- ベストアンサー
コンデンサーについて
高校生です コンデンサーでまず重要なのは、並列でつながれているか、直列で繋がれているか、ということですよね。 そこで、並列の場合、並列ならば、両方のコンデンサーは等電位とみなされるんですよね?それは両方の上側の極板は銅線で結ばれており、銅線で結ばれているということは、等電位なので、下も同様に等電位なので、極板間の電位差は並列の場合は等しいってことですよね。 ☆そこで、電位とはそもそも極板間距離で決まるはずだったのに、どうしてVが一定になってしまうのでしょうか・・・? けど、逆にVが変化したとしたら、よくVは川の流れる位置の高さにたとえられるけど、並列ってことは川が合流するときに同じ高さじゃないといけないことから、2つのコンデンサーは電圧Vが等しい必要があるのにおかしいことになってしまいます・・・。 ☆ということは極板間距離に影響を受けるのは電気容量なので、極板間距離しだいで電気量は変わるということですよね。 ☆その電気量っていうのはどういうものなのでしょうか・・・? なにか物質ではなさそうですが・・・ 電子、だとしたら質量を持った物質ですよね・・・?けど極板間の距離を縮めたら電気容量が増えるということはいっぱい溜まるってことですよね?容器を小さくしたのにいっぱい溜まるってことは質量とは関係なさそうだな、とも思いました。 ☆その電子だか何かは、電池から発生しているのかと思って、教科書を読んだのですが、電池は電荷を持っているのではなく電子を移動させるためのものなどと書かれています・・・。ではさきほどの並列のコンデンサで考えてみると、極板間距離を∞に大きくすると電気量は0になりますよね、その電気量(電子?)はどこに消えてしまったのでしょうか? 今ひとつ電磁気の範囲は力学と違ってピントくるものがなくて理解ができません。アドバイスよろしくお願いします。
- みんなの回答 (5)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
基本的なことから,復習してみましょう. コンデンサ(これは日本語,英語ではキャパシタといいます.:つづれないけど...)は電界(電場ともいいますが今は電界のほうが一般的になりつつあるようです.)を溜めることによってエネルギーを溜めています.(いろいろ言い分はあろうかと思いますが,エネルギーの源泉は界(場)にあると考えるのでそう表記します.)どうやっているかというと,荷電粒子(電子と陽イオン)を各電極板にとどめておくことで電界を蓄えるわけです. コンデンサについて学ぶために必要な事項 1)電界の定義 電界は電荷1[C]が受ける力をいい単位は[N/C]であり,これは[V/m]とも書けます.(3項目を参照ください) つまり,電界をE,力をF,電荷をq,距離をd,電圧をVとして F=qE (1) V=Ed (2) となります. 2)ガウスの法則 正確に考えると難しいですが,クーロンの法則の式を変形するとわかると思います.意味はある閉じた空間で発生する電界はその中にある電荷で決まるというものです.クーロンの法則は真空の誘電率をεとして各電荷をq,q',電荷間の距離をrとして F=1/(4πε)*qq'/r^2=1/ε*q'/(4πr^2)*q (3) なので式(1)と比較するとこのときの電界は E=F/q=1/ε*q'/(4πr^2) (4) ここで4πr^2は半径rのときの球の表面積なのでSと置くと, εE=q'/S (5) となります.これがガウスの法則の基本形になります. 3)電位(電圧)の定義 基準点から特定の位置まで,1[C]の荷電粒子をゆっくり動かすときに必要な仕事 1[C]の電荷を電界に逆らって動かすのだから,電界Eによって発生する力Fは式(1)から F=qE=E[N] (6) であり,これを距離d動かすのだから V=W=Fd=Ed[V],[J/C] (7) となる.ここから式(2)が生まれます. 以上で準備が終わったのでコンデンサについて考えて見ましょう. コンデンサは2枚の電極板からなり,話を簡単にするため,電極は同じ面積で対向しており,平行の配置されているとします.(絵に描いてみてください.)このときの面積をS,電極間距離をdとします. ここに電荷Qが留まっているとすると,ガウスの法則から電界は式(5)を用いて εE=Q/S ∴E=Q/(εS) (8) となります.これに距離dを掛ければ式(7)より電圧となります. V=Ed=Qd/(εS) (9) 実際には電圧を掛けて電荷が留まるので,式(9)を変形して, Q=(εS)/d*V (10) となります.今Sもdも一度決めたら変わらないので,(もちろんεも) (εS)/dは各コンデンサに固有の値となります.これを静電容量といいます. このコンデンサに蓄えたエネルギーについて考えてみると,電圧は0~V[V]まで変化させて電荷Q[C]動かしたのだからその仕事は,平均電圧V/2[V]で電荷Q[C]動かしたのと同じはず,なので U=1/2*Q*V=1/2*C*V^2 (11) となります. この後は並列と直列の合成回路についてでほぼ基礎は終わりになりますが,十分長くなってしまったので省略します.この後は耐電圧について,実際は純粋なコンデンサは存在しないで,並列に(直列のモデルもある)抵抗が入っている状態で考える必要があるので実際の場合の計算などになって行きます. では質問を抜粋で回答します. >電位とはそもそも極板間距離で決まる これは電界(電場)が一定のときの話です.今回のように二つのコンデンサを並列にした場合は,それぞれのコンデンサでの極板間の電界が異なり,両方の電極にかかる電圧は一定になります.そうでないと,極板間に電位差があれば電位差を減らすように電流が流れます.例えば,異なる電圧で充電させたコンデンサを並列に接続する場合,電極の電位が同じになるように電流が流れ,同電位になります. >☆その電気量っていうのはどういうものなのでしょうか・・・? 電気量とは電荷の量になります.実際に担っているのは電子と陽イオンです.しかし上で見てきたように何が担っているかはあまり関係なく,電荷量が重要になります. >極板間の距離を縮めたら電気容量が増えるということはいっぱい溜まるってことですよね?容器を小さくしたのにいっぱい溜まるってことは質量とは関係なさそうだな、とも思いました. 上で解説したようにコンデンサに蓄えるのは電界であり,電荷です.極板間の距離を縮めると式(9)から同じ電圧では電界が大きく蓄えることができるようになります.細かく言うときっと質量も関係あるのでしょうが,基本で貴には質量は関係ありません. >☆その電子だか何かは、電池から発生しているのかと思って、教科書を読んだのですが、電池は電荷を持っているのではなく電子を移動させるためのものなどと書かれています・・・。ではさきほどの並列のコンデンサで考えてみると、極板間距離を∞に大きくすると電気量は0になりますよね、その電気量(電子?)はどこに消えてしまったのでしょうか? 電池は電圧を発生させるものと考えると,電子などの荷電粒子を動かす仕事を与えています.これは式(7)の意味です.きちんと計算するとわかりますが,電極板距離を大きくしていくと,電荷は小さくなりますが,もともと電極間には電界があり,電極を離していくには,力を掛けて離していくことが必要です.電荷量が減った分だけ仕事をする必要があるので,どこかに消えたわけではありません.結局無限に離すには,式(11)で蓄えたエネルギーが必要というわけです.
その他の回答 (4)
さらに・・・ さきほどのサイト を見てましたら、コンデンサー以外にも 同じ「ノリ」でいろいろ ありました。 堅苦しい物理には珍しく、図や 動画?入りのおもしろいサイトでした。 名前は 「妖しい物理」 です! 一度、クリックしてみてください。 変なサイトではありませんので ご安心ください。
お礼
ありがとうございます!役に立ちそうです。
A3 です あなたの質問に負けないぐらい ずいぶん長い回答ばかりで 読むのが大変ですね コンデンサーで サイト探してみましたが みんな 難しいものばかりでした。 その中で 1つ おもしろくて、わかりやすいかな と思われるものがありました。 長文で疲れたとき、見てください。
お礼
ありがとうございました。ビジュアルで確認できたり、順を追ってわかるようになっていたので、いいサイトでした。ありがとうございます。
いっぱいありますので、 少しずつ考えてみたらいかがですか <そこで、電位とはそもそも極板間距離で決まるはずだったのに、どうしてVが一定になってしまうのでしょうか・・・?> 極板間距離で電位が決まるわけではありません。これは電池をはずした場合の話です。 コンデンサーに電池をつないでいる場合は、極板間の電圧は 電池の電圧そのもので、距離とは関係ありません。 電池をはずしたら 極板の距離によって電圧は変わります。 これは Q=CV の式で 電池をつないでいるときは V=一定(保存される)、 電池をはずしているときは Q=一定(保存される) ということですよ。 ですからこの場合は電圧(電位)は一定です。 したがって、距離が変わることによって変わるものは電荷電気量です。 この場合電気量は「電子の数」と思ってください。 <<極板間の距離が縮むと容量は増える・・>> これは最初はわかりにくいことですね。 極板の距離が縮むと、そこにたまった+と-の電気の距離も縮んで互いに引きつけ合う力が強くなります。ですから電池の方から導線を伝わって、極板に+の電気がどんどんたくさんやってくることができるということです。 <<容器が小さく・・・>> 電荷は物体の表面だけにだけたまるということが知られています。ですから、極板の距離が縮んだら容量が小さくなるというものではないのです。 <<極板間距離を∞に大きくすると電気量は0になりますよね>> なります。なぜだと思いますか? 極板の距離が大きくなるに従って、+と-の引っ張り合う力が弱くなりますね。 一方、正極の極板にある+の電気は反発しあってますから、その間隔が拡がってくるのです、正極板の正電気の密度が小さくなるのです。これは極板から電気が逃げていったということに他なりません。 もともとは、+同士は反発しますから、正極板には+はぎゅうぎゅうに集まりたくないのです。ですが、すぐ目の前に-の電気があるものですからそれに引かれて集まるのです。だから、-(負極板)が離れたら、電気がなくなるのは自然なことなのです。 極板にあった電気は、極板から「撤退」して電線や電池にに戻っていきます。 これが、電気がどこに行ったか の答えです。 図などで説明できたらいいのですが・・・ ゆっくり考えてみてください。
お礼
なるほど、納得できました。 分かりやすく説明してくれてありがとうございました!
- sonetea
- ベストアンサー率26% (9/34)
> そこで、電位とはそもそも極板間距離で決まるはずだったのに 間違いです。 極板間距離に依存するのは電気容量です。 ちなみに電気容量は極板間距離に反比例し、極板面積に比例します。 > 容器を小さくしたのにいっぱい溜まるってことは質量とは関係なさそうだな 電気量が蓄えられるのは極板表面であって、極板間の空間ではないので「容器が小さく…」というのは関係ありません。 > 極板間距離を∞に大きくすると電気量は0になりますよね、その電気量(電子?)はどこに消えてしまったのでしょうか? 極板から離れていきます(表現が不適かもしれません)。
お礼
ありがとうございます。 電気量というのは極板間にたまるのではなく、極板表面に溜まるということですね。
お礼
丁寧にありがとうございました! 式の導出なども順を追って、納得できました。 締め切り遅くなってすみません。