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生薬の大黄・紫根の成分について

「大黄と紫根から抽出した成分を、酸、塩基で呈色反応で検出する」という呈色反応について質問があります。 大黄は塩基性のとき赤色、酸性のとき黄色 紫根は塩基性のとき青色、酸性のとき赤色 になるようですが、なぜこのような呈色反応を起こすのかわかりません。二つの生薬の、どの成分によってこの反応が起きるのですか? 成分を調べてみたのですが、どの成分が反応するかまではわからなかったのです…。 どなたかわかる方、教えて頂けないでしょうか?? よろしくお願いします。

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noname#24872
noname#24872
回答No.1

大黄に含まれる黄色の成分は、エモディンなどのアントラキノン配糖体です。 アントラキノンのキノンの酸素は、二重結合同士の共鳴によりアントラセン骨格から電子を引き付け、マイナスに荷電しています。したがって、酸性溶液ではプロトンによってマイナスチャージが安定化し共鳴構造を取りやすいのですが、塩基性溶液では水酸基と反発してマイナスに荷電しにくくなり、共鳴構造が不安定化します。 そのため、高エネルギーの光をあてないと励起できない、すなわち波長の短い光しか吸収しない、ということになります。 吸収波長が短波長側にずれるということは、補色である溶液の色は赤側にずれることを意味します。つまり、酸性で黄色だったものは、塩基性では赤になります。 一方紫根に含まれる紫の成分は、シコニンというナフトキノン誘導体です。シコニンの側鎖に付いている水酸基のプロトンは塩基性溶液では外れて、水酸基の酸素と炭素の結合は二重結合に近い性質を持つようになります。するとナフトキノン骨格の二重結合と共鳴できるようになるため、共鳴構造は更に安定化します。 http://www2.odn.ne.jp/~had26900/constituents/shikonin.htm この効果は、ナフトキノン骨格のキノンがマイナスに荷電しにくくなる効果より大きいので、総合的にみて塩基性の方が共鳴構造はより安定です。したがって、アントラキノンとは逆に塩基性溶液では吸収波長が長波長側にずれ、補色である溶液の色は青に近づくことになります。

oorinoo
質問者

お礼

ご回答ありがとうございました。 とても丁寧に解答してくださって感謝しています^^

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