ワンポット(ポッドじゃなくてポットです)のポットとは、反応容器のことです。フラスコが一般的ですね。
いくつかの反応の組み合わせを行うときに、反応容器が一個ですむ反応のことをいいます。
例えば、A->B->Cと三つの種類の反応をやる場合、フラスコに最初の反応(A)の試薬と溶媒を入れて反応を行います。
Aの完了を確認したら、次の反応(B)の試薬をいれ、同じことを繰り返し、最終的に処理を行って生成物を得ます。
1段階ごとに処理して、生成物を分けてきれいにして、また次の反応にかけて、とやっても良いのですが、手間がかかりますよね。
一つのフラスコにがちゃがちゃと試薬を入れていって、最後に単離操作を行う方が簡単ですし、単離操作によるロスも少なくてすみます。
もちろん、前の反応での副生成物が次の反応を阻害しない、最後の単離操作でピュアにできる、など条件があります。
操作が楽になる、という理由のほかに、途中の反応生成物が不安定で取り扱いにくいから最終段階まで持っていってしまおう、という場合もあります。
私はリンやケイ素、ホウ素の化合物をいじっているのですが、これらの元素の化合物は一般の有機化合物に比べ水や酸素に弱いものが多く、最後までワンポットでやってしまうことが多いです。
お礼
大変詳しく解説を頂き、有難うございました。