または、分けにくい)連語は「ず」が本則。 例: うなずく、つまずく、稲妻(いなずま) ただし、分けることが可能なものは、「づ」としてもよい。 例: 稲妻(いなづま) ※これから勉強する人などは「ず」と覚えた方が無難でしょう ・二語に分けられる連語は、分けた語のもとの字にする 例: 三日月(みかづき)、常々(つねづね) ↓内閣告示〔国語表記の基準 現代仮名遣い2〕
お礼
ありがとうございます。
- jasko
- ベストアンサー率24% (478/1966)
活用語の場合はいろいろと活用させてみると「づ」か「ず」かがわかります。 「恥」は古文では「恥づ」のダ行上二段活用ですが、現代文法では「恥じる」のザ行上一段活用になりました。単語の中の「づ」は、ほぼ「ぢ」に言い換えられていると考えてよいかもしれません。 一つずつ、覚えなくてはならないかもしれませんが、仮名遣い的には「づ」は大体「ず」に言い換えられていて、「づ」が残っているのは少数であるはずです。
お礼
早速の回答、ありがとうございます。
お礼
詳細なるご回答、ありがとうございます。