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多成分が溶解した液体の導電率の見積もり方を教えてください。
例えば水溶液に、Fイオン、Feイオン、SO3イオンなどの多成分がそれぞれ濃度a、b、c ppmで溶けている場合、 その水溶液の導電率は○S/cm になる、というように見積たいのですが、その際の考え方を教えてください。 また、溶けているものによっていろいろ考え方が変わってくるのでしょうか? 宜しくお願いいたします。
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十分に希薄な溶液ということで,Kohlrauschのイオン独立移動の法則を適用することになるのでしょう. 電導度=ΣΛi・ci ここで,Λi は成分 i のモル電導度,ci は成分 i のモル濃度.Σはすべてのイオン性成分についての総和ということです. Λi は物理化学の教科書を見れば基本的なものは出ています. ただ,SO3(2-) は実際には SO3(2-) と HSO3(-) の平衡混合物ですし,Fe(3+) はH2O や OH- を配位子とする複数のイオン種の平衡混合物として存在します.ですから,それらの存在状態を,たとえばイオン平衡や錯形成平衡を考慮して算出した上で,各荷電粒子についてΛを調べ,上式で全電導度を算出するということになるでしょうか.まあ,文献的にΛがきちんとわからないものが多いでしょうけど. この式は本来は無限希釈の極限でしか成立しません.しかし,ppm くらいなら押し切って使ってしまっても大きな誤差にはならないでしょう.十分に薄いと見なせない溶液では,Debye-Huckel の電解質理論を適用する必要があります.
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