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遺言書について教えて下さい
2ヶ月ほど前に祖父が亡くなりました。 先日、祖父が残した公正証書の遺言書がでてきました。 内容は私の父に全部の財産を相続するというものでした。 しかし、父は祖父よりも先に亡くなっています(1年半前)。 この場合、遺言は父が祖父よりも先に亡くなっているために 無効であって、相続人である私・叔父2人・伯母1人の 合計4人で財産を分けなければいけないのでしょうか? それとも、遺言の効果の代襲相続みたいなものが認められていて、 (都合のいい考えかもしれませんが)私1人が全部の財産を 相続することが出来るものなのでしょうか?
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たまたま手元にある本に、この事例が載っていますので回答させていただきます。 結論から申しますと、遺言にかかわらず法定相続に戻るそうです。 お父さんの代襲相続人であるzooaquaさんも加わった遺産分割協議我開始されることになります。 遺言を財産分割方法の指定と解釈し、相続開始と同時に当該財産を当該相続人が相続すべきところ、すでに当該相続人が死亡しているため、その相続人に帰属することは不可能になり、遺言の法定相続分を越えての財産分割を指定した部分は失効し、法定相続に戻るという判断です。 (これが多数説。少数説は遺贈指定ととらえ、民法第994条第1項「遺贈は、遺言者の死亡以前に受贈者が死亡したときは、その効力を生じない」を根拠としますが、結論は同じになります) 代襲相続が成立しないかについては、被相続人の意思は先に死亡した相続人に帰属させることを目的とし、その代襲者に帰属させることまでも意図したわけではないから、このような解釈はとれないと説明しています。 本件の判決先例は札幌高裁昭和61年3月17日(判例タイムズ616・148)があるそうです。←ネット検索では残念ながら出てきませんでした。 ☆有斐閣「相続の法律相談」(ISBN4-641-00621-0)に出ています。AMAZON.COMを見たら絶版で古本しか出ていませんでした。図書館で閲覧してください。
お礼
とても詳細なご回答ありがとうございます。 モヤモヤしていた気持ちがスッキリしました。 叔父、伯母とスムーズに協議が進むよう 頑張ってみます。