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学校医と学校長の立場

小学校の校医をしております。 今年になってBCGの廃止報道が新聞に載りました。実際、厚生労働省では見直しの最中であり、医学的にはBCGの有効性は乏しいとの見方がおおかたです。しかし現実には今年も例年どおりBCGは行われる予定です。私はかねてからそうした情報を保護者に提供した上で接種を受けるか、親からの了承をいただいていました。ところが、今回急に、別の学校のBCGを頼まれました。学校長はいっさいの情報提供抜きに接種したいとのことです。学校保健上はそうなのですが、日頃から廃止論を親に話している立場上、学校でのみ違うことをすることにはやや抵抗があります。もしも接種後に保護者から説明を求められたとき、医学的な説明とは別に、制度上の問題だということで、責任転嫁できるものでしょうか。それとも、医学的な判断に基づき、制度の問題を優先して、十分な情報提供しなかったことで、責任を求められると思われるでしょうか。 法律の専門家からみて、どのように思われますか。

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回答No.1

 法律の専門家ではありませんが、私見を述べることをお許しください。  企業会計では、企業における財務諸表制度とその実態との乖離、という指摘をよく耳にします。本件のような問題については、分野こそ違いますが、学校保健制度と医学的真理との乖離とでもいいますか、両者には、何か似通ったものを感じます。  人々は、法令に規制されたことは適法に、その他については適切に、という行動方針を採るものと思いますが、適切というのは抽象的過ぎるため、裁量の範疇というか、その行為主体にある程度任されているということになると思います。  他方、適法と適切には、違法と不適切、という対義語が見えてきます。そして、とくに専門家の立場では、違法に次いで不適切な場合にも、責任問題へと展開するリスクが存在するといえます。  医学のことはよく存じませんが、ご質問の件は、先生が適切を目指す気質であるからゆえ、適法であっても不適切かも知れない、という執務環境に矛盾を感じられ、エキスパートとしてこれでいいのものか、というチェックポイントに至っているような状態ではないかと拝察します。  私も、色々なシーンで、適法だが不適切、違法だが適切、という矛盾に出くわすことがあります。そのような場合、どう処理するかというと、やはり、不適切であったとしても、役割として適法を基本に、しかし、保身を熟慮しつつ、極力、不適切の改善に向けた言動をするようにしています。  結論として、本件のような場合、役割としては適法を前提とし、不適切と認められる部分のうち、通例とされている事項については告知、表沙汰になったときなどに、独自の見解とされ論難されるるおそれのある事項については、差し控え、ということで区別する他ないように思います。  なお、オフレコの意味で「個人的には」といういいかたもあり、これは凄く楽になる言い回しではありますが、このような表意をすると、これが仇になるリスクも想定されますので注意が必要でしょう。  うまく表現できたかどうかわかりませんが…。

yajiyaji
質問者

お礼

ありがとうございます。 よく理解できるように、また心の中を見透かされたようなコメントです。 逆にそうしたジレンマを感じておられるのでしょうね。 多少、妥協点を見つけつつ、穏便にことがすすむようにつとめていきます。 しかし、BSE問題もこうした不合理を押し切ったことが結果的に大きな問題になってしまったように思います。 日本人的気質の悪いところが災いしているように感じられます。

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  • hanbo
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回答No.2

 学校での予防接種は、ご質問にありますように学校保健法の規定によって、実施がなされていて、実施の責任者は学校の設置者である市町村教育委員会=市町村 が最終的な責任を取ることになりますし、予防接種による副作用の損害賠償なども、市町村が対応窓口になりますし、市町村が裁判の被告人であり損害賠償金を支払っています。又、そのようなことへの対処のために、保険にも加入をしています。  予防接種は、教育委員会と学校長と学校医の三者が協議をして実施するもので、事故や問題が生じた場合には、学校医の意見を聴く場合はあるでしょうが、学校医の重大な過失がない限り、学校医が責任を問われることはありません。あくまでも、学校の設置・管理者である教育委員会(市町村)の責任で実施されるものです。

yajiyaji
質問者

お礼

ありがとうございました。 私が懸念していることはこうした法的な問題でのこじれは起きないであろうが、PTAなどからの質問に対して、学校長が学校医と教育委員会の間にはさまれて、困るのではないか、ということです。 本日入手した資料でも5月には見直しの答申がでるようです。そうなると一層、見切り発車、説明抜きで強行した、と言われたときに保護者を納得させることができるのか、心配です。 なにしろ、保護者の中にはとても過敏な方がおられます。

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