>「彼」を人称代名詞として考えることはできませんか?
用例は知りませんが、使えなくはないでしょう。俗な感じですけど…
>指示代名詞(君)を修飾する
「指示代名詞の君」というのがよくわかりませんが、これは文語表現の「君」で、「あなた」の意味ではなく、ただの名詞の「君(きみ)」です。人のことをいう敬称ですね。「あの人は…」を「あのかたは…」というような場合と同じです。
また、「彼(か)」は"兎追いしかの山 小鮒釣りしかの川" の「か」と同。
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されどかの君の軍服は上も下もくろければイイダや好みたまわん(鴎外「文づかい」)
君埋れ木の時を得て
花もみもあるかの君に
とつぎますなるよろこびを
ことほぐことば我れもてど(晶子詩篇「わかれ」)
たまむし御覽じて、いと心細き樣より、かの君に心はより候へども、人目の關のはづかしければ、たゞ返しばかりありけり(御伽草子「玉蟲の草紙」)
なかなか、かの君は思ひさまして、つひに御あたり離るまじき頼みに
(源氏30「藤袴」)
お礼
luune21様、pyon1956様 ご意見ありがとうございます。勉強になりました。「彼の君」は「あの人」と同じ意味だと思ってもいいでしょう。